並行輸入店と、なんちゃって並行店
我が心のノモマックス(2)
靴の"並行店" その実態は町のコレクターショップ。
仕入れた靴は「海外で買い付けたから」という理由でプレ値。
だが海外では売価が日本より安いので、個人輸入だからと言って必ずしも高く売る理由にはならないこと。
また、国内の正規販売店で"定価"で買った物を"並行輸入"と偽って、プレ値で売っている"なんちゃって並行店"もあること。
こうした、なかなか知り得ない情報を、フォーラムの仲間が親切に教えてくれた。
ニフティの会員のみという安心感。
ネットの創生期ということもあり、ネットの住人は大らかで親切。
「質問の仕方が悪い」
「答えて欲しかったら、もっと正確に質問しろ」
「最低限のことは自分でしらべてから来なさい」
といった小言をいう人は希。
今とは違う親切なネット文化である。
ノモマックスの"巡回"が始まった。
巡回先はナイキ直営店、正規販売店、スポーツショップ
そして"並行店"も押さえる。
新たに靴屋を見つけては入り、品揃えをチェック。
壁一面に張り巡らされたネット、そこに専用什器の靴ラック。
左から右、上から下、寸分の見落としも無いよう慎重に、それでいて迅速になめる。
コレクター歴が長ければ長いほど、スピードは上がる。
この習慣により、店に入って瞬時にお目当ての品の有無がわかるようになった。
1997年10月撮影 靴の寿命は短く、今も存命の靴はわずか2足
店員に声をかけることも忘れない。
「ノモマックスという靴、入りませんか?」
声をかけたからと言って、極秘ネタをすらすらと喋るほど、店員の口は軽くない。
これはいわば、挨拶のようなものだ。
ナイキの新製品が棚に並んでいたら、巡回リストに加える。
靴コレクターとして半年の経験を積んだ後には、店員と仲良くなれば「シーズンカタログ」を見せてくれること、およその入荷時期を教えてくれること、上客になれば"取り置き"が認められることを学んでいるのだが、ノモマックスの"巡回"当時はまだ駆け出しのコレクター。
とにかく、足を運ぶしか術を知らない。
本命と目している正規販売店には、電話も入れる。
できれば "スニーカーブームのコレクターです"と言わんばかりの軽薄な客と思われたくない。
そこで、あくまでスポーツシューズを探しているアスリートの振りをする。
「クロストレーニングのノモマックスなんですけど、今日はいっていませんか?」
ノモマックスはナイキの「クロストレーニング」カテゴリーの靴。
エアマックスは「ランニング」エアジョーダンは「バスケット」カテゴリーだ。
この一般には耳慣れないクロストレーニングの意味を、ショップ店員に聞いたところ「陸上のサーキットトレーニングや、ウェイトトレーニングなど、さまざまなトレーニングのこと」だそうだ。
野茂英雄はランニング時は「ランニング」 その他のトレーニングでは「クロストレーニング」と、靴を履き替えていたが、ノモマックスは両方に使えるよう設計されている。(ナイキ金井準一談)
確かに、アッパー全体の堅牢さとミッドソール(クッション)の柔らかさが相反する、他にはないタイプの靴だった。
どんな聞き方だろうが、店員にしてみれば「こいつ、コレクターだな?」とバレバレなのだろうが、こうでもしないと恥ずかしくてたまらなかった。
つづく
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