履けるノモマックスとまた会う日まで
わが心のノモマックス(6)
ナイキの靴には INLINE とSC(Sports Classic)がある。
新たに発売される現行品が INLINE、その復刻がSCである。
不況でモノが売れないのは、ナイキにとっても例外ではない。
ナイキにとっての古き良き時代、つまり1996年~1997年の"スニーカーブーム"絶頂期の人気商品をSCとして再登場させれば、売上げを確保できる可能性が高い。
1999年に一旦終了したエアマックスは、ほとんどのモデルが復刻されている。
エアジョーダン、ダンク・・・
絶頂期にはコレクターが争って買い求めた靴が、新製品として登場する。
靴は生ものであり、足が短い。
それは売る側にとって難点だが、人気商品についていえばそうでもない。
1997年のブーム当時、コレクターが買った靴は今やゴミ処理場を経て、土に帰りつつある頃。
思い出だけが残り、実態の靴は目の前にない。
そこにSCが登場する。
時代はリセットされて、再び憧れの新製品と共に暮らす日々が始まるのだ。
2011年springシーズン
ついにノモマックスが復刻された。
商品名は「ナイキ エア マックス ノモ」
青/黒 米国で販売されたファーストカラーの復刻。当時日本でも並行輸入品を買うことができた。
2011年復刻時の新色。これが、まったくのニューモデルならば迷わず買ってしまうところだ。
2011年復刻時の新色。黒/銀。ミッドソールが黒いノモマックスはこのカラーのみ。思わず通勤用に買いそうになった。
2011年復刻時の新色。黒/白。今回の復刻モデルではミッドソール、ビジブルエアに隣接した飾りが彩色されている。
これ以外に灰色地に水色の新カラーが1種。
あわせて、2011年の新カラーが4種、
1997年INLINE展開されたカラーの復刻が1種の全5種類。
ところが、肝心のファーストカラー青/白がない。
同じくファーストカラーだった白/黒もない。
わが心のノモマックスはファーストの青/白。
履けるノモマックスを、再び手に手に入れる日が待ち遠しい。
2011年
飾る靴として余生を送っていたノモマックス。
加水分解から5年、さらにアッパーの経年劣化は進んでいく。
ひび割れの本数が増え、色が落ち、ノモマックスの美しさは見る影もなくなっていた。
それでも新しい靴はやってくる。
その日、とうとうノモマックスが14年守ったその場所を後進に譲る日が来た。
履けるノモマックスが再びやってくる日まで、しばらく靴ラックからノモマックスが消えることになった。
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