サラリーマンに求められるライブ能力
20代のサラリーマンへ(4)
君はパワーポイントは得意だろうか。
作るのが得意
プレゼンが得意
ここでは2つの得意がある。
2010年代のサラリーマンは両方が得意でなければならない。
しかし現実には、作るのだけが得意な人が多い。
プレゼン能力が低い。話し下手という意味だ。
だが、厳しい言い方をすると、作るのだけが得意というのは当人の錯覚。
プレゼンを見ている方からすると、真意が伝わってこない。
話し下手の人が作る資料は、こてこてに"いかにもパワーポイントです"という形式に則っているが、何が言いたいのかさっぱりわからない。
君がパワーポイントが得意だったとしよう。
あるいはエクセルでもいい。
君がつくる資料は上司や同僚に「わかりやすい」と好評だ。
すると彼らはこういうのだ。
「参考にするからファイルを送っといて」
バカかと思う。
参考にする=ぱくるである。
「お前の仕事ぱくるから、タダでよこせ」
と言っているわけだ。
コンピューターと共に育ったC世代の君は知らないかも知れない。
1990年代までの日本では、こんなことはなかったのだ。
一生懸命まとめたレポートをコピーして使う人はいなかった。
紙で配られた資料を全部ワープロに打ち直して「自分が作った」と言い張るのはルール違反だと実感できたからだ。
2000年代に入ってパソコン+オフィスソフトが全員に配られた。
すると他人の仕事をまるごとコピーできる状況が生まれた。
しかも本人が居ない場所で使えば、ばれない。
20代のサラリーマンの君へ
ファイルを開示してはいけない。
一度タダで渡すと、それ以後、それが当たり前と思われる。
それは、君のプラス評価にならない。
便利なゴーストライターとして使われるだけだ。
ゴーストライターは出世しない。
便利だから上司は手放したくない。
高い評価を与えると、ゴーストライターの仕事が頼めなくなる。
他部署から目を付けられぬよう、低い評価で飼い殺しておくのだ。
あの人の資料はすばらしいが、もらうためには丁重に頼まなければならないという状況が望ましい。
あの人の説明はわかりやすいから、スピーカー・講師を頼もうと思われなければならない。
音楽業界ではコピーが横行してCDが売れない。
ライブパフォーマンスが優秀な音楽家だけが生き残る時代に入っている。
サラリーマンの世界でも文書はコピーされる。会社内に著作権はないに等しい。
サラリーマンにはライブ能力が求められている。
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