その昔、アイスと言えば、夏の限定品だった。
6月の声をきくと、学校帰りに近所のお店をチェックし始める。
アイス冷蔵庫はいつもは裏庭においてあって、夏の間だけお店の入口、一番いい場所にどーんと登場するのだ。
この期間だけは、おやつ代の10円で買うのは「天ぷら」ではなく「ホームランバー」に変わる。
あたりが出るともう一本。
アイスのはしから焼き印が見えた時は、天にも昇る気分。
だから今でもつい、あたらないバーでも当たっていないかを確認してしまう。
「あたり」とは関係のない焼き印がしてあるバーには、
どうしてそういう紛らわしいことができるのか!
と、企業姿勢を疑ってしまう。
さて 時は流れて、平成の世。
アイスは年間を通していつでも買えるようになった。
買おうと思えば、いつでもそこにある。
だが、ちょっと待って欲しい。
って誰も待たないとは言っていないが。
一年じゅう買えるからと言って油断してはならない。
夏は暑い。
暑いと言えばアイス。
アイスがよく売れる。
製造メーカーはたくさん売りたい。
だから、よそよりも目先を変えたい。
ゆえに、夏はアイスの新製品が多く登場するのだ。
それはカップやきそばが、よく売れる夏場に集中的に新製品を投入するのと同じである。
ということで・・・
以下は、しらべるが選ぶ、この夏のアイスベスト3。
順位の基準は、買った回数が多い順です。
第3位
グリコ パリッテカフェショコラ
期間限定
2011年7月発売
アイスファンの皆さんならば、
あぁあれね。
食べたことあるよ。
というでしょう。
商品名の「パリッテ」は螺旋状に配置されたチョコレートが、アイスを噛みしだく際に"ぱりっ"ていうことから命名されているわけですが、このアイスのハイライトは最後に来ます。
普通のコーンアイスならば、最後の部分は網目状に補強された上げ底になっていて、そこにはアイスが詰まっておらず、資本主義社会の厳しさを実感させられます。
ところがこのパリッテは違う。
最後にきて"これでもか"とチョコを厚く敷いているのです。
最後の最後まで"ぱりっ"ていけるところが嬉しく、資本主義も捨てたもんじゃないと、明日への活力が沸いてくるのです。
恐らく、経営陣と開発者との間では
経営陣「チョコの使いすぎだよ。これじゃコストがかかりすぎだ!」
開発者「最後にチョコを厚くすることで、リピーターが獲得できるのです」
という熱いやりとりがあったに違いない。
第2位
森永 ピノ W抹茶
期間限定
2011年6月発売
2011年登場のアイスの中では特筆に値する出来。
「2011 アイスの新人王」と言えるでしょう。
今年で35周年を迎えた定番ピノの場合、中はバニラアイス、外側はチョコレート。
バニラの甘味に、時間差で溶けてくるチョコの甘味が追い打ちを掛ける。
プロ野球で言えば、甘さのON砲
プロレスで言えば、甘さのBI砲
いやぁ、今日もおつかれさん。やっぱり夜は甘いもので締めなきゃね。
というアイスファンにとっては、一日の終わりに必ず登場する水戸黄門の印籠のようなものです。
ところが、W抹茶はピノ35年の伝統を崩してきました。
甘さ控えめの抹茶アイス、時間差で溶けてくる抹茶チョコの苦み。
ロック界でいえば、スティーブン・タイラーとジョー・ペリー
テレビ界でいえば、寺脇康文と水谷豊
ピノの楽しみといえば、★ピノ。ネットでは★が出たことが報告されていたので、いつ出るかとどきどきしていたら、20箱めで出た!
定位置 箱の左寄り
第1位
明治乳業 スーパーカップ抹茶
アイスと言えばスーパーカップ。
今年もその地位は不動。
そのスーパーカップ唯一の難点は、蓋にアイスがくっついてしまうこと。
それをこそぎ取るか否かに、人としての尊厳が試される。せっかくの楽しいアイスタイムに、一瞬重苦しい空気が流れるのでした。
また、夏場の暑い日に買うと、お店から帰宅するまでの間にゆるくなってしまったアイスが箱からしみ出すことも。カップの外側についたアイスで手がべたべたになるため、ティッシュで箱を拭かなければならない。
そういうファンの意見が多かったのでしょう。
2011年6月頃から、順次中蓋がつくようになりました。
これで、自己嫌悪に陥ることなく、心置きなくアイスに没頭できる。

現状に満足することなく、改善を加える明治。
王者の地位は、しばらく安泰と言えるでしょう。
ところが、まだつづく