道路専有面積日本一のマラソン大会
42.195kmの旅が始まる。
回を追う毎に高揚、不安、憂うつ、弛緩、緊張とスタート時の気分はいろいろに移り変わってきたが、今日のそれは無心。
レース前に準備運動、ストレッチは一切しない。
体を地面に慣らすように、ゆっくりと走り始める。
少しでも距離を節約するためにトラックの最も内側に陣取る。
内側の縁は少し段差があるのを初めて知った。
選手がトラックをショートカットしないためだろうか。
内側を亀のように走る僕を、ランナーの皆さんが追い抜いていく。
まず始めにルーチンのフォームチェックを行う。
親指・小指とひざの三角形を意識
ひざをゆるめる
丹田呼吸法で意識を丹田へ
腰をゆるめる
腕振りのカタチを確認
あばら骨の背中に両手の拳を当てて、胃を前に出す
これが、練習終盤で固めてきた腰高の「常歩走法」
トラック1周の半ばで、走る態勢が整った。
0-1km
競技場を出るあたりには、応援の皆さんで黒山の人だかりができていた。
競技場に戻って来てゴールするのは、既に「かすみがうら」「長野」で体験した。
こうして競技場からスタートして場外に出るのが夢だった。
熱烈な応援を受けて、とてつもなく気持ちが昂ぶる。
トラックをもう1周して、もう一度ここを通りたいと思ったくらいだ。
今回のレースで、最も応援が多かったのがここだった。
この大会は、加賀市陸上競技場を出発、日本海まで走り塩屋で折り返す完全な1ウェイ折り返しコース。
1ウェイ折り返しは「荒川(現在は 板橋City)」「湘南国際」で経験があるが、それらはいずれも交差点を一度も曲がらない単調なもの。
交差点を曲がる1ウェイはどんな感じだろうか。
競技場を出るとすぐ左に折れて、この運動公園へのスロープを下りていく。
大会と加賀市の幟がはためき、満開の桜が両脇を彩る。
「中央公園口」の信号を左折していよいよ一般道路へ。
双方向交通規制されており、スタート直後というのにかなり走りやすい。
この参加人数に対して、この道幅は贅沢だ。
これほど、ゆとりがあるレースは経験がない。
1人あたりの道路占有面積では、恐らくこの大会がマラソン日本一だろう。
入り1kmの設定は6:45だが、せっかくの下りなので、きちんといただいて 6分15秒。
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