マラソンでペースメーカーが必要な日と、そうでない日
マラソンにはペースメーカーが必要な日と、そうでない日がある。
必要でない日の状況
●目標ペースを楽々クリアできる走力が備わっている
●コースが平坦
●天候がベストコンディション
必要な日の状況
▲目標ペースに応じた走力がない
▲コースが厳しい
▲天候が悪い
今日は後者。
誰かに着いていかないと、ずるずると失速してしまいそうだ。
まずは前を走っている人の中から、少しずつ間隔が広がっている人を見つける。
歯を食いしばって、しばらく一定の間隔を保つように走る。
手元のGPSで1kmあたりのペースを確認。
5:50/km
目標レースペースならば、その人がペースメーカー。
こうして失速しないためにも、ど素人ランナーにはGPSが欠かせない。
大概、ペースメーカーは離れていってしまう。
見えないくらいに間隔が開いてしまったら、次のペースメーカーを見つける。
その繰り返し。
3kmほど前からペースメーカーはグレーのシャツを着たスズキさん(仮名・東京から参加)
小柄な彼女は、上下動の少ない効率の良いフォームでピッチを刻んでいる。
フォームが美しいランナーは、ペースメーカーとして理想的。
それでも、着いていけずに間隔が開いてしまう。
もうダメかな
ほかの人を探そうかな
と思っていたら、スズキさん
私設エイドに立ち止まった
腰に手を当てて水を飲み、礼を言って再びコースインした所は僕の目の前。
助かった。
これでまた、しばらく着いていける。
18-19km
走っている最中に感動すると、筋肉が痙攣しそうになる。去年の長野でも同じことがあった。さっき、わんぱく少年とハイタッチをした後から少し調子がおかしい。心持ちペースを落として、心と体のリズムを一定に戻す。
「Power of music」絢香
都会的なこの曲と、目の前の風景の誤差が可笑しい。
マラソン大会を走った感想として
「途切れない沿道の応援に励まされました」
と言う人がいる。
しかし、沿道の応援が100万人を超える東京マラソンでさえ、まったく途切れない訳ではない。
そういう印象をもったということだ。
その視点でいけば、ここ全国健勝マラソン日本海大会は
「途切れないことがない沿道の応援」
応援を受けることが珍しい。ほんの時々である。
しかし、応援が途切れないことは美徳ではない。
応援は、ほんのわずかでもいいのだ。
マラソンを走り始めて6シーズン、一度だけ練習中に「がんばれ~」と声をかけてもらった。
多摩川のジョギング/サイクリングロード
70歳以上と思われるおじいちゃん、犬を連れていた。
マラソンはいつも一人の世界。
それが二人になるだけで、大いに励まされることを知った。
「デパートに買い物に来たついでに見ていくか」
という 100万人も嬉しいが、今日加賀の地で
「年に一度のマラソンだから、応援しよう!」
と家から出てきてくれた 1,000人も、同じくらい嬉しい。
19-20km
第5給水所で水をもらう。
どのエイドにもスポーツドリンクはない。
欲を言えばきりがない。水があれば十分。
前半戦最後の上り。
ここで1kmのラップは6分を超えて、6分22秒まで落ちた。
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