不整地ランに好適 砧公園
公園の順路に沿って走っているランナーは皆無。
公園に憩いを求めてやってきた人々への配慮だとしたら、周辺地域のランナーは相当にモラルが高い。
公園と言えばベンチだが・・
見渡すと隅っこにわずかにベンチはある。
ここは公園というより平原、緑地だ。
目隠しをして連れて来られたら、目を開けた瞬間ここを公園だと言える人はいないだろう。
進むほどに、レジャーシートを敷いているグループが増える。
桜は終わり、新緑の候。
葉見(はみ)かっと聞こえないようにつっこむ。
さすがに肉を焼いている人はいない。
公園の中程には小川が流れ、いくつかの橋がかかる。
そのうちの一本である吊り橋を渡る。
子どもたちがジャンプしながら渡っていく。
橋脚がネジで留められている吊り橋は珍しい。
16時を回った頃からランナーがどっと増えた。
太陽が傾き、暑さが和らいだせいか。
サイクリングロードを往くランナーたち。
誰もがしっかりとしたランニング・ウェアを装着している。
多摩川の土手とは明らかに違う。
ここは自転車に気兼ねしながらのサイクリングロードよりも、舗装路を一歩外した不整地RUNに好適と見た。
近隣では、これだけの不整地が広がる場所はない。
新緑の葉にレンズを向ける。
このGWは気まぐれな天気、風が強い。
枝が風に流され、なかなか止まってくれない。
しびれを切らして「じっとしろ」
葉につっこむと、ゲーム機を持ち込んで没頭していた少年たちが顔を上げた。
品がよさそうな犬を連れた人々が、今ここで知り合いましたといった風情で歓談している。
よく晴れた清々しい初夏の夕暮れ。
ここで、同朋と集えたことがとても嬉しそうだ。
一周し終えたところで、せっかくだから同化してみようと思う。
石でできたベンチに腰をかけて文庫本を開く。
果たしてこれは椅子なのか。少し不安だ。
中華料理の円卓でフィンガーボウルの水を飲んだ人を見るような目で見られていないだろうか。
そんなことを考えていたら
きゃんきゃんきゃんきゃんきゃんきゃんきゃん
泣き声はやみそうにないので、早々に本を閉じた。
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