年末調整のしくみをよく知るサラリーマンとは?
モノを売るのは大変なことだ。
売れるモノを作ることも大変なことだ。
この二つに異論がある人は少ないだろう。
だが、できて当たり前のことを齟齬なく行うと言うことも大変なことだ。
これを理解している人は少ない。
例を挙げると企業の管理部門。
人事部、経理部、情報システム部など。
これらの部署は「ふつーにやって当たり前」
だが、その"ふつー"もやってみると大変なことだ。
大変なのだが、ふつーにやっても感謝されない。
ところが、ある日ふつーにやれなかった時は、鬼の首を取ったように責められる。
販売や製作の人たちは
「それが仕事でしょ?」
というのである。
ふつーにやることで給料もらってるんだから、いちいち感謝されるわけないじゃん。
そうだ。
ふつーにやることが仕事なのだ。
販売であれば「計画比」「前年比」を毎年クリアすることが"ふつー"
製作であれば、目標金額、納期を毎年クリアすることが"ふつー"
「ふつーにやることが仕事でしょ?」
と言い放つ人は全員、計画比、前年比、目標すべてクリアしている人なのだろう。
毎年、年末になると行われる「年末調整」
人事部にとって、ふつーの仕事だ。
年末調整は、毎月の源泉徴収額と年税額の過不足を精算する手続き。12月の給与で行う。
2003年の税制改正における源泉所得税関連の改正として、2004年度からの配偶者特別控除が廃止された。
税金を支払い過ぎている場合、12月の給与に臨時収入が乗ってきて嬉しいが、中高年で独身の人には年末調整でお金をとられる人もいる。
1990年代までは現金支給の企業が多かったので、こずかい制のサラリーマンは懐に入れることができた。
だが、行政指導で年末調整金も給与口座への振込となったため、それもできなくなった。
11月には社員から年末調整書類の提出を求める。
住宅ローンや個人年金、10万円を超える医療費など、証明する書類も一緒に送られてくる。
これらの書類がいかに処理されるのか、サラリーマンは知らない。
一部の例外を除いては・・
そう。
年末調整書類の提出が締切に遅れてしまった!
という人たちである。
つづく
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