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2012年3月 9日 (金)

定年退職の送別会 最も重要なポイント

定年退職の送別会。
一番重要なのは店選びだ。
そこで、送られる側の満足度が決まる。

過去に体験した例をご紹介したい。

**年**月、サトウさんの送別会の幹事となった。
サトウさんとはそれほど懇意というわけではなかったが、退職送別会としては初めての幹事。これまでに感じていた違和感を打ち破ろうと想っていた。
店は若者で賑わう繁華街にあるパブレストラン
お店を貸し切りにしてもらった。

料理は同じものが各テーブルに大皿で置かれる。
テーブルやカウンターなど、どこに座るのも自由
飲み物は各自でカウンターに取りに行く。

主役のサトウさんの周りには、入れ替わりいろいろな人がやってきて、思い出話をする。
送別会というよりは、街コンのような自由な雰囲気。
サトウさんも、参加者も皆楽しんでいるようにみえた。

その光景を見ていた、定年が近いスズキさんが僕に言った。
「おまえ、段取りがなってないよ。定年の送別会だぞ!こういうところでやるもんじゃない」
スズキさんは、送別会というのは格式にのっとり、落ち着いた雰囲気でやるものだという。


その半年後、幹事の僕にダメだししたスズキさんが定年する日がきた。
送別会の幹事はスズキさんが子飼いにしていたタナカ君。

タナカ君はスズキさんの好みを汲んで、座敷の部屋を用意した。

役員の挨拶
花束贈呈
1人ずつ代わりばんこにその場で立ち上がり、贈る言葉を述べる。
主賓挨拶
宴席は粛々と進む。

ところが、主賓席の後ろには、人ひとりが通るのも難しいスペースがあるのみ。
座敷が手狭なのだ。

コース料理ということもあり、席を離れるのもためらわれる。
結局、スズキさんは大半の時間を両隣りに座った役員、部長と話すしかなかった。

帰り際、立派な花束を抱えたスズキさんが僕の前を通り過ぎるとき、こういった。

「やっぱり、君の仕切りのほうがよかったよ」


ここで、設営のポイントをまとめてみよう。
立食パーティにしてしまうと、お年寄りは壁の椅子に座ってしまうので、一体感が失われる。
そこで、以下のようにセッティングする。

座席は島式のテーブル。
自由に席を替われる机と椅子の配置
料理は大皿
飲み物はカウンターから各自でデリバリー
そして、参加者数と同じくらいのキャパシティの店を選び、貸し切る。

そうすれば、幹事が自由に立ち回れる。
また、部屋数の多い店と違い、店主が親身に相談にのってくれる。

つづき

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