福士加代子に名古屋ウィメンズで見せてほしいもの
福士加代子はマラソンへの復帰が待たれる、日本一の女子中距離ランナーだった。
その冠は、この度"マラソンでの大成が待たれる女子ランナー"に変わった。
1982年
3月25日、青森県生まれ
2000年
ワコール入社
2004年
8月、夏季五輪 10000m 26位
2006年
2月5日、香川県丸亀ハーフマラソン 1時間07分26秒 2009年2月現在もアジア最高記録。
2007年
9月、ワコール「柔流」の広告に起用された。
この広告によってマラソン雑誌で福士加代子の露出が増えた。
「柔流」は上半身の加圧下着。
下半身ではCW-Xというドル箱商品を持つワコールにとって、上半身市場も席巻しようという試み。
そこで、来るべき将来マラソン転向が噂されていた福士加代子の起用となったのだが、福士に結果が出なかったこともあり、商品への波及効果は感じられない。
2008年
1月27日、大阪国際女子マラソンで初マラソン。
30kmまで独走したが、脱水症状を起こして19位に終わる。
タイム 2時間40分54秒で、マラソン五輪代表圏外に消えた。
それでも8月の夏季五輪には、中距離の代表として五輪に出場した。
10000m=11位 、5000m=10位
2010年
1月17日、第28回都道府県別対抗女子駅伝青森県代表で出場。9区で区間賞
12月19日、全日本実業団対抗女子駅伝出場。3区で区間賞
2011年
2月6日、香川・丸亀国際ハーフマラソン優勝 1時間9分0秒
10月9日、2度目のマラソン出場 シカゴマラソン3位 2時間24分38秒
ようやく福士がマラソンに帰ってきた。
そして迎えた2012年1月29日、大阪国際女子マラソン。
スタートから第一集団最後方につけて走る。
体幹が安定した力強い走りだ。
4年前、大失速した反省を経て、スペシャルドリンクには栄養補給ゼリーまでつけた。
しかし、期待に反して26km過ぎに失速。
結果からいうと、レース戦略に失敗があったと拝察する。
本人は敗因を「エネルギー不足」という。
マラソンの体作りは特殊である。
練習後の回復。筋肉の作り方。レースに向けた経路作り(主に血管)
そうしたすべてのプランを、これでもかというくらい突き詰めてはいないように見受ける。
「名古屋はどうですか?」
福士は3月の代表選考会「名古屋ウィメンズ」への参加を監督に申し出たそうだ。
2008年がそうだったように、再び中距離に出戻りロンドン五輪を目指すのか。
それともロンドン五輪を捨てて、2016年五輪マラソンを目指すのか。
もし後者であれば、戦略の立て直しだけで、どこまでタイムを縮められるか、名古屋で見せて欲しい。
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