河村たかし7冊めの著書「復興増税の罠」はみんな読んで欲しいがや
「復興増税の罠」河村たかし
この本を有権者の多くが読めば、政治家とメディアが前提としている「借金」という概念について、新たな視点が加わるだろう。
河村たかしにとって7冊めの著書。
河村自身が頭脳明晰なのか、あるいは編集者が優秀なのか。
どの本もわかりやすい。
河村たかし過去の著書
衆議院議員時代
2004年「国破れて議員あり」徳間書店
2006年「おい河村!おみゃぁ、いつになったら総理になるんだ」KKロングセラーズ
2008年「この国は議員にいくら使うのか」角川書店
2009年名古屋市長就任以降
2009年「名古屋から革命を起す!」飛鳥新社
2011年「名古屋発どえりゃあ革命!」ベストセラーズ
2011年「減税論~増税やむなしのデタラメ」幻冬舎
そして今回は小学館。
7冊すべて版元が違う。
ということは、河村たかし自身がわかりやすい文章を書く能力があるのだろう。
河村たかしの本は面白い。
それは事実は小説よりも奇なりを地で行く人だからだ。
衆議院議員当時、「国会等の移転に関する特別委員会」の委員長に就任すると委員長特権をすべて断った。
すると無駄を省くことを嫌う民主党によって委員長からおろされた。
当時、河村たかしは民主党の議員である。
名古屋市長になると、自らの給料を3分の1に減額した。
「消費税増税に不退転の決意で臨む!」
と言いながら、議員定数削減案は自民党に反対させて
「改革に熱心な民主党、消極的な自民党を演出するシナリオ」
(報道ステーション)
を描く民主党とは、根本から違う。
河村たかしは「減税日本」を主導する。
政策はすべて減税ありき。
まず減税してから、財源をひねり出していく。
そして、随意契約の見直しなどで実際に捻出している。
そうしてひねり出した予算は東日本の復興にも使う。
名古屋市は陸前高田市に「まるごと派遣」を続けている。
これは市役所職員の発案に河村たかしが即断ゴーサインを出したものだ。
この本で経緯を紹介している。
この逸話は、先日NHKニュースウォッチ9でも取り上げられた。
ニュースを読み終えた後の井上あさひキャスターの「ステキな話だわ」とうっとりした表情が印象的だった。
日本中の役人、公務員の中には同様のアイデアを持っている人が多いはずだ。
だが、上司のところで止まる。
予算がない。
前例がない。
国にお伺いを立てなければ動けない・・・
河村たかしは"そんなの全然関係ない"人なのである。
さて今回の著書「復興増税の罠」はその名のとおり"消費税を上げないと国がもたない"の嘘を論破している。
国と地方の財政赤字はおよそ1,000兆円。
これは借金である。
というのが、一般的な考え方だが、その「借金」という言葉、前提が違うという視点が詳しい。
復興増税の罠 735円 これから国家公務員上級の試験を控えている学生以外のすべての皆さんにオススメします。
キャリアを目指す皆さんも、これくらい多様な価値観を持って面従腹背するくらいのしたたかさがあるといいですね。
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