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2011年12月22日 (木)

頭部死球を二度乗り越えた長野久義に救われた有望な投手

その試合、テレビ解説者の小宮山悟は広島のある投手に苦言を呈していた。
暑いのはわかるけれど、あれだけ汗をかくのならば、七分袖とかを着るべきだと。

日本列島に猛暑がぶり返したその日。
どの選手も汗だくでプレーしている。
なかでもその投手は袖のないタイプのアンダーシャツをつけており、右腕が汗でびちょびちょになっているのがテレビ映像で判る。
ただ、手のひらはロージンバッグで滑り止めをしており、何事もないと思っていた。
その時に事件は起きた。

八回表、巨人の藤村がカウント3-2からスクイズを決めた。
フルカウントからのスクイズは珍しい。それを藤村が正確なバントで決めて点差が広がる。
後で思えば好事魔多しということになるのだが、
次打者、長野への4球目、
投手談によると球種はシュート
統一球は長野久義の頭に当たった。

2月6日
宮崎キャンプのバント練習
小野の投球が長野久義の左顔面に当たった。診断は打撲。
恐縮して詫びる小野に対して長野久義は「よけられなくてご免」と逆に謝った。

8月7日
広島-巨人
長野が顔に死球を受けて担架で退場、病院で検査を受けた。

8月8日
長野は長野に移動したチームを離れて新幹線で帰京。
X線検査の結果、左頬骨にヒビが入っていた。登録抹消はされなかった。

8月9日~11日
長野は横浜戦3試合を欠場

8月26日
広島-巨人
7回に今村が登板 長野久義との対戦はなかった。
外見からアンダーシャツは見えない。あの日とまったく同じ。
ロージンバッグで入念に汗止めをしていたが、目に見えて安心感のある対策はしていなかった。

8月27日
広島-巨人
8回2死3塁で今村-長野久義が、頭部死球以来初対戦。
次打者が鈴木尚広のため、敬遠かと思われたが勝負。
長野が勝ち越しとなる中越三塁打を放った。

頭部死球を境に二流打者に転落した選手が過去にいた。
だが、長野久義は頭部死球後も打率を落とすことなく、首位打者を獲得した。
頭に当てた投手は救われた。

シーズン終了後、その佐世保出身の投手には「新人王」の1票が入った。
それだけ期待している人がいるのだ。
制球を磨き、一流の投手になって欲しい。
ただ、マナーとして半袖のアンダーシャツは着てもらいたい。

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