のぞみが駅内を最速で走る理由
7:38
1ドル76円30銭・・
ニュース速報スクリーンが伝えている。
7:39
ワゴン販売の予告アナウンスが入る。
財布を出して待つ。
前の晩、コーヒーを買うために小銭400円を入れておいた。
ワゴンの音にも耳を向けながら、目は第一撮影ポイントの初島を捜す。
7:44
小田原駅通過
7:45
松林が遠くに見える。
このあたりもトンネルが多い。
日が差してきた。
トンネルとトンネルの隙間から一瞬海が見えた。
海が近い。
7:48
一礼して車掌が検札に回ってきた。
初島まであと3分。
気になって仕方がない。間が悪い。
7:50
熱海駅の手前でほんの一瞬海が見える。
霧が出ていて視界はほぼゼロ。
A車ワゴン まだかな・・
→A車ワゴンは後ろからやってくる
熱海通過
熱海は斜面に作られているため東海道・山陽では唯一の「二島二線駅」 待避線がないので、通過速度が最も遅い。
N700系の通過時速は200km以下になる。
意外なことだが、新幹線の速達列車は駅間よりも通過駅内で最もスピードを出すのである。
通過駅では追い抜かれる「ひかり」「こだま」が待っている。
駅が近づくとできるだけスピードを上げて駅を駆け抜ける。
そうすれば、速達待ちをしていた列車が、遅れることなく発車できる。
去年、新山口のホームで暴力的なスピードで走り去るN700を見て、はやすぎっ!とつっこんだのだが、そういう理由があったのである。
7:51
予定ならば初島が見えている頃なのだが、霧で何も見えない。
つづいて第二ポイントの三島引き込み線に備える。
三島引き込み線は、回送電車の車庫として使われている。
高架の線路がぷっつりと途絶えていて、まるで新幹線が宇宙につながっているかのよう。そこをレンズで狙う。
7:56
思いの外、距離が近い。
ココかと見切りでシャッターを切ったら少し早かった。
これを下り列車からカメラに収めるのは至難の業だ。
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