マラソンレースにおける上りと下りの考え方
明日3月11日は「京都マラソン」と「名古屋ウィメンズマラソン」
出場する皆さん、ゆっくり休んでいますか?
今日は、レースにおける上りと下りの考え方についてお話しします。
■上り坂
上り坂は誰にとってもキツイ。
重力に反するため、上りは下りの3倍の負荷がかかるからです。
そこで、上り坂の走り方。
上りに入ったところで「生理的イーブン」と唱えます。
声に出すと、周りの人が気持ち悪いので、心で唱えた方がよいです。
平地と同じ負荷を感じて走る。
つまり上りに対応しない。
がんばりを入れないということです。
上っている間は「ストライド半分」と唱えます。
そうすれば、心臓と足に負担がありません。
自分の場合、苦しい時に上りにさしかかったら
「笑って」「低く見て」「腹で上がれ」と3つをセットで唱えています。
ムリをしないわけですから、上りはタイムが落ちる。
でもそれを、高低差表とにらめっこしてペース計画する必要はありません。
詳細な計画をすると、走っていて脳が疲れてしまうのです。
脳の疲れ=失速です。
計画はできる限り、脳に負担がないシンプルなものでなければなりません。
■下り坂
下り坂は誰にとっても楽。
でも、下り坂は足に負担が大きいと言うことを聞いたことがありますよね。
調子に乗って下りを飛ばして走ると、足に来て失速につながるのではないか。
だからと言って、スピードを殺すためにブレーキをかけると、それも足に来そうだ。
ムリしているわけじゃないから、下りのスピードに任せればいいだろう・・
飛ばしたらいいのか、抑えたらいいのか。
どないせーっちゅうねん
と思っている方、いませんか?
マラソン講座としての見解は「前半の下りは、飛ばさない」です。
筋肉にはエキセントリック(伸長)、コンセントリック(短縮)という2つの相反する動きがあり、エキセントリックは筋肉を傷めます。
筋肉が傷むと言うことは、その分、終盤に「足が残らない」ことになります。
下り坂の足を突っ張る着地は、まさにエキセントリック。
できるだけ、脚を突っ張らないよう衝撃を抑える走りが必要です。
方法としては、上りと同じ。
「ストライド半分」と唱えて走ることです。
下りについてのもう一つの見解は「後半の下りは状況次第」
30km過ぎからの下り坂。目標タイムに向けて急ぐ必要がある。
こういう状況では、通常ストライドで下っていきます。
いわゆる「いただきの下り」
練習における"下り坂ダッシュ"=衝撃に強い足づくりは、この時のためのものなのです。
ただし、この練習はレース3週(21日)前までです。
これを読んで、坂を走りにいかないでくださいね。
明日のレースの好天と健闘をお祈りしています。
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