京都マラソンと篠山ABC ランナーの悩ましい決断

2011年10月、例年以上に注目度が上がった関西のマラソン大会がある。
兵庫県で3月の第一日曜に開催される「篠山ABCマラソン」である。

大会名にある「ABC」は主催企業の一つ朝日放送の略称。
Asahi Broadcasting Corporation
「長崎国際マラソンｉｎハウステンボス佐世保」
「adidas紀州口熊野マラソン」
のように企業名が冠に入っているケースはあるが、正式名称に企業名がはいっているのは「篠山ABC」だけである。

■篠山ABCマラソンの概要

第1回は1981年。
2012年は第32回を迎える。
2007年以降に東京マラソンとその追随大会が始まる前は、西日本で最も規模が大きかった大会。
完走賞でメダルがもらえる市民マラソンの元祖でもある。

コースは篠山市役所をスタート、丹波篠山を周回して篠山城跡にゴール。
陸連登録ランナーは 10:40
一般ランナーは 10:50
にスタートしてゴール制限時刻は 16:00
健脚の市民ランナーのなかには
「10分くらいハンデをやるぜ」
と、ぼける人がきっといるだろう。

エントリーは定員の10,000人を一次と二次の２回に分けて先着順で募集。
一次募集4,300円　二次募集5,000円と、二次募集のほうが700円高い。

1次エントリー
2011年11月1日～2011年12月15日
2次エントリー
2011年12月16日～2012年1月15日

今回、注目度が上がったのは「京都マラソン」が始まるからである。
2012年3月に第1回が行われる「京都マラソン」でマラソンに目覚めたランナーが、町を走り始める。
だが、京都マラソンは 3.27倍の抽選であり、外れる確率の方が高い。
せっかく走り始めたのならば、外れてもどこかで走りたい。
そこで滑り止めの大会を探す。

２月、３月で近隣地方の大会は次の３つ（京都を除く）
　2月
　岡山　そうじゃ吉備路マラソン
　3月
　石川　能登和倉万葉の里マラソン
　兵庫　篠山ABCマラソン
　京都　京都マラソン

その中でもっとも京都に近いのが「篠山ABC」である。
当初の予定では"京都"の発表は10月末。
「外れたら（11月1日より募集開始の）篠山」
という流れだった。
だが、京都の発表が１か月延期された。
11月25日頃、京都の結果が出るのを待っていたら、篠山（一次）は終わってしまう。
ど素人ランナーは悩ましい決断を迫られることになった。

こうした"京都効果"により、篠山は7日程度で一杯になると予想していた。

ただし、ど素人ランナーにとってネックとなるのが制限時間。
篠山は5時間10分。
マラソン経験者であれば努力目標としてイメージが沸くタイムだが、初マラソンとしては敷居が高い。
その敷居の高さもあってか、1次エントリーが満員となったのは 11月14日。
それでも期限より１か月も早い締切。
篠山にとって"京都"効果は十分だった。

第32回大会は2012年3月4日（日）
第1回京都マラソンの1週間前に開催される。

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