発売されなかった1マイルシート トヨタMRJ
1995年
第29回東京モーターショー
「MRJ」が出展された。
Midship Runabout Joyful
MRJは一時期、MR2の後継車と見られていたトヨタの試作車。
4シーターミッドシップスポーツカー。
仕様
排気量:1,762cc
電動格納式メタルルーフ オープンカーとクーペになる。
この仕組みは後にソアラ、グループ会社のダイハツから発売されたコペンで実用化された。
2+2シート。後部座席は1マイルシート。
「1マイルシート」とは二人乗り乗用車は売れ行きが芳しくないので、乗車定員4人にするために配置した狭い後部座席。
何かの時には"乗ることもできる"座席だが、実用には耐えない座席をいう。
1マイルは約1.6km。
だからと言って日本人で「1.6kmシート」と言う人はいない。
東京都内の平日の道路(平均時速17km)であれば「狭くて窮屈だから5分が限度だよ」という意味合いになる。3列目が狭い5+2のことは、1マイルシートは言わない。
後部座席が極端に狭い4人乗りスポーツカーを、クルマ通は2+2シートと表現する。
この"+2"の部分が1マイルシート。
いつもは2人以内で乗るが、たまに2人以上同乗させることがある。
スポーツカーには乗りたいが、2シーターでは家族の賛同が得られない・・という人にとって、購入前には役に立つが、購入後は荷台である。
マツダRX-7最終型は、典型的な1マイルシートだった。
1990年代の三菱GTOも後部座席が狭かったが、体調を崩すほど狭くはなかった。
結局MRJは発売されなかった。
電動メタルトップや1マイルシートが評価されなかったのではなく、ただかっこわるかったからだ。スポーツカーにおいて"かっこわるい"のは致命的である。
MRJの写真は「日本のショーカー4 東京モーターショー1991-1999年」二玄社 2007年11月に紹介されている。
1999年
「MR2」販売終了
"トヨタのミッドシップ"は、途切れることなくMR-Sに引き継がれた。
2007年
MR-S販売終了を機に開催されたトヨタミッドシップスポーツヒストリー展で、初代MR2、後期MR2が展示された。
MR-S後継車については、ハイブリッドエンジンのミッドシップ車が既に製作されているが、市場のウケが悪いようで"限定500台で販売する"ことすらできていない。
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