大石>斎藤>澤村>福井
プロ野球2011年シーズンは 1979年以来の楽しいシーズンだった。
プロ野球中継を見る時、ひいきチームが勝つことを期待している。
負けないことを期待して見ているわけではない。
攻撃の時間は勝ちに直結する「得点」の機会であり、期待のみをもって見ていられる。
一報、守備の時間は負けに直結する「失点」の機会であり、期待と不安が交錯する。
攻撃は楽しいが守備は苦痛だ。
だが、高い確率で相手をねじ伏せてしまう投手が投げる場合は話が違う。
1979年に入団したのは江川卓
2011年に入団したのは澤村拓一
2011年は守備も楽しいシーズンだった。
これから数回に分けて澤村拓一のデビュー年 すべての公式戦について振り返っていく。
◆ ◆
2010年10月28日
第46回ドラフト会議
1巡目はTBSが地上波で生中継していた。
讀賣は既定路線どおり澤村拓一を指名。
そして最後に中日の札が空いた時点で"巨人澤村"が現実となった。
え、単独指名?
最低でも2球団が指名してくじになるものと思っていたので、あまりの呆気なさに驚いた。
大石達也 6球団が1位指名 西武が交渉権獲得
斎藤佑樹 4球団が1位指名 日本ハムが交渉権獲得
*福井優也は繰り上げ1位で広島が指名
この指名動向を見る限り、プロの総評は大石>斎藤>澤村>福井 ということになる。
1年後"ナンバー1の評価"という理由で菅野智之を指名した日本ハムは、澤村ではなく斎藤を指名。
各球団は本当に澤村よりも斎藤の力が上だと判断していたのだろうか。
今後輩出する人材を秤にかけて、中央大学の心証を損ねたくないという判断はなかったか。
1988年
4月3日、栃木県生まれ
2006年
佐野日大高校卒業 3年次は3番手投手兼外野手
中央大学入学 元NPB選手(東映-巨人)である高橋善正監督の指導を受ける。
2010年
東都六大学春季リーグ、神宮球場で157km/hを記録。
4年次リーグ戦成績:9勝5敗 防御率0.98 132回1/3で120奪三振
ドラフト会議後の会見で希望の背番号を問われた澤村は
「これ言っていいんですか?」
と周囲に確認したうえで「18番です」と答えたが、翌日巨人が指名挨拶でもってきた番号は15だった。
11月15日、巨人と仮契約
契約金1億円+出来高払い5,000万円、年俸1,500万円
会見での澤村拓一はこれでもかと笑顔で写真に納まっている。
これまで彼の剛球シーンの映像だけを見てきたので、まだ人となりはわからない。
あぁ意外と愛らしい青年なのか。写真の笑顔がそう思ってもらいたいと訴えかける。
「プロに入ったら先輩とファンから可愛がられなければならんぞ」
そう高橋善正監督の進言があったのか・・とつい、連想してしまう笑顔だ。
11月16日、日テレ「ZERO」に生出演。
プロ初年度の目標を問われて「高橋監督にもプロでは10勝しなくちゃ意味がないと言われた。そうなれるように頑張ります」と述べた。
一見して気取った様子もなく木訥な印象。常に笑みを絶やさずほがらかなところをみせた。
それから4ヶ月、胸躍らせて待った開幕は未曾有の災害によって、少し遅れた。
つづく
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