どたどたはーはー ミウラさんとのバトル
5km
等々力(およそ5.1km)で最初の折り返し。
ここから、古市場に向かって南下する区間は追い風。
さっきまで耳に届いていたぼーっという風切り音が消えて、真空の中を走っているよう。
6km
去年同様、ここまでゆっくり目に入り、7kmから目標のレースペースに入れて巡航するのが今日のプラン。
ここまでのペースは計画通りに来ている。
7km
先の知人が「motoさん」と声をかけてくれる。
真横にいたので、これはもしかして・・
と期待していたら案の定、ヨコから撮ったランニングフォームを送ってくれた。
腰の位置を前に置いて、キレイな前傾姿勢を取ることが今のテーマ。
まずまず、いい感じだ。
8km
もう、この当たりから歩き始めている人がいる。
そのうちの1人、大柄の白シャツのおじさんミウラさん(仮名)を追い抜く。
するとすぐに
"どたどた はーはー どたどた"
と大きな足音に息づかいが迫ってきたかと思うと、ミウラさんが抜き返していった。
俺はこんなもんじゃないぞと言わんばかりに。
これが、ミウラさんとのバトルの始まりだった。
10km
本来ならば、南行きの区間は追い風を得てタイムを稼ぐ区間。
だが、ペースが落ち始めた。
20kmの看板が出ている。
これも2周目用。
1周でやめられたらどんなにいいだろうと考えていた。
5kmの部(主にちびっこ)10kmの部のランナーはここでおしまい。
ハーフを走る僕らは、競技場を左手にみてさらに直進。
ここから折り返し点までがとても長く感じられた。
11km
折り返したところで、またミウラさんが歩いていた。
右をすり抜けて抜いて行く。
もしかして・・
少し嫌な予感がしたと思ったら、案の定
どたどた はーはー どたどた はーはー
ミウラさんが、またも抜き返していった。
市民マラソンは個人競技であり、誰かと順位を競うものではない。
ムリして付いていく必要もないので、先にいかせる。
12km
しばらくいくと、もうミウラさんが歩いている。
辛さに負けて歩き、少し休んでまた走る。
僕が目指している一貫性のあるマラソンとは対極にある、いわばレジャーとしてのマラソンだ。
ハーフだけど
これまでレース中に歩いたのは、初マラソンの荒川だけ。
その時、風速20mの逆風。
一度歩いてしまうと、もう再び走り出すことができなかった。
よくも、あぁいう止まったり走ったりの"歩き走り"ができるものだ。
三度ミウラさんを追い抜くと、再び"どたどたはーはー"が聞こえたが、そろそろペースを上げないと洒落にならない距離まで来ているので、気合いで前傾姿勢を取る。
大きな足音と息づかいは、やがて後ろに遠のいていった。
| 固定リンク | 0
「しらべるが走る!」カテゴリの記事
- 我が心の引退レース(2022.03.09)
- 長崎平和マラソン エントリー方法発表!(2020.02.12)
- 大迫傑曰く「タイムは気にする必要はない」(2020.01.21)
- マラソンの最後の1kmは、それまでの41kmとは絶対に距離が違うと思う(2020.01.20)
- 地道に走り、最下位を脱出(2020.01.18)