あなたはニフティサーブを知っていますか?ニフティ25周年
プロバイダーのニフティが、会社設立25周年を記念して、当時のパソコン通信のインターフェースが疑似体験できるサイトを公開している。
パソコン通信とは、事業者が"会員"を対象に提供する「ネット」サービス。
この「ネット」を相互(inter)に接続したのが、インターネットである。
1,電話線を電話機から引っこ抜く
2,パソコンのモデムにモジュラージャックを"カチャ"っと差し込む
3,パソコン通信ソフトの起動命令を入力する
(Windows以降は、Niftermなどの自動巡回ソフトの開始ボタンをクリック)
4,モデムがアクセスポイントに電話をかける
5,"トゥルルル"とコール音が聞こえる
(すぐつながるので聞こえない時が多い。混んでいて "ツーツー"と、話し中のこともある)
6,"ブツッ"とつながった音がする
7,"ぴー"っと発信音が鳴る
(FAXと同じ音)
8,そのまま待つと"ガー"っと音がする
9,そして"静寂"が訪れる
10,画面にID、パスワードを求める画面が現れる
11,aircraft、Niftermなどの自動巡回ソフトが、自動的に先に進める
12,ニフティサーブの歓迎メッセージが表示される
メールが届いている時は
ーー メールが1通届いています(未読分1通) --
と冒頭に表示されて、その後は巡回先のテキストが、画面下から上へとスクロールしていく。
今でこそ、ネットは家でも会社でも、あるいは出先からでもアクセスできるが、当時、パソコン通信といえば家でやるもの。
中小企業では、会社の電話線を使ってやったという人もいるだろうが、ビジネスホンを導入している大企業ではモデムとジャックが合わないため、使うことができなかった。
帰宅してパソコン通信につなぐ。
いろいろな雑音の後に訪れる静寂。
特に上記9の一瞬は、会社でどんなに嫌なことがあっても、一瞬にして忘れさせるほどの恍惚だった。
今回、25周年記念サイトでは、残念ながらその音は再現されていない。
⇒http://www.nifty.com/25th/niftyserve/
「ニフティサーブ」は当初、日商岩井と富士通が合弁事業として行っていた。
1986年、日商岩井のNI、富士通のFをとって、NIF(エヌ・アイ・エフ)として会社が設立されている。今回の25周年は、ここが起算となっている。
NIFTY-Serveとしてパソコン通信サービスを始めたのは、1987年4月15日。今回の企画は、この日付を記念して、2011年4月15日に公開されている。パソコン通信サービス生誕からは"24周年"ということになる。
NIFTY-Serveはサービス名でもあり、@niftyの旧名称。
パソコン通信には他に、NECが提供するPC-VAN、IBMが提供するピープルという大手があったが、NIFTYの会員数は常にトップだった。
つづく
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