夢のバイク RZV500R
RZV500RはオートバイWGP500ccクラスを走っていたYZR500のレプリカとして作られた市販バイク。
■デザイン:当時のYZRに施されていた白地にチャピィレッドのストロボライン
■エンジン:500cc水冷2サイクルV型(バンク角50度)4気筒 YPVS搭載
このエンジンレイアウトの市販車は、後にも先にもこの1台のみ。
■最高出力:64ps
海外仕様のRZ500、RD500LCは88ps
マフラーの溶接を細工することで、88psにあげることができた。
■フレーム:アルミニウム
アルミフレームの採用は市販バイクではRZV500Rが初めてだった。
■乾燥重量:173kg
パワーウェイトレシオ(重量÷出力)は2.70
■メーカー希望小売価格:825,000円
RZV500R 時系列の記録
1983年
9月、パリショーで発表
11月、東京モーターショーの二輪ブースに展示された。
1984年5月15日
前期型 51X発売
車台番号 51X-000101~
1984年12月
後期型 機種コード「1GG」発売
車台番号 51X-020101~
RZV500Rは前期(51X)、後期(1GG)の2種類のみ。
前期型51Xから、後期型1GGへの変更点
■CDIの設定変更
■タコメーターのレッドゾーンがなくなった。
■トップブリッジ形状変更
■オイルタンクの容量が2リットルから、2.4リットルに増えた。
251ccを超えると車検があるため、中型(400cc)のバイクは売りづらい。
当時、250ccクラスの2サイクルマシンはSuzuki、HONDA、YAMAHAが販売していたが、車検のある2サイクルは"青い流れ星"YAMAHA RZ350だけだった。
401ccを超えるバイクに自動二輪中型限定免許で乗ると免許条件違反となる。
(無免許ではない)
500cc(大型バイク)に乗るには「大型免許」も必要となる。
RZ350に乗っていたので車検はいいとしても「大型免許」は敷居が高すぎた。
当時、大型免許は試験場で実技試験を通らなければもらえなかったのである。
GPマシンと同規格のRZV500Rは夢のバイク、まさに指をくわえて見守るバイクだった。
販売面では「車検」「大型」の2つのハードルがあったが、RZV500R発売の翌年には次の中型/大型2サイクルが発売されている。
1985年
2月15日、Suzukiが2サイクルのRG400ガンマを発売。659,000円
4月22日、Suzukiが2サイクルのRG500ガンマを発売。759,000円
5月10日、HONDAが2サイクルのNS400を発売。629,000円
RZV500Rは通算販売台数3,500台で生産を終えた。
つづく
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