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2012年6月の30件の記事

2012年6月30日 (土)

そこにはデコが居なかった

ユーロ2012 17日め 準決勝1
スペイン-ポルトガル
スペインは赤×黒
ポルトガルは上下白
今日もロナルドが国歌を歌っている。

<前半>
8分 スペインがシュートを放つ
12分 ロナルドが左からのクロス。カシージャスがキャッチ。
16分 ロナルドが左斜めからFK。壁に当たる。
ポルトガルがロングボールを多用して押し込み、試合を支配し始めた。
ポルトガルは本来、スペインと同じスタイル。足下のパスをつないでじわじわと相手を崩していくチームだ。
優位を保っているとはいえ、空中戦を仕掛けるのは違和感がある。
2010年W杯初戦。ロングボールを指示した監督にデコが怒り、結果的に次の試合からベンチに置かれてしまった。あの苦い思いがよぎる。

24分 ロナルドが正面で振り向きざまのシュート。大きく上へふかす。
ポルトガルにはチームの一体感がある。
スペインのパス回しにブーイングが起きる。
28分 いにえすた好機を上に外す。
31分 崩してロナルドが打つがわずかに右。
やがてポルトガルの時間帯が過ぎ去り、
35分過ぎからスペインがつないで前へ押し込み始める。
40分 ラモスにイエローカード。
スペインは左サイドに人を割いてロナルドの道をふさぐ。
45分 コエントランにイエローカード。

<後半>
3分 ナニが右からいいクロスを入れるが、アウベスあと一歩間に合わず。
スペインのスローペースサッカーにはまっている。
9分 ネグレドに替えてセスクが入る。
11分 アルメイダのロングシュートはクロスバーの上。
15分 シルバに替えてナバス。
15分 ぺぺにイエローカード。累積警告は前試合終了後にクリアされている。
19分 ペレイラにイエローカード。
スペインペースはつづく。
22分 シャビのシュートはGK正面。
26分 ロナルドが正面でFK。のっしのっしと5歩下がり、一歩左へ。落ちきれずクロスバーの上。そろそろ枠が近づいている。
34分 アルメイダ→オリヴェイラ いつもの先発ポスティガよりもアルメイダの時間は長かった。
36分 一人で持ち込んだロナルドが倒されてFK。FKはアルベロアが手で止めてイエローカード。映像で見る限り手の先にはゴール。揺れる球をカシージャスが押さえるか否かというところ。この試合最大の好機は確信犯といえる「手」で潰えた。
さらにゴールに近づいたロナルドのやり直しFKは近すぎて枠の上に。スペインの計算通り。
40分 アウベスにイエローカード
41分 シャビに替えてペドロ。スペインが攻撃姿勢を強める。
44分 カウンターで走ったロナルドのシュートは大きく上へ外れた。

<延長>
前半こそスペインが波状攻撃でゴールに迫ったが、後半は凡戦。

<PK戦>
スペインの1本めを止めた時は少し期待を持ったが、カシージャスがすぐに止め返す。
そうか。スペインにはカシージャスがいるのか。

結果的にポルトガルが雰囲気を出したのは前半10分から30分の間だけ。
記録上は引き分けだが、どこまでいっても喜望峰の見えないポルトガルの航海はつづく。

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2012年6月29日 (金)

しらけた大人のイングランド 高校生のように無垢なイタリア

ユーロ2012 16日め 準々決勝4
イングランド-イタリア

イングランドは上下白の1st。
イタリアは上下青。
見所はバロテッリの高い身体能力から繰り出すシュートが決まるか。ジェラードの高精度クロスが点につながるか。

<前半>
2分 デロッシが放ったボレーシュートが見事な回転になり枠を直撃。
4分 イングランドがGKの直前で楽勝のシュートを放つが、ブフォンが奇跡的に手に当てるセーブ。
ここまでの準々決勝3試合が凡戦だったのに比べると、互いがよく走り、高い技術で均衡するこの試合は見ていて楽しい。
31分 裏に抜け出してGKと1対1になったバロテッリ。高い身体能力でシュートを打つが不発。直後のイングランド、ウェルベックがごっつぁんゴールを上に外す。
37分 カッサーノのシュートは枠内だがGKが楽々弾く。
イングランドとイタリアは表・裏を申し合わせた野球のように攻勢と守勢の時間帯を譲り合っている。
イタリアは切り札バロテッリに好機があったが、イングランドはジェラードの精密クロスがまだ出ていない。

<後半>
6分 デロッシのロングシュート。GKが弾いたところに詰めたバロテッリ。またも決められない。果たして三度目はあるか。
イングランドは前半の中頃に緩めた攻撃姿勢をいつまでも取り戻せない。
イングランドのほうが圧倒的に弱いのかという分析が頭をもたげる。
31分 イングランド好位置でFK。猫の額のジェラードがジャストレングスのクロス。額の広いルーニーの頭はわずかに届かず。
43 ノッチェリーノが裏に飛び出し決めたかに見えたが、DFグレン・ジョンソンが足に当てる。
47分 ゴール前、芯に当てるだけでゴールインのイージーオーバーヘッドをルーニーがふかす。

5分の休憩後、今大会初めての延長戦。
15分ハーフの30分を戦う。
ドイツ戦を前にここで疲弊する戦いは互いに避けたいところだったが、負けては終わりなので仕方ない。

<延長前半>
ポルトガル人の主審は、少々のことでは笛を吹かない。
どちらかに不平なこともないため、試合は荒れることがない。
ポルトガルが決勝に進まない場合、彼が決勝の笛を吹くのではないか。
3分 マッジョが累積2枚めのイエロー。
前大会同様、カードがリセットされるのは準々決勝、すなわちこの試合後。
ここでイエローが2枚たまった選手は準決勝に出られない。

<延長後半>
4分 初めてイタリアが右サイドの好位置でFK。
つづいて5分 ほぼ正面のFK。バロテッリが大きくふかしてしまう。
7分 左からのクロスはディアマンティに合うがまたふかす。
サッカーメディアはこういうチーム状態を「決定力不足」と言うが、単に下手なだけだ。FWが下手揃いのチームは弱いし、上手揃いのチームは強い。
9分 ようやくこの試合初めてゴールネットが揺れる。しかしモッチェリーノは完全なオフサイド。もう状況が見えていない。

イングランド 0-0 イタリア
サッカーにもボクシングのような判定勝ちがあれば、勝ったのはイタリア。
ただそれだけに続くPK戦ではイングランドに運が傾く予感がある。

<PK戦>
5人ずつが蹴り、勝負が付かない場合、6人め以降はサドンデス。
イングランドファンはテリーに順番が回らないことを祈っているだろう。
コイントス。ブフォンは大笑いしているがスティーブン・ジェラードは泣き顔。
イタリアサポーター前のゴールでシュートアウトが始まる。
円陣で声を出すイタリアは、高校生のクラブ活動のように高揚した一体感を見せている。

バロテッリ 左 ハートが読み切ったが手が届かず○
ジェラード 左 これもブフォンが読んだが○
モントリーノ 左 ハートが読み切ったため、枠外へ×
ルーニー 左 ブフォンは右に飛ぶ ○
ピルロ 中 ハートが右に飛んだ後スローなシュート○
ヤング 中 ブフォン クロスバ-×
モッチェリーノ 右 ハートは右 ○
アシュリー・コール ブフォン右へ跳びジャストキャッチ ×
ディアマンティ 左 ハートは右 ○

イングランド2-4イタリア
運も味方につけたイタリアが順当な勝ち抜け。
ドイツの楽勝と思われた次戦が少し楽しみになった。
ただし、イタリアに勝機があるとすればバロテッリが大当たりするか、PK戦にもつれてブフォンの出番がくる時だろう。

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2012年6月28日 (木)

前傾が速いことはわかっているんだ。でもどうしてよいかがわからない。

雨に見舞われた先週と打って変わり、快晴に恵まれた8週めの週末。
前日の金曜日、マラソン書籍で"前傾して走ることが肝心"と書いてあるのを読む。
そうだ。
宇佐美彰朗のランニング・クリニックでチューブをつけて走ったのを忘れていた。
宇佐美彰朗さんが言っていたあの"前傾"は、腹に力入れて前に傾けばいいんだ。
前傾!と意識するとフォームがよくなった。
これが理想のフォームだ。走りをつかんだ気分になる。
WSもいいタイムが出ていて、このフォームの正しさを裏付けている。
ただ、前傾は疲れる。
前傾が速いことは初マラソンの頃からわかっていたのだ。
それを42km維持するのは難しい。
どこに折り合いを付けるか?その答えはこの時は出なかった。

日曜日、今期初めて駒沢オリンピック公園にはいる。
早くここに来たくて仕方なかった。
走りの基礎ができるまで、行きたい気持ちをじっと我慢していたのだ。
ある程度のスピードで走りたい時にここに来る。
土曜日に高低差を走り、疲れた体で日曜日にペース走というメニューの組合せ。
こうすれば、15kmの距離走が20km程度の負荷になる。
もちろん、それはデータが実証したものではない。
学習したことを信念に置き換える。
マラソンは個人競技。自分の葦で考え、自分の足で進むのだ。
土曜日にここに来ているという川内優輝と会えないのが残念である。

5kmをゆっくり入り、そこから10kmのレースペース走(以下RP走)
ここに来るといよいよレースへ向けてギアが入れ替わる。

9週めの日曜日は調整レース。
多摩川河川敷で開かれるハーフマラソン大会「WRJ」に出場。
前日の土曜日は 高低差45分+WS3本と軽めに走る。

これで調整でハーフを走るのは3シーズン連続3度め。
そのうち1度は直前6日間ランなし。
残る2度は前日も軽めの練習。

この3回で導く結論としては
"直前の練習メニューはハーフの結果に影響がない"と出た。
本番レースの直前6日は走らないと決めているが、レース直前は"休んだことがいいとも悪いとも言えない"ということになる。

どちらでもいいのだから、僕はこう学習する。
今後もハーフの前は通常通りに走る。
本番レース直前6日は走らない。

ハーフを走る時点では、まだ鍛錬を積み上げている地点にいる。
そこでは練習量をかせぐ。
本番レース直前では、微々たる鍛錬の積み上げよりも、疲れを取ること、故障のリスクを回避することを優先する。

2年越しの佐倉にサクラ咲く?目次

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2012年6月27日 (水)

スペイン-ポルトガル ユーロ2012のベストカード

いよいよユーロ2012も残すところ3試合。

6月28日 3:45
準決勝 スペイン-ポルトガル
6月29日 3:45
準決勝 ドイツ-イタリア
7月2日 3:45
決勝

スペインとポルトガルは、2大メジャー(W杯、ユーロ)では2年前に対戦している。

2010年6月29日
W杯2010南アフリカ大会
ベスト16
スペイン-ポルトガル

後半18分 ビジャがGKエドワルドと1対1でシュート。
エドワルドが弾いたボールは再びビジャの足下に戻り、二度めはゴールに押し込まれた。
この瞬間にポルトガルのW杯が終わった。

1-0というスコアは、サッカーにおいては大きな差であることが多い。
守勢のチームは慎重に守り、ほとんどチャンスがない。
攻勢を取るチームは1点を先制した後、無理をせず慎重に攻めるからだ。
しかし、この試合では両者に差がなかった。
スペインの1点はオフサイドだったからだ。

イニエスタがペナルティエリア内にいたシャビにスルーパスを送る。
この時、ポルトガルDFの右足膝から下が後ろに折れていて、その分シャビはオフサイド位置ではない。
だがシャビがこのボールをヒールで後ろに流す。
これは、スルーではない。試合後に映し出されたリプレイを見ると、ボールはシャビの横で加速しておりシャビが当てていることがわかる。
その時、ビジャはオフサイド位置にいた。
シャビの行為はプレーかスルーか、それが1点の分かれ目となるわけだが、副審は旗を揚げず主審はゴールを認めた。

時は2年流れた。
2年前、その実力が拮抗していた両チーム。
今回もまた両チームを左右に載せた天秤ばかりは、ほぼ真ん中で均衡を得ている。
大半のサッカーファンとメディアがスペイン圧倒的有利と言う中で、均衡を主張するには理由がある。

「ポルトガルには、もうおかしな監督がいない」ということだ。
サッカーは不安のスポーツ。
人間にとって最も制御ができて頼りになる「手」を使わず、あまり言うことを聞いてくれない足を使う。
それゆえにゴールは偶然の産物である。
どちらかが1点をとった場合、引いて守る相手から1点を取ることは一層困難を極める。
だからこそ、自らの偶然に懸念を抱き、相手の偶然に怯えている。
その不安に一本の芯を通し安定をもたらすのが、ファンの応援であり、監督の戦術だ。
今回は互いに経済状況が厳しい両国。ファンの声に大差はつかないだろう。
そこで監督の比重が高まる。

2年前の監督は常軌を逸していた。
その監督はスペインに敗退した試合で、司令塔のデコをメンバーから外した。
はじめからデコが居なかったチームではなく、デコを起点にした攻撃で戦ってきたチームからデコを抜いたのである。
それは、デコが初戦後に口にした監督批判に対するペナルティ。
チームは心身共にずたずたの状態だった。

敗戦の将は「こんな未熟なチームだから仕方ない」といった主旨のことを言った。
もちろんW杯後に解任されている。
監督が勝たなくてもいいと思っているチームが、全力を出すのは難しい。
今回、ポルトガル選手は勝つことに集中できる。

ロナルドを中心にした攻撃をスペインがしのぎながら、一瞬のすきをついて裏を取る。
できれば決勝で見たかった、ユーロ2012全31試合中、最高のカード。
まるでレアル・マドリーとバルセロナのクラシコのようなスリリングな試合になるだろう。

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2012年6月26日 (火)

余裕のスペイン 実は何も与えられていないフランス

ユーロ2012 15日め 準々決勝3

グループリーグではB組が死の組と言われたが、準々決勝4試合には"死の組み合わせ"はない。
つまり戦う前から片方の優勢が予想されている。
強いて言えばイングランド-イタリアが拮抗しているくらいだ。
前日のドイツにつづいて、スペイン戦も勝敗へのわくわく感は薄い。

スペイン-フランス
C組1位スペインは赤×黒の1st。
D組2位フランスは上下白。

<前半>
19分 2分かけてパスをつなぐスペイン。右から完全なフリーで飛び込んできたシャビ・アロンソが的確なヘッドで先制。ラッキーもフロックもない。まさに実力そのままの意図と結果。早くも勝負あったという感想を持たざるを得ない。
30分 セルヒオ・ラモスに今大会1枚めのイエローカード。つづいて蹴ったFKはうまく隅にいったがカシージャスは難なく弾く。
42分 キャベイにイエローカード。
フランスは1点を取りに行く。スペインは無理せずに攻める。これでちょうど互角の戦況。スペインの質の高さを見せつけられる。次に対戦するポルトガル選手はこの映像を見ないほうがいいかも知れない。

<後半>
意図された互角の構図がつづく。スペインはゴール前に迫ってもシュートにはいかず、さらなる隙間に出すパスにこだわる。
それは「いつでも行けるよ」と言われているように見える。
戦っている相手にすれば、同点の淡い期待を持たされながら、実は何も与えられていない生殺し状態だ。
15分 左からのクロスをゴール正面に入ったドゥビュシーがヘッド。枠の上に外す。そこにスーパープレーを持ってこなければフランスに1点はない。
16分 フランスがゴール前に押し込んだカウンター。スペインが1対1をつくるがGKが体を投げ出してシュートをブロック。
スペイン余裕のパス回しにブーイングが起きる。
19分 フランスがマルーダに替えてナスリ。スペインはシルバに替えてペドロを入れる。
手帖に準決勝の相手は「スペイン」と書き込む。
23分 左から崩したスペイン。クロスはDFが足を出してCKに逃れる。スペインにはCKの怖さがない。フランスの守備の堅さが目立つようになっている。
31分 メネズがPKエリア内で腕を引っ張られる。厳格にとればフランスのPKだが審判はスルー。それに抗議したメネズに大会2枚めのイエロー。それはないのではないか。
34分 二人で崩したスペインぎりぎりのラインで飛び出すがオフサイド。インプレーだったとしても、GKが飛び出してはじき返していた。
38分 イニエスタに替えてカソルラ。
守りからいい流れを引き込む。そんな期待感がフランスに出てきている。
もしもルールを厳格かつ公平にとる主審の意図があれば、チャンスが少ないフランスにもPKという僥倖があるかも知れない。だが、それは逆のチームに出た。
45分 スペインにPKが与えられる。シャビ・アロンソが左に決めた。
スペイン 2-0 フランス

ポルトガルの相手は予想通りのスペイン。
ここから先、ポルトガルにとって"苦手のDNA"を持つスペイン、その先にドイツ。
優勝候補に挙げられていないポルトガル。失うものがないだけに気楽に見られる。

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2012年6月25日 (月)

ユーロ2012 14日め 奇異な1日は今日ではない。

再選挙ではユーロ圏の支援を受けるための緊縮財政を受け入れる政権ができたギリシア。
そのユーロ圏経済を支えているドイツ。
スタンドに詰めかけた両チームのサポーターには、いつも以上に熱くたぎる思いがあるだろう。

ユーロ2012 14日め 準々決勝2
ドイツーギリシア
優勝候補筆頭のドイツ。ゆるいA組を2位で抜けてきたギリシア。
ポルトガルが苦手としているドイツだから、できればどこかで負けて欲しい。
だが、この試合ではそれはほとんど望めない。
ドイツのシュートがすべて不運にはまり、ギリシアのシュートが1本だけ幸運に恵まれる。そんなことはまずないだろう。

B組1位ホーム扱いのドイツが白×黒の1st。
ギリシアは上下青。
柴田恭兵を若くしたようなレーブ監督は、得点王で並んでいるマリオ・ゴメスをベンチに置きクローゼを先発させた。

<前半>
開始早々から一方的に攻めるドイツが先制ゴール。
いきなり試合が終わってしまった。
かと思ったらオフサイド。
14分 サバラスにイエローカード。サバラスは「ちがうよ」と笑っている。
22分 ドイツが完全に崩したが、エジルのシュートはGK正面。
26分 ギリシアがカウンター。完全に裏を取ったがGKが枠外まで飛び出して蹴り出した。
32分 ギリシアが初シュート。イージーボールをGKが寝そべって押さえる。
34分 ドイツのCK。高くて強い選手が揃うドイツのCKは相手サポーターならば、目を開けていられないほど怖い。
38分 21人がギリシア陣営に入っている時間が長い。シャツをパンツに入れているラームがロングシュート。とうとう先制点が入った。
48分 先制した後も試合は画面右、ギリシア陣内でつづいたまま終了。

<後半>
ギリシアはDFツァヴェーラスに替えてMFフォターキスを入れた。
ドイツは安心の2点めを取るべく前へ出る。
7分 ギリシアカウンター 2-2 となるが不発。
9分 ギリシアカウンター 2-3 右からのクロス。サマラスがさらに加速してDFより前に出た。ギリシアまさかの同点ゴール。
引きつづきドイツは攻勢を続け、試合の大半は画面向かって左側で行われる。
16分 ケディラが右からのクロスをインステップのジャンピングボレーでGKの上に突きさす。"個人技"と呼ばれる類いの技術が高いゴールで、試合の主導権そのままのスコアが刻まれた。
17分 ゲカスがいい位置からシュートの機会を得るが大きく上にふかす。
22分 右からのCK、GKが飛び出したが触れずクローゼが決めた。これで安全圏の2点差。首相の喜びがだんだん目減りしている。
29分 走りが落ちてきたギリシアDFが裏を取られたこぼれ球。ロイスが高速シュートを隅に決めて3点差。
実況アナウンサーが「勝負あり」と言い切る。
42分 PKエリアでドイツの20番がハンド。判定に抗議もしない。PKをサルピンギティスが決めてギリシアお別れのゴールが右隅に綺麗に決まった。

ドイツ 4-2 ギリシア
ギリシアはドイツに6戦全敗。苦手のDNAを覆す奇異な1日は、今日ではなかった。
決勝切符のうち1枚はドイツの手に渡るのは確実。そんな言い切りができるほどドイツは強力。

欧州サッカー用語集

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2012年6月24日 (日)

ユーロ11日め スペインの「あの攻撃」 それに勝つには

ユーロ2012 11日め グループC 3節

ポルトガルのベスト8進出が決まったので、興味は準決勝、決勝で対戦する可能性があるチームの検証に移った。
準決勝で当たる可能性が高いのがスペイン。ドイツと並ぶ優勝候補だ。
ポルトガルが優勝するチャンスがあるとすれば、準決勝でスペインに勝ち、もう一方の準決勝でドイツが敗れた時だろう。
対戦が避けられないスペインの状態は大いに気になるところだ。

クロアチア-スペイン
クロアチアは赤いチェッカーフラッグをあしらった白シャツと白いパンツの1st。
スペインは水色×紺色の2nd。
23分、トーレスが角度のないところから狙う。
前半はスペインにもスペクタクルな機会はなく 0-0で終わる。
スペインが余裕をかまして、慎重に戦っているように見える。

後半
14分、クロアチアがフリーでシュート。カシージャスが弾く。
あと少しシュートがうまければという惜しい場面がクロアチアには2度あった。
それを「惜しい」ということもできるが、それが力の差である。
後半43分、スペインが1位通過を決めるゴール。
イニエスタの飛び出しはオフサイドぎりぎり。このうまさがスペイン。

クロアチア 0-1 スペイン
スペインが1-0で勝つ試合はいつもこのパターン。
オフサイドラインぎりぎりを使うので、相手DFは強硬にオフサイドを主張する。
時々は審判の主観が入った判定に援護されるが、たいていはしっかりとラインに残っている。
それがマドリーとバルサのサッカーだから。

手強い。
スペインがあの形で1点をとることは織り込み済み。
それならば、いかにしてスペインを破るか。
勝機があるとすれば、CK、FKからの1点で先制して、PK戦で勝つということになるだろうか。
ドイツとスペインが優勝候補の双璧であることがわかった。

イタリア-アイルランド
イタリアは青×白の1st
アイルランド白×緑。C組では唯一、2節終了時点で敗退が決まっている。
35分、GKが捕球できず与えたCK。カッサーノが決めてイタリアが先制。
アイルランド国民にとってはやるせない凡ミスだった。
勝たなければ敗退となるイタリア。
前半を終えた時点ではグループ1位につけている。

後半、常にイタリアが攻めているのだが、思わずうまい!とうなりたくなるような攻撃はない。
20分を過ぎると、イタリアは引いて守ることにしたのか、アイルランドが攻める局面に変わる。
追いつかれたら敗退。
そういう緊張の44分を戦ってきたイタリア、CKから暴れん坊バロテッリがオーバーヘッドで2点め。
勝ち抜けを決定づける。

イタリア 2-0 アイルランド
そこにスペイン勝利のニュースが伝えられ、2位通過が決まり喜ぶイタリア選手たち。
勝利の時点で勝ち抜けはわかっていたはずであり、1位通過ではなかったことを喜んでいたのだろうか。
ユニフォームを脱いだバロテッリ。アナウンサーが「いい体してますね」とコメントを述べた。
イタリアが優勝するとすれば、彼のプレーと言動がポイントになるかも知れない。

ユーロ2012 12日め グループD 3節

イングランド 1-0 ウクライナ
予選での退場のペナルティで1,2節に出場停止だったルーニーが出場。
イングランドは後半にイングランドが先制。
1位通過を決めた。
ゴールを決めたのはルーニーだが、それはそこに居合わせたのがグランドキーパーだったとしても決められたであろうイージーボール。
35歳のシェバは後半途中からの出場。
見どころの少ない試合だった。

スウェーデン 2-0 フランス
イングランドがリードしたことにより、フランスは何点差で負けても2位通過というおいしい状況を手に入れてしまった。
そして試合はその通り、フランスが惨敗。
ズラタンが最後にかっこいいところをみせて大会を終えた。
これだけ楽に運べば、そしてこれだけ「屈辱の勝ち」を経験すれば、意外と次のスペイン戦ではいい試合をするのではないかという言葉遊びの世界でしか期待ができない。

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2012年6月23日 (土)

激戦のB組を勝ち抜いたポルトガルは余力を残すことができた。

朝起きてすぐ試合の録画ができていることを確認する。
今日もまたネタバレ注意だ。
いかにもスポーツ結果を軽々に口にしそうな若造のそばを避ける。
僕がサッカーファンであることを知っている人との会話では、慎重に話題を選ぶ。
キオスクやコンビニでは夕刊紙の見出しを見ないよう焦点をぼかす。
そうして無事帰宅。再生ボタンを押すことができた。

ユーロ2012 13日め 準々決勝1
チェコ-ポルトガル

ホーム扱い、A組1位チェコは上下赤の1st。FWバロシュの下には初出場のダリダ。
だりだ?
ユーロ2008には来ていなかったロシツキ、今日はベンチにいる。
ポルトガルは上下白の2nd。
互いのユニフォームはユーロ2008で対戦した日と同じ。

ポルトガルはグループリーグ3試合とまったく同じ先発メンバー。
メジャー大会ではメンバーを入れ替えないというのがポルトガル流。
唯一の例外はおかしな監督がデコを干して、途中から外してしまった2010W杯だけだ。
今日はロナルドが国歌を歌っている。

<前半>
序盤はチェコがボールを持つが、8分を過ぎると徐々にポルトガルのパスが通り始める。
11分 モウチーニョが1本めのシュート
17分 バロシュが入れたクロスは、詰めた選手の利き足が逆であと1歩足が届かず。危うかった。
22分 左右に入れ替わっていたナニとロナルドが元の位置に戻る。
25分 ナニが今大会初のイエローをもらう。
26分 ヴェローゾにイエロー。
27分 チェコが右からいい形を作るが、DFがしっかり守る。
29分 チェコのチャンスボールにコエントランが体を入れてGKに替える。守備が光る。
32分 ゴール前の混戦からロナルドがオーバーヘッド。右へ外れる。
34分 ゴール斜め右からのFK。ロナルドがゆっくりと大股で下がる。シュートは左にカーブがかかり左へ。
39分 ポスティガが接触でもなく右太ももの後ろを押さえて倒れる。パウロ・ベントとチームスタッフがウーゴ・アルメイダ(今大会初出場)に指示を与えて入れる。
43分 アルメイダ、ナニ、ロナルドでPKエリアに入るがシュートに至らず。
45分 ロナルドが機転の利いたターンで足下に落としてシュート。ポストの芯を食う。
前半終了 0-0
チェコはよく守っているが、好機は圧倒的にポルトガルに訪れている。

<後半>
0分 左からのクロス、フリーでアルメイダがヘッドを打てたが上へふかしてしまう。
3分 正面からロナルドのFK 相手DFの手にあたり、さらにゴールに近づいてもう一度。続くFKも無回転で落ちる。ツェフがわずかに指に当てて防ぐ。ただし判定はGK。ロナルドのプレーが的確になってきている。
8分 ロナルドがDFと競りながら放った右足のシュートは上へふかした。
12分 ナニのシュートは、ばふっという音を立てツェフが弾く。
13分 ナニのクロスにアルメイダがヘッド。ゴールインしたがオフサイド。
15分 前半一番よく走ったダリダに替えてレゼクが入る。
17分 細かいパスで持ち込んだポルトガル。モウチーニョのシュートはツェフが左手一本で弾き出す。
26分 ロナルドがPKエリアで粘って出したボールをぺぺが大きく上にふかす。
29分 ナニの枠内シュートはDFに当たる。
34分 モウチーニョが右からのクロス。するすると敵の背後をとって左から走り込んできたのはロナルド。ワンバウンドのヘッドはツェフも押さえられない。
本来ならば歓喜のゴールなのだが、前半の録画を見終えた時にネタバレメールが舞い込んできたため、それは確認行為に過ぎなかった。ついメールを読んでしまったのが軽率だった。
38分 ナニを下げてクストディオ。守備的な交替をはかる。
41分 チェコはMF→FW攻撃的な交替。
ノックアウトならではのベンチワークが始まる。
42分 PKエリア内ロナルドが倒れる。もうPKは要らない。それよりもシミュレーションが怖い。
準々決勝までに累積警告が2枚にならなければ、準決勝に進む際にクリアされる。
43分 メイレレスを下げてロランド。さらに守備的にする。
加算は4分。
47分 CKでツェフが上がる。
そのボールを奪ったコエントラン。ツェフはまだポルトガルPKエリアの外あたりにいる。しかし、キープを心がけたのか、がら空きのゴールまでの超ロングシュートは打たなかった。ツェフが定位置に戻ったところでタイムアップ。

激戦のB組を勝ち抜いたポルトガル。となりのA組は開催国を含む最もゆるい組。累積警告で選手を失うことなく、次戦へ進むことができた。間隔も対戦相手より1日長く空く。
準決勝の相手はスペイン-フランスの勝者。
どちらが来ても得意な相手ではない。
次の試合では、勝てる相手に星を落とす不安を抱くのは、相手チームの選手とサポーターになるだろう。

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2012年6月22日 (金)

ユーロ2008 チェコ-ポルトガル戦 を振り返る

ユーロ2012準決勝1
A組1位-B組2位
チェコ-ポルトガル

この両者はユーロ2008で対戦している。

2008年6月11日 18:00(日本時間 12日 1:00)
この日、チェルシーが2008-09シーズン監督として、ルイス・フェリペ・スコラーリの就任を発表した。

グループリーグA組 第2戦 チェコ-ポルトガル
ホーム扱いチェコは赤。
アウェイ扱いのポルトガルは上下白の2ndユニフォーム。

チェコはユーロ7度めの出場。1976年に一度優勝している。
大会前のFIFAランキングではポルトガルの上にいた。
ネドベドはW杯2006で代表を引退。ゲームメーカーのトーマス・ロシツキ(MF 当時アーセナル)は怪我のため召集できなかった。
チェコのGKはこの時もチェルシーのペトル・ツェフ。

<前半>
ポルトガルは前の試合トルコ戦と同じメンバー。
チェコは第1戦に使わなかったミラン・バロシュを起用。
8分 ロナルドが放ったシュートのこぼれ球を、デコが俊敏な身のこなしで押し込んで先制ゴール。
16分 シオンコが同点ゴール 1-1
同点になってからは、ミラン・バロシュが統率する攻撃がすさまじく、ポルトガルは守勢に回る。
19分 ペチが2度目のミドルシュートを放つ。実況アナウンサーは「マニシェを思い出してしまいます」と、マニシェの招集落選を惜しんでいる。
23分 デコがPKエリアのすぐ外から放ったシュートは枠の右上に外れた。
30分 ボジングワが今大会チーム初めてのイエローカードをもらう。
ロスタイム ゴール前でデコがファウルをもらう。ロナルドが蹴ったFKはノーバウンドでツェフが捕球。ここで前半終了。

<後半>
ポルトガルがロッカールームから出てくるのが遅れる。審判が注意を与えたのか、ロナウドは審判を見やり不満の表情。 スコラーリが追い抜き際に「いい加減にしろよ」とロナルドの肩を叩く。
18分 オフサイドトラップにかからぬよう、タイミングを計って右サイドに侵入したデコがロナルドにラストパス。ロナルド今大会初ゴール。
29分 ジョアン・モウチーニョ(MF)out→フェルナンド・メイラ(DF)in
30分 デコがゴール前でファウルをもらう。FKはシモンが「俺が蹴る」とボールを離さない。カルバーリョとデコが長老会議。ロナルドは僕じゃないの?と遠巻きにしている。デコが折れて、シモンが蹴ったボールは壁に跳ね返った。
34分 ゴメス(FW)out→ウーゴ・アルメイダ(FW)in
35分 シモン(MF)out→クアレスマ(FW)in クアレスマはユーロ初出場。
45分 FKからデコがクイックなリスタートで、前線のロナルドにロングパス。フリーでゴール前まで進んだロナルドはツェフとの間合いを十分に詰めておいて、左から走り込んだクアレスマへ配球。クアレスマが難なくインサイドでゴールに流し込んだ。クアレスマはユーロ初ゴール。

試合終了
勝ち点6 得失点差+4
続いて行われたスイス-トルコ戦でトルコが勝ったことで、2節終了時点でポルトガルのA組1位通過が決定。
ルイス・フェリペ・スコラーリは「スイス戦も全力で戦う」とコメントした。

今から4年前、白いユニフォームを着たポルトガルはチェコに快勝している。
その時と違うのは、3点すべてに絡んだデコはもう居ないということだ。
ただし、ユーロ2012のポルトガルはいびつな空気が消えている。
デコがいる時は"困った時のデコ頼み"とばかりに、出しどころをデコに任せてしまうひ弱さが見えた。
それがデコがマークされた時に弱みとなっていた。
多くの選手に主体性が高まった2012チームの躍動を祈る。

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2012年6月21日 (木)

ユーロ2012 9日め A組ですら、どんでん返し

ユーロ2012 9日め

グループリーグ3節は、グループ毎に2試合を同時開催する。
WOWOWは3つのチャンネルのうち2つを使い、2試合を同時生中継。
その後、たすき掛けにして、もう1つの試合を録画中継する。
同時2番組以上の録画ができない環境をもつ視聴者への配慮だ。

ギリシア-ロシア
ギリシアは白の上下1st。
ロシアはオレンジ上下の1st。
引き分け以上でよいロシアが慎重な姿勢をとるが、それでも攻勢はロシア。
40分過ぎ、アナウンサーが「チェコ-ポーランド戦も得点が入っていないようです」と伝える。
そうか、勝ち抜けがかかる最終節・同時生中継の場合、ネタをばらしてしまうのか。
46分、残り30秒というところでロシアDFが緩慢なボール扱いでギリシアのスローイン。ロングスローがあっという間にカラグーニスに渡りギリシアが先制。

19分「後半15分を経過して両チーム得点がありません」
二度めの他球場速報が入る。

勝ち点で3チームが並んだ場合、
1,当該チーム同士の得失点
2,グループ全体の得失点
3,グループ全体の総得点
という優先順で順位が決まる。

この状態のままではチェコ、ギリシア、ロシアが勝ち点4で並び、ギリシアとロシアが勝ち抜けとなる。
互いの利益のために、このスコアを維持しようという意図が働くのか。
そう考えていると、後半27分にチェコが先制。
現時点ではチェコ・ギリシアが勝ち抜け、ロシアが敗退。
めまぐるしく状況が変わる。
だが、グラウンド上の選手は目の前の1点に集中している。
アディショナルタイムは4分。
ここで「チェコ勝利」の速報。

ギリシア 1-0 ロシア
勝ち点6としたチェコが1位通過。
ギリシアとロシアは勝ち点4で並ぶ。
2チームが並んだ場合、直接対決の勝敗が最優先される。
たった今ロシアを破ったギリシアがグループ2位で決勝トーナメント進出。
ギリシアの対戦相手はグループBの1位、ドイツが濃厚だ。
しかし、球運の表裏が激しく裏返るユーロではドイツさえ勝ち抜けを約束されていない。対戦相手はポルトガル、デンマーク、オランダと4国すべての可能性が残っている。
翌日、ギリシアの再選挙が行われる。

チェコ 1-0 ポーランド
そのプレーを楽しみにしている選手もいない。
どちらのチームにも思い入れがない。
そんな試合を見る時に唯一の見どころは"勝敗"だが、それが事前にわかってしまった試合だ。
唯一の興味はポルトガルが2位通過で準々決勝に進出した場合、相手となるチェコ。そのチーム状況だ。

チェコは上下赤の1st。ツェフは今日も黒いヘッドギア。
開催国ポーランドは上下白。
唯一の得点はカウンターからイラチェクが1人で持ち込み、巧みな切り返しで決めた。
こうして完封してみると、やはりツェフの存在は驚異だ。
ポーランドのシュートはツェフを意識して、ことごとく枠を外していた。

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2012年6月20日 (水)

ユーロ2012 8日め 勇者は落ち着かなければならない。

ユーロ2012 8日め

ウクライナーフランス
ウクライナは黄色の上下。
フランスは濃紺の上下。

今大会初めて、画面に映るほどの強い雨が降るドネツク地方。
前半4分、雷が鳴ったところで主審が試合を止めた。
選手がロッカーに引き上げる。
雨水が滝のように排水溝へ流れ込む国際映像が流れる。
雨で試合が止まるのを初めて見た。
雷が去った1時間後に再開。
28分と38分、フリーのシュートを"クロアチアの第4GK"とアナウンサーが言うピアトフが止めた。
前半はピアトフの奮闘が奏功して 0-0 で終了。

いつもと同様の長いハーフタイムが終わり後半が始まる。
サッカーは何が起こるかわからない。
後半1分のことだ。
延長戦のないグループリーグだから時間指定で録画予約をしていたため、録画が終わってしまった。

・・・と思ったが、続いて録画していた次戦スウェーデンーイングランド戦を選択すると、後半42分の映像が残っている。
スコアは 0-2 でフランスがリード。
失った41分間は戻ってこない。
次戦の放送時間が押しており、試合後のダイジェストはなかった。

ウクライナ 0ー2 フランス
アナウンサーが力説していた"第4GK"の第4に問題があったのだろうか。
どのようにしてフランスに2点も入ったのかは、さっぱりわからない。

ユーロ2012 8日め
スウェーデンーイングランド
ドネツクでの試合が1時間中断。2時間45分遅れで試合が始まるキエフには雷は鳴っていない。
定時開始はできる状況だ。
ここでUEFAは、テレビで見ているファンに配慮。
試合進行がかぶらぬよう開始を15分遅らせた。
いつの時もUEFAの商業的配慮は、こなれていて秀逸だ。

スウェーデン黄色×青。
イングランド紺シャツ×濃紺パンツの2nd。
両者ともにメーカーはイギリスのUMBRO。

注目のキャプテン握手。ズラタンは目を見ていたが、ジェラードは好ましく思っていないのか視線を外す。
前半29分、前戦に続きジェラードの正確なクロスがキャロルが頭に合って先制。かつてのベッカムからジェラードへ。イングランドでは正確なクロスをあげるDNAが引き継がれている。
ここにランパードがいないのは残念だ。ゲームメーカーでありシュートもうまい彼がいれば、イングランドファンは期待を持って観戦できる。
大会直前に負傷したランパード。今頃どこでこの試合を見ているのだろう。
後半早々、PKエリア正面からズラタンのFK。こぼれ球がオウンゴールとなりスウェーデンが追いつく。
13分、FKからメルベリが頭で合わせて逆転。勝ち誇ったズラタンがGKに対して暴言を吐いている。そこでそういう態度は要らないのに。
ミルナーがみるなーは言わずにウォルコットと交替。19分、そのウォルコットが絶妙のループシュートで同点。
今大会、全チームを通じてフリーの好機に芸のない地を這うシュートで止められるシーンが続いていたが、ようやく余裕と機転にあふれたゴールが出た。
これからいよいよ、名選手の底力が出て面白くなっていく予感がある。
その予感は14分後にイングランドが実現する。
ターンしながらヒールで角度を変えるウェルベックの名人技で再逆転。
追加時間1対1で打ったジェラードのシュートはGK正面。ここで取れなかった1点が得失点差の争いになった時、効いてくるかも知れない。

スウェーデン 2ー3 イングランド
イギリスのロックバンドQUEENの「We will rock you」が場内に流れている。この瞬間に接する時はイギリス国民が羨ましい。
イングランドはW杯とユーロでスウェーデンに初勝利。
苦手のDNAを払拭した。
スウェーデンのグループリーグ敗退。
おごれる者久しからず。勝者も敗者も常に冷静でいなければならない。この試合が我々の日常生活の教訓を改めて思い起こさせてくれた。

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2012年6月19日 (火)

ポルトガル-オランダ その余裕の展開となった要因

ユーロ2012 10日め グループB 3節
ドイツとポルトガルが「勝てば勝ち抜け」
デンマークとオランダが「負ければ敗退」

ハルキフ
ポルトガル - オランダ
ホーム扱いポルトガル国歌が後から流れる。ロナルド今日は歌う。
ポルトガルは1st。
オランダは初めて2ndの上下黒。オレンジではないオランダはオランダらしくない。ちなみにオランダと呼んでいるのは日本だけで、国名はNETHERLANDSである。

<前半>
6分、正面からロナルドのFKはDFに当たる。
2-0の勝ちが必要なオランダの時間がつづいた11分、ファンデルハールトにきれいなカーブシュートを決められてしまう。
ポルトガルはここがデッドライン。最悪でもここで止めなければならない。
15分、ゴール前に持ち込んだロナルド。シュートはボール1個枠を外す。
17分、1対1で持ち込んだポスティガのシュートはGKが弾く。
22分、ナニのヘッドはGKが好セーブ。
24分、ドイツ1-1デンマークの速報が入る。ポルトガルは引き分け以上が必要となる。
28分、ジョアン・ペレイラが絶妙のスルー。ロナルドが決めて同点。この時点ではポルトガルが2位となる。
ロナルド父さんは「はい整列」とばかりに、引率する子ども達に集合をかけている。

34分、CKにロナルドがヘッドで合わせるが枠の右へ。
37分、ベローゾFKを曲げて直接狙うがわずかに上。
アディショナルタイムなしで前半終了。
ドイツ 1-1 デンマーク
ポルトガル 1-1 オランダ

<後半>
2分、クリスチアーノ・ロナルドのシュートはDFがブロック。
14分、ロナルドからのパス、ポスティガのシュートが入ったがオフサイド。
18分、ポスティガに替えてオリヴェイラ。二十歳の若者今度こそ期待に応えるか。
20分、コエントランのシュートはGKがナイスセーブ。
23分、ファンペルシーにイエローカード。
27分、足を引きずっていたメイレレスに替えてクストティオ
27分、ロナルド絶妙のクロスにナニが合わせるがGKがナイスセーブ
28分、ほとんどの選手が攻め上がってしまったオランダ。カウンターからPKエリアに入ったロナルドは2度持ち替える時間があった。
ロナルド1点めとは違い即座に喜びを爆発させる。CKフラッグに向けてスライディングを決めたが、あまりに速い。「あれ?」と振り返った時、チームメイトはまだ誰もそばに来ていなかった。

36分、ロッベンのナイスシュートはサイドバーを直撃。
41分、FWナニに替えてDFロランド。意図がわかりやすい交替。
42分、ロッベンのシュートはDFに詰められて右へ外れる。
44分、ロナルドのシュートはポストに芯を食う。
アディショナルは4分。
ドイツは2-1でリード。
47分、ペレイラにイエロ-
ここでドイツが勝利。
49分、試合終了

ポルトガル 2-1 オランダ
座り込んでガッツポーズのロナルド
すぐに交換の要求に応じ、ユニフォームはなくなっている。
控えのビブをつけたファンボメルが口元を隠して監督になにか話している。
当初キャプテンマークを巻いていたファンボメル、最終節はベンチで終えた。

デンマーク - ドイツ
デンマークは赤×白の1st。
ドイツは白×黒の1st。
19分、ポドルスキーがこぼれ球を押し込んで先制。
23分、CKの混戦からクロンデーリがヘッドでGK頭上を破り同点。
ドイツ選手は皆、体幹が強い。これが他国との違いだ。
よくサッカーでフィジカルというのは「体幹力」と「持続力」ドイツ選手は大半がそれを兼ね備えている。
28分、ポルトガルが追いついた速報がもたらされる。デンマークは勝ちが必要になる。

ポルトガルが3節に余裕を持って臨めた要因は、デンマーク戦が多得点試合となったことだ。
ポルトガルが3点をとっていることで、ドイツでさえ負けると敗退というハードルを越えなければならなかった。
ハードルは高いほど焦りとなり、低いほど余裕となる。
後半29分、クローゼが入ったところでポルトガルのリードが伝わる。
ドイツは1点を失うと敗退というタイトロープ上に立った。
しかし、レーブ監督緊張の時間はわずか3分。
32分、攻め込んでいたデンマークは2人しか戻っていない。カウンターで持ちこんだドイツはラースベンダーが楽々ゴール。
期せずして2会場の2点めは同じ形で記録された。
デンマーク 1-2 ドイツ

レギュレーションとにらめっこして検討した勝ち抜けだが、とてもわかりやすい形で終わった。
9 ドイツ
6 ポルトガル
3 デンマーク
0 オランダ

ロナルドの談話
「我々は目標のグループリーグ突破を果たした。決勝トーナメントはどこが勝ってもおかしくない。我々にもチャンスはある」
開幕前、日本人サッカー関係者にWOWOWの番組で「ポルトガルの優勝?ムリでしょ」と一刀両断されていた。
そんな前評判の低いチームには、ロナルドの殊勝なコメントが似合う。

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2012年6月18日 (月)

ユーロ2012 7日め 教訓が多い行為

ユーロ7日目 グループC

イタリアークロアチア
イタリアは1st青の上下。
クロアチアは1st白の上下。おなじみ赤のチェッカーフラッグが入る。ホーム扱いのイタリアが濃色のため、アウェイ扱いのクロアチアが淡色を着る。
スペインの1位通過が濃厚なC組では、この試合が2位争奪戦。
38分、PKエリアすぐ外からのFKをピルロがカーブをかけて左隅に決める。
その後もイタリアは引いて守ることはしない。
いい男モッタはファウルで名前が呼ばれる以外、今日は好プレーが出ない。
クロアチアサポーターが発煙筒を投げ込む以外は淡々と攻め合っていた後半26分、マンジュキッチが同点ゴール。
再び投げ込まれた発煙筒のせいでイタリアゴール前は霧に煙り1分間試合が止まった。

チェコ戦でサポーターが発煙筒を投げた行為により、ロシアが勝ち点剥奪(ユーロ2016予選・執行猶予付き)の処分を受けたばかり。
発煙筒を投げれば自国チームに迷惑がかかり、国民が失望する。それでも投げる人がいる。
日本には「人の振り見て我が振り直せ」という格言がある。教訓が多い行為だ。

イタリア 1ー1 クロアチア
第3節アイルランドから勝ち点3をとる可能性が高いイタリア。スペイン戦を残しているクロアチアは、そこで引き分け以上が必要となった。

スペイン-アイルランド
スペインは赤×紺の1st。
アイルランドは緑×白。

前半3分、イニエスタの鋭い長距離縦パス。DFがもたもたしたところを奪ってPKエリアに侵入したトーレスがGKの頭上に鋭いシュートで先制。
緩急が付いたスペインの見事な攻撃だ。
だが、アイルランド・サポーターならば、DFにはもっと俊敏に動いて欲しいし、正面のシュートは弾いてくれよとGKに言いたくなるところだ。
その後はサンドバッグのように一方的に撃たれるアイルランド。だが徳俵の上で踏ん張り続ける。
こんな時、わずか1点のリードしか持っていないチームは嫌な予感に襲われるものだ。
しかし後半も圧倒的に攻めるスペインが早々に追加点をとったところで、勝負の興味は損なわれてしまった。
スペイン 4-0 アイルランド
アイルランドは2連敗で敗退が決定。
"アンリの手"でW杯2010を逃したアイルランド。本戦で手にした結果があれば、そこで世代交代に踏み切れていたのかも知れない。

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2012年6月17日 (日)

いよいよ明日はポルトガル-オランダ戦

6月17日 3:45(日本時間)
グループB
ポルトガル-オランダ
デンマーク-ドイツ

グループリーグの1,2戦までは、グループ毎に 1:00,3:45 と時間差をつけて行われてきたが、第3戦は同時開催される。
これはグループ通過の駆け引きのために、わざと勝ちを狙わない行為を抑制するためだ。

「死の組」グループBは2節を終えて、4チーム共に決勝トーナメント進出の可能性を残している。
2連勝のドイツは引き分けで通過が決まる。
デンマークは勝ち、引き分け、負け、いずれの場合でも通過の可能性が残る。
オランダはポルトガルに2点差以上で勝ち、デンマークが敗れた場合に2位通過の可能性が残る。
そして最後にポルトガルだが、状況はデンマークと同じ。
2点差勝ちで1位、勝ちと引き分けの場合2位通過の可能性があり、負けでもドイツがデンマークを破った場合に2位通過の可能性が残る。2点差以上で負けた場合はノーチャンスである。

3節を終わった時点で、3チームの勝ち点が並ぶケースが2通りある。
 6点 ドイツ ポルトガル デンマーク
 3点 ポルトガル デンマーク オランダ
2チームの勝ち点が並んだ場合の順位優劣の最優先は、直接対決の勝ち負け。
一方、3チームの場合は相互の勝ち負けが巴になるため、得失点差で決まる。
さらに得失点差が並んだ場合は総得点。

グループBはここまでの4試合で2点差がついた試合はなく、すべてが1点差。
ポルトガルがデンマークに勝った試合で、ついた得失点差は+1だが、総得点3を取っていることは貴重である。

オランダは2連敗したとはいえ、3節では 2-0 を目指せばよいのである。
先制点がオランダに入れば、ポルトガルは前に出なければならない。そこで2点差をつける可能性がないとは言えない。

ポルトガルが先制した場合、オランダは逆襲して3点を取らなければならない。
前に出て攻めるチームをポルトガルは苦手にしていない。
スペースがある敵陣を抜くのは、スペインやポルトガルのような"攻撃型"と言われているチームにとって得意とするところだ。

直近の対戦(W杯/ユーロ)

ユーロ2004(ポルトガル開催)準決勝
ポルトガル 2-1 オランダ
2列めに並んだのはロナルド、デコ、フィーゴ。
前半26分、デコのCKをロナルドがヘッドで合わせて先制。
後半13分、ショートコーナーからマニシェが2点めを決めた。

W杯2006(ドイツ開催)準々決勝
ポルトガル 1-0 オランダ
デコのクロスをパウレタが落とし、マニシェがきれいに決めて先制。
後半にはデコとオランダのジオが累積警告で退場となり、バルセロナで同僚の2人が仲良く観戦する絵が微笑ましかった。

2節を終えてグループ2位につけるポルトガルが、最低でも-1(1点差負け)という2位狙いの慎重な試合をするか。
優勝に向けて必須条件である1位通過のため、2点差勝ちを目指してノーガードの撃ち合いをするか。
パウロ・ベントの采配が結果を大きく左右する。

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2012年6月16日 (土)

35歳で輝くシェフチェンコ 相変わらずのズラタン

ユーロ2012 3日め グループC

アイルランドークロアチア
ユーロ出場は24年ぶりのアイルランド。
2010年W杯予選では、アンリの手ゴールによって出場を阻止された悲運のチーム。
ようやく大舞台で成長の証を見せる日が来た。
「2010年は誤審でW杯出場を逃したアイルランド」とアナウンサーが話題を振るが、解説の宮澤ミシェルはスルーした。
キッチとかビッチとか似た名前の選手が多くて、選手名を書き取ることができなかった。
アイルランド 1-3 クロアチア

ユーロ2012 4日め グループD
1日あたりグループ毎に2試合を消化していくので、この日はグループD。
これですべてのチームが初戦を終える。

フランス-イングランド
フランスは上下青の1st。Blue というよりは Midnightblue =紺色に近い。
フランスに、アンリはもういない。
アイルランド国民はほっと胸をなで下ろしていることだろう。
デコがブラジルに帰ってから欧州サッカーを見なくなったので、フランス、イングランドと言えども知っている選手がほとんどいない。
前半14分、イングランドに先制機が訪れる。
GKを抜いたミルナーが、後は無人のゴールに流し込むだけというシュートを外す。
体幹の鍛え方が足りないとしか言いようがない、見苦しいプレー。
彼の親戚は思わず「見るな-」と叫んだに違いない。
25分を過ぎてようやくジェラードの名前を聞いた。
あ、いたのキミ?。というところだ。
彼はいない時は徹底的にいない男だ。
前線に張ったまま守備には戻らず、後半に備えて体力の消耗を押さえているのだろう。
と書いていたら、ジェラードのFKがぴたりとレスコットの頭に合って先制。
休んでいた甲斐があった。相変わらず、美味しいところを持って行く男だ。
フランス 1-1 イングランド

ウクライナ-スウェーデン
ウクライナは黄色の上下。
スウェーデンは紺地に黄色のタスキが入ったアンブロ。
シェバことシェフチェンコは35歳。デコと同い年。ここにいないデコを思う。
さすがにヘンリク・ラーションはもう居ない。
ペナントを交換するのは両チームのキャプテン、シェバとズラタン。
真摯に握手を求めたシェバに対してズラタンはそっぽを向いて目を合わせない。相変わらずイヤな奴だ。
ウクライナを応援しながら見た試合はシェバの2ゴール。雌伏の時を超えてきた彼に遅い春が来た。
一方、スウェーデンは相手選手が1人倒れているのにプレーを続けたズラタンの1ゴール。
ウクライナ 2-1 スウェーデン

ユーロ2012 5日め グループA第2節

ギリシア-チェコ
ギリシアは上下白の1st。
チェコは上下赤(前回は上下白)
ギリシアが後ろでボールを回すと大ブーイング。
「9割方チェコのサポーター」だとアナウンサーが言っている。
ギリシア国民にはここまで来れる人が少なかったと言うことだろう。
チェコが早々に2点先制。中央を崩して1点、右から崩して1点。
ギリシアらしくない守りだ。
40分ギリシアが1点返したかに見えたゴールは、線審が旗を揚げてオフサイド。
真横にカメラを置いて録らない限り証拠は残らない。
そうだ。サッカーは審判が勝負を決めることもあるスポーツだった。嫌なことを思い出してしまった。
ポルトガルが苦手とするギリシア。
いつもならば相手チームを応援するところだが、この日だけは四面楚歌のギリシアを応援したくなった。
後半8分、ツェフのミスでこぼれたボールをギリシアが無人のゴールに流し込んで1点を返す。
2点リード後はリアクションサッカーに徹していたチェコが前に出て、サッカーらしくなったものの、主審までもがギリシアに厳しい判定をして、最後までギリシアへの風は吹かなかった。
ギリシア1-2チェコ

ロシアーポーランド
初戦を引き分けた開催国ポーランドは上下白。2戦ともホーム扱いだが、初戦は赤だったパンツが白に変わった。
このように上下で1stと2ndを組み合わせることは時々ある。
験を担ぎ、流れを変えたいという意図があるのだろう。
ロシアは2戦つづけて上下オレンジの1st。
ロシア 1-1 ポーランド

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2012年6月15日 (金)

デンマーク-ポルトガル 剣が峰から頂点へつづくタイトロープ

ユーロ2012 6日め グループB
デンマーク-ポルトガル

入場を待つポルトガル選手は白のジャージを羽織っている。
本当に寒いのかも知れないが、恐らくジャージを売るためであろう。

ポルトガル国歌
ロナルドはうつむいたままで歌っていない。
前試合は歌って負けたので、験を担いでいるのか。

ホーム扱いのデンマークは赤の上下。
ポルトガルは上下白の2nd。

<前半>
24分CKからペペがヘッドで合わせて先制。
ポルトガルがCKから点を取るのは初めて見た。
28分のCKも味方に合っており、今日はCKを期待をもって見ることができる。
それまではポルトガルに"ボールを持たせていた"デンマーク。
ここから攻めのリズムが速くなった。

ロナルドがスルーパスでポスティガを使う場面がつづくが、ポスティガは相変わらず詰めが甘い。ロナルドが何か言って怒っている。ポルトガルのCF人材難は続く。

と書いた途端、ナニのクロスをポスティガが見事に角度を変えて2点め。
ロナルドに怒られて発憤したのだろう。

41分、DFのチェックが甘くなりベントナーが完全にフリー。1点を返された。

<後半>
4分、ロナルドがGKと1対1になるが、GKに弾かれる。
18分、ポスティガに替わって入った"ポルトガルを背負って立つ男?"オリヴェイラ。
迫力も落ち着きもなく、動きも少ない。
放送している2人は褒めているが、どうにも物足りない。

ロナルド、この日二度目の1対1。ところがまた枠外へ外してしまった。
ポルトガルにとって悪い流れがつづき、一方的にデンマークが攻める。
そして35分、ついにベントナーに2点目を決められてしまう。
B組を勝ち抜けるためには2連勝しかないポルトガルにとって、取られてはいけなかった点だ。

36分、ロナルドのFKはGK正面。
39分、メイレレスに替えてヴァレ-ラがはいる。

43分、一方的に攻めるポルトガル。
もう残り時間はわずか。負けの総括をまとめようかと思考を巡らせていたその時だ。
混戦から入ったボール。いま1つ冴えないロナルドがここも空振り。
しかし、抜けたボールをヴァレーラがわずかな隙間を打ち抜くシュート。
入ってわずか4分で大仕事をやってのけた。

43分、デンマークのCK。
ここで、ナニに替えて高さのあるDFロランド。なんとしてもこの点を守らなければいけない。

オリヴェイラ、ロナルドが数的優位の状況下、2人でゴール前に迫る。
ところが、オリヴェイラは緩慢なパス。
相手に奪われたボールを取り返そうとしたロナルドがイエローカードをもらってしまった。

デンマーク 2-3 ポルトガル
ドイツに次いで難敵のデンマークが2点を取るのは予想できたが、ポルトガルの3点は予想できなかった。
次は得意のDNAを持つオランダ戦。
剣が峰から頂点へつづくタイトロープはまだ、しっかりと張られている。

17日深夜のポルトガル-オランダ戦は地上波中継がない。
これで、WOWOWに入った甲斐があるというものだ。

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2012年6月14日 (木)

イタリアの5番は顔も中身もいい男 モッタ

初戦のドイツ-ポルトガル戦を見終えたところだ。
「それではグループBの状況を見ておきましょう。試合結果が出ます。ご注意ください」
あっそうか。
と気づいた時には、もう画面には星取り表が出ている。
焦点をモニターからぼかしながら画面右下にあるストップボタンをクリックする。
危うくこれより先に行われたデンマーク-オランダ戦の結果を知ってしまうところだった。

それから12時間、情報遮断の1日を終えて録画観戦。
オランダ-デンマーク
オランダは上下オレンジの1st。
デンマークは上下白の1st。

立ち上がりのオランダは余裕のパス回し。
君たちとは格が違うんだよと言わんばかりで、大人が子どもをあやしているようにも見える。
だが24分に先制したのはデンマーク。
オランダは組織で前へプレスをかけていくが、壁に隙間を見つけられない。
壁パス、スルーパスとパスとデンマークのパスは美しい。
初戦を終えた16カ国の中では、もっともセンスに溢れたサッカーだった。
オランダ 0-1 デンマーク
次戦で対戦するポルトガルは、このデンマークの上にいかなければ2位通過さえない。

ユーロ2012 3日め
スペイン-イタリア
スペインは赤シャツ×黒パンツの1st。
イタリアは青シャツ×白パンツ。

スペインの招集メンバー23人の中にプジョルの名前がない。
一方、イタリアの5番は丸刈りになったモッタだ。

Thiago Motta
FCバルセロナでフランク・ライカールトとチキ・ベギリスタインが、守備的MFとして最も高く評価していた選手。
かつてU23ブラジル代表として出場歴があったが、イタリアA代表に招集された。

【 モッタの略歴 】
1982年
8月28日、ブラジル生まれ

1999-2000
FCバルセロナ入団

2001-02
FCバルセロナ・トップチームデビュー

2003-04
ゴールドカップでU-23ブラジル代表に招集された。

2004-05
6月、横浜戦 2ゴールでMVP(賞金30万円)
浦和戦では腕を傷めベンチに何度も交替を求めたが、ライカールトに替えてもらえずテーピングして終了まで出場。
シーズンオフ、ブラジルで行われた 親友デコの結婚式に出席した。

2005-06
ユニフォームナンバー「3」
1月14日、練習中に右ひざ内半月板損傷

2006-07
ひっつめ髪を切り、肩に届かない短い髪型でシーズンに入る。
FIFAクラブワールドカップ準決勝、決勝出場。
3月、無断で練習を休み休養を与えられる。謝罪してチームに復帰。
6月、戦力外通告を受ける。

2007-08
アトレティコ・マドリー1シーズン在籍

2008-09
オフシーズン中に移籍先が決まらなかったが 9月14日、セリエA ジェノア入団が決まった。
ジェノアには1シーズン在籍した後、インテルへ移籍した。

2009-10
インテル1年め セリエA、コパイタリア、UEFA CL三冠を獲得した。

2010-11
2月、イタリア代表に招集された。ブラジル代表がU23だったため、A代表での招集をFIFAが認めた。

通称:削り屋。
イエローカードが出るまでは、かなり危険なタックルで相手を止める。
背が高く男前。当時、女性ファンから「顔の偏差値が低い」と言われていたFCバルセロナの中では、異彩を放っていた。
ファンをとても大切にする男で、サインを求めるといつでも気軽に応じてくれる。お陰で2回もサインをもらった。ペンを持っていない通りがかりのおばさんが
「まっ、いい男」と言ってサインを求めると
「そのおばさんにも、お前のマジックを貸してやれよ」
と怒られたのが懐かしい。

かつて、デコが「最も気の合うチームメイト」として名を挙げていたモッタ。
バルセロナで干されて、ここまでの選手かと思っていたが、イタリアでの成功は本当にうれしい。心から祝福を送る。

試合は、不調のバロッテッリに替わってはいったティナ・ターレが先制ゴール。風貌がデコに似ている。
コマネズミのように細かい隙間をつくスペインのサッカーを美しいと言い続けなければならない人は大変だと思う。
スペイン 1-1 イタリア

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2012年6月13日 (水)

今年も晴れ続ける関東の初春 雨の週末はステップ運動

6週目の週末は土日とも雨マークが付いた。
12月末から3月にかけて関東地方では滅多に雨が降らない。
そう気づいたのはマラソンを始めて5年めの春だった。

雨の日の代替運動はステップ運動。
これだけはマラソンを始めた年からやっているので7年めになる。
新聞紙を積んで段ボールでくるみ、ガムテープをぐるぐる巻きにしたステップ台も7年め。
マラソンシーズン以外の時は、デスク下の足乗せに使えるので都合がよい。
年月を経て踏みしめられた段ボールには年季が入ってきている。

今年もステップ運動のお供は「NSVA主催宇佐美彰朗のランニング・クリニック」のDVD。
前半は自分の映像、後半は宇佐美彰朗さんが走る映像。
そこに宇佐美彰朗さんのナレーションがかぶる。
もう100回以上は見ているので、台詞の一言一句まで覚えてしまった。

自分のフォームを見ているうちに、去年まで取り組んでいたチェックポイントを思い出した。
しまった。もっと早い段階で、1度ステップ運動をやっておけばよかった。

ステップ運動は体が楽な分、脳が落ち着いて考えることができる。
チェックしなければいけないこと。
新たなアイデアが浮かぶ。
外を走っている時は、それを書き留めることができないが、自分の部屋で行うステップ運動は時計を止めて、走り書きのメモを残すことができる。

毎回同じDVDでは飽きるので、マラソン録画も使う。
自分にとってのマラソンシーズンである1月~4月は、陸上競技会もまさにロードレースシーズン。
毎週のようにレースが中継される。
これを録画しておいて、ステップ運動の際に見る。

放送日 大会名 放送キー局
元旦 ニューイヤー駅伝 TBS
1月2・3日 箱根駅伝 日テレ
1月第2(月) ホノルルマラソン TBS
1月第3 全国都道府県対抗駅伝女子 NHK
1月第4 全国都道府県対抗駅伝男子 NHK
1月最終 大阪国際女子マラソン フジテレビ
2月第1 別大毎日マラソン TBS
2月第2 横浜国際女子マラソン テレビ朝日/日テレ隔年
2月第4 東京マラソン フジテレビ/日テレ隔年
3月第1 びわ湖毎日マラソン NHK
3月第2 名古屋ウィメンズマラソン フジテレビ

東京2012、藤原新の終盤に伸びる走り。
ナゴヤウィメンズにおける粘り強い尾崎好美の走り。
その要因は何か。
それぞれに目で見て脳で分析した新情報を、即時からだに覚えさせていく。

ミッドウィークの夜に行う場合、1回のステップ運動は40分前後。
雨天によるランの代替運動の場合は、少々長めで1回につき60分とした。

2年越しの佐倉にサクラ咲く?目次

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2012年6月12日 (火)

ユーロ2012 ドイツ-ポルトガル 最低限の予定通り

<後半>

ポルトガル戦になると神がかり的にシュート精度が上がるドイツ。
ところが今日は影を潜めている。

5分、今日初めてポルトガルが攻勢の時間を作る。
ようやくパス回しを軸とする攻撃的なポルトガルが顔を覗かせ始めた。

15分、コエントランにイエローカード。
スライディングタックルが相手のアキレス腱に入ってしまった。

ドイツ応援団の解説者「粘りがないんだよねぇ」と、いま1つ攻めきれないドイツの攻撃陣を嘆く。

18分、インターセプトから中央を突破したロナルド。しかし慎重過ぎた。
シュート態勢に入ろうとしたところを、ドイツの20番に足を入れられてしまう。

23分
「そこなんだけどなぁって思うんだけどねぇ」
解説者のドイツ嘆きが続いている。
ボアテングがロナウドを後ろからつかんでイエローカードをもらう。
ポスティガに替えて20歳のFWオリヴェイラが入る。アナウンサーの紹介によると「ポルトガルを背負って立つと言われている逸材」らしい。

26分、ドイツが先制。
ゾーンで守るポルトガルは、マークに着いていない。他にボールを追う選手が3人。その分、逆サイドにはマリオ・ゴメスが余っていた。
「やっとね」解説者が安堵する。そこからは愚痴がなくなりすっかり音声が静かになった。

これで想定していた最低ライン。0-1のビハインドになった。
後は水を得たドイツに追加点を渡さないことだ。2点さになれば、そこでユーロが終わってしまう。

34分、ゴールを挙げたマリオ・ゴメスに替わりクローゼが入る。
同時にポルトガルはメイレレスを下げてヴァレーラを入れる。その彼に大きな役割が回ってくるのだが、オリヴェイラが入った時ほどの期待感はない。

38分、ポルトガルが押し込む。
ナニのクロスがバーに直接当たる。
ドイツは全員が自陣に戻って守る。

41分、MFエジルに替えてMFクロース。
ポルトガルに同点機が訪れる。
完全に左サイドから崩し、ボールが右にこぼれる。
そこに居合わせたヴァレーラ。しかしMF、GKが勇敢にボールにチャージ。シュートをはじき飛ばす。

47分、左からロナルドが崩し、十分に中を見てナニへラストパス。
ナニのシュートはDFの背中に当たってCK。
ここでドイツはミュラーに替えてベンダーを入れて時間を使う。
3分のアディショナルタイム。これがラストチャンス。
PKエリアに5人が入ってナニのキックを待つ。
ブルーノ・アウベスの頭に合ったがボール2個分、ゴールマウスの上を越えた。

試合を通じて11回のCKを得たポルトガル。ポルトガルの応援を始めてからもう6年になるが、CKからの得点という記憶がない。

50分、試合終了。
「苦しい試合だったと思う」解説者の第一声に安堵の色がにじんだ。

結果は"最低限の予定通り" ドイツに対する"苦手のDNA" この日だけは例外をと願っていたがダメだった。優勝に向けた戦略としては、グループ1位通過のために残るデンマーク、オランダ戦 2連勝が必要となった。

世界に状況を変えてもらうことを期待してはいけない。
周りが変えた状況の影響が自分に及ぶ確率よりも、自分が世界を変える確率のほうがはるかに高いのだから。

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2012年6月11日 (月)

ユーロ2012 ドイツ-ポルトガル ロナルドが国歌を歌う!

僕は夢を見ていた。

それは実況アナウンサーの叫びにも似た声で始まる。

「デコです!
ドイツ対ポルトガル戦 ピッチに立ったのはデコです!」
国際映像はグラウンドに仁王立ちするデコを映しだしている。
ユニフォームは濃い臙脂。2006W杯の1stだ。
「ポルトガルサッカー協会は昨夜、故障療養中の**に回復の見通しが立たないとして急遽、UEFAにデコの登録を要請しました。UEFAプラティニ会長はそれを認めデコが23人めの選手として登録されました。」
解説者が口を挟む。
「前回のユーロ2008では一番印象に残ったのはデコだと言っていたプラティニだけに、特別な配慮が働いたんじゃないですかねぇ」
アナウンサーが続ける。
「対戦するドイツ側はUEFAを通じて"我々はグラウンドに送り出した我々の勇者11人で戦う。ベストを尽くせば自ずから道は開けると信じている"とコメントしました」

そこで飛び起きてレコーダーを起動する。
そこにはデコではなく入場前のロナルドが映し出されていた。
手をつないで入場するちびっ子がロナルドを見上げて恍惚の表情を浮かべている。
かつてデコと無言で相対していた時のことを思い出す。
それが3分なのか、5分なのかはわからないが、とてつもなく長い時間に感じられた。
一生に1度あるかないかの好機に身を置いた時、人は言葉を失ってしまうのである。ただ僕の場合、それ以前に彼の言語がわからなかったのだが。

さぁ、ポルトガル代表戦第一のチェックポイントである「ポルトガル国歌」
おぉロナルドがフルコーラス歌っている。
名実共にポルトガルチームのキャプテンとなったロナルド。歌だけは歌うことにしたようだ。
国歌が終わるとスタンドにいたポルトガル人、ジョゼ・モウリーニョが映し出される。彼は両手を振るチーズ星人と同じポーズで、ポルトガルイレブンにチーズを注入する。
いつもならばここで、第二のチェックポイント。
デコが既にシャツをパンツから出しているか・・があるのだが、もうそれを見ることはない。

ホーム扱いのドイツは白シャツに黒パンツの1st。
ポルトガルは上下臙脂の1st。

ポスティガを1トップ。左ロナルド右ナニのウィングというポルトガル伝統の攻撃布陣。
中盤のデコが居た位置にはまっているのは、メイレレスとモウチーニョ。
2010年W杯でデコが干された後に起用されていたティアゴ・メンデスはメンバーに入っていない。

<前半>
ポルトガル最初のコーナーキック。
そこにたくさんの紙くずが投げ込まれて試合が停まる。
この地(リヴィフ)は何かポルトガルに恨みでもあるのか。
欧州一の経済好調国ドイツ国民のほうが、航空券を買える人が多かったというのはあるだろう。
この試合はドイツのホーム扱いで行われるが、試合が行われているのは第三国であり中立地。
だが場内の雰囲気は完全にポルトガルにとってawayである。

ドイツ選手が後ろから足をすくうタックルはお咎め無し。
一方、ポスティガはGKに足を向けたとして12分にイエローカードをもらってしまう。
得てして不利と見える状況と、試合結果は違うものだ。そこに期待を寄せる。
自陣PKエリアでのボール扱いでポルトガルは落ち着いている。
ここがFIFAランキングベスト10国と下位国の違いだ。

コエントランは2010W杯で注目された選手。
固い守備はまずまずだが、攻め上がった時の技術はこの2年であまり伸びていないようだ。

17分、ロナルドが初めてボールを持ちドリブルで左から切り崩す。
場内から一斉にブーイング。
同じくトッププレーヤーと称されるリオネル・メッシとの違いはここだ。
しかしロナルドは力強く言う。
「嫌いな人は多いかも知れないが、応援してくれる人はもっと多いはずだ。自分は正しい道を進んでいると思う」

30分経過
画面左側のドイツが攻めの形をつくる時間が長い。
ポルトガルは"引いて守っている"と言える。
DF陣は自陣でのパスミスが多く危なっかしい。
代表引退したリカルド・カルバーリョが居た時の落ち着きが懐かしい。

40分過ぎ
解説者がドイツ応援団であることに気づく。
実況アナウンサーがドイツの話をふると「そうだよね、そうだよね」と口調が普段着に替わってしまう。そこにシンパシーを感じているのだ。
場内には再三「スポーツマンらしい応援をしてください」というアナウンスが流れている。

44分CKからのこぼれ球をペペがシュート。
しかし惜しくもボールはポストに当たった後、ゴールライン沿いを転がった。誰かがそこでちょこんと触れば、ポルトガルに先取点が記録されていたところだ。

前半終了 0-0
WOWOWの前半ハイライトは、ポルトガルのボール支配率が38%だったと驚きと共に伝えている。

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2012年6月10日 (日)

ユーロ開幕 苦手のギリシアが順調なスタート

ユーロを全31試合見ることにした。
開催地は欧州中央標準時。
グループリーグの試合は日本時間で 1:00 または 3:45開始。
大半は録画して見ることになる。

開幕戦は共催国の1つポーランド。
共催の場合、片方の国で開幕戦を行いもう片方の国が決勝を受け持つ。
ポーランドは白いシャツに赤いパンツ。
日の丸を国旗に持つ日本の1stユニフォームでもおかしくない配色だ。
なぜ日本代表カラーが青なのか、いまだになじめない。

対するのはユーロ経済危機の発端ギリシア。
そのような状況だけに、選手もコクミンも勝って明るいニュースが欲しいところだろう。
一方そういうギリシアへのユーロ圏の視線は冷たい。
公務員天国で財政を破綻させたうえ、ユーロ圏が支援の条件とする緊縮財政にはコクミンが反対する。
もちろんコクミンの怒りは、税金で食った公務員や政府に向かっているのだが、ユーロ圏の他コクミンからみると、身の程を知らない人たちに見える。
ユニフォームは全身青のアディダス。
チェルシーか日本代表が戦っているようだ。

16分
右からのクロスにGKが飛び出したが届かず、流れたところをレヴァンドフスキーが押し込んで先制。
一流のGKならば判断は違っていただろう。
喜ぶホーム、ポーランド国民の皆さん。
その幸せを祝福する。

審判はいわゆる国際基準。
「疑わしきは時々罰する」裁定が行われている。
「疑わしきは罰せず」のプレミアリーグならばほとんどとってもらえない競り合いでのファウルも時々とっている。
ギリシアが何度も試みるファウルをもらいに行くプレー。
これが認められると試合は演劇ショーになってしまう。
かつてチェルシー監督時代のモウリーニョがバルサの選手が芸術的に倒れるのを揶揄して「バルセロナ劇場」といったようなことだ。
開幕戦のこの空気は今後しばらくひきずる。

ギリシアは専守防衛のリアクションサッカーが信条。
先制されるのは想定外だ。
しかも前半に二人のDFを負傷と退場で欠いた。
状況は厳しいが、なにせギリシアはユーロ2004の優勝国。
決勝で開催地のポルトガルを破り、ロナルドが涙したあの日だ。
不利な状況というのは、得てして逆の結果を呼ぶことがある。

パパスタソプロスが受けた2枚目のイエローカードは妥当なものだったが、その後の判定にはポーランド寄りというよりは、アンチギリシアの色がついていた。
後半5分。
ギリシアが追いつく。
後半に入るとユニフォームの色が逆になっただけで、左右の優劣が前半と同じに見えていた。
圧倒的に右側のチームが左側に向かって攻めている。
ポーランドがリアクションサッカーを始めたからだ。

後半23分
ポーランドのGKシチェンスニーにレッドカード。
球を追って前に出た時、相手選手に足がかかってしまった。
悪意はなかったが、すぐに受け入れて淡々とグラウンドを去る彼は潔い。
そして、サッカー運はポーランドに傾く。
PKは交替したGKティトニが止めた。

後半29分
ギリシアが完全に左サイドを崩してゴール。
しかしオフサイドの旗があがる。
リプレイで見る限り、どちらと言っても後で説明の付くような複雑な要素が絡んだプレーだった。

全31試合と言えども、一部の試合を除いては凡戦かと高をくくっていたら甘かった。
タレントがいないこの二国の戦いでさえ、これだけ楽しませてくれる。
WOWOWへの2,000円投資は正しい選択だった。

ただ終盤のポーランドはあまりに疲れていて、同点にも関わらず時間稼ぎをする始末。
見ようと思っていなかったけれど、見始めたら止められなくなったメロドラマのような後味が残った。

ギリシアのチーム力は侮れない。
ポルトガルはギリシアに苦手のDNAがあり、トーナメントではできれば当たりたくない。
だがギリシアはトーナメントに進みそうだ。

ユーロ初日
第2戦
ロシア-チェコ

ロシアは上下オレンジの1st。
マーキング色はゴールド。
ゴールドは前回大会を制覇したクラブチームが使うことが多いが、ロシアは何を制覇したのだろうか。
アルシャビンという名前は懐かしいが欧州では活躍できなかった選手。
(アーセナルで戦力外となりゼニトに復帰)

チェコは上下白のユニフォーム。
GKはチェルシーのツェフ。
2試合めで初めて欧州の現役有名選手が登場した。
頭にはいつものヘッドギア。かつて試合中に頭蓋骨骨折の怪我を負い復帰後につけ始めた。

劇的な開幕戦の直後に見た2試合目は退屈だった。
前にいる10人の仲間がチェルシーの場合は光り輝くツェフも、この日はなすすべなく4度もゴールラインを割られてしまう。
A組はロシア、ギリシアが勝ち上がるとみた。

デコファンサイト

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2012年6月 9日 (土)

食事をとる場所でのエチケット、マナー

エチケット 礼儀作法
マナー 行儀作法

 

これらは品がある人が身につけている。
ただし、ルールではない。
だから下品な人が身につけていなくても、それを責めることはできない。

 

 

お昼御飯を食べている時だ。
そこは食事の場所。
誰もがご飯を食べている。

 

50歳代の2人のおばさんが隣で、近況を交換している。
「最近、ウチの子歯垢がひどくて、トリミングのついでに歯垢もとってもらってるの。けっこうバカにならないわ」
ウチの子というのは、どうやら犬のようだ。
さぁ楽しみにしていた玉子焼きに箸をのばそうかという時に、犬の歯垢の話を聞くのは気持ちがいいものではない。

 

そのおばさんにとって、犬は「子」なのかも知れないが、他人からみれば動物である。
食事の場所で犬の体調管理について話すのはセーフか?ダメだとしたらそれはマナーか、エチケットか。

こちらは毎朝、飼い主にリードを引かれた「子」が至る所の電柱で液体や固体を放出し、身震いしている姿をみて通勤してきているのだ。

では、その話が"人間の子の歯垢"についてだったらいいかというと、やはりそれも嫌だ。歯垢の話題は食事中には馴染まない。

 

 

2012年冬、インフルエンザがはやっていた頃のことだ。
マラソンを控えていて、予防のためのマスクが欠かせなかった。
食事の場所だけは、誰もがマスクを外して御飯を食べている。
前の席に40代のおじさんが座った。
ごほん ごほん ごほん 
5歳児が絵本を読んでとねだっているのではない。
激しい咳だ。
ここは東京。
辛うじて東京都「咳エチケット」に則り、彼は手で口を覆っている。
ごほん ごほん ごほん 
右手で箸を持ち、左手で口を押さえ、咳の合間に御飯を口に運んでいく。
左手の隙間から漏れた正体不明の飛沫は、彼の御飯、そして僕の御飯、周囲の御飯に着地点を見いだす。

 

彼にとって、お昼にここで御飯を食べるのはルーチンなのだろう。
だが食事の場所で咳をするのはセーフか?ダメだとしたらそれはマナーか、エチケットか。
たとえ、飛沫について「僕の咳はキレイなんだ」という自己愛旺盛なフォロウがあろうと、歓迎はできない。

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2012年6月 8日 (金)

携帯を持っていないことが珍しくなくなる日

「えぇっ?Motoさんがケータイ持ってないなんて"珍しい"ですね」
それを言うならば"驚き"ですねだ。

日本語としては美しさがないが、人々の日常会話というのはこの程度である。
たとえば、著名な評論家の講演を聴きに言って、その言葉を一言一句漏らさずパソコンで書き留めていく。
すると、文章に整合性や脈絡がなく、あちらこちらで誤魔化しながら言葉をつないでいることがわかる。

ところで、携帯電話を解約して、日常生活から携帯がなくなって以来6か月が経とうとしている。
いいことずくめであることは以前に書いた通りだ。
誰かから「ケータイの番号教えてください」と言われることもない。
不便なことはなにもない。
ただ唯一、ケータイが懸案となる機会が人と待ち合わせる時だ。

その日は、埼玉県の出先で取引先と落ち合う話しをしていた。

「**駅は小さい駅ですから、改札は一つしかありません。待ち合わせはそこにしましょう。私のケータイは080-********です」

取引先のサトウさんが一気にまくしたてて、言葉を切る。
そして僕の目を見る。
恐らくこの次は僕のターンだ。 
遊戯王かっ
わかりました。改札ですね。それと、僕ケータイもっていないんですよ。
そこで、冒頭の言葉だ。

「えぇっ?Motoさんがケータイ持ってないなんて"珍しい"ですね」

17年間持っていたけれど、半年前に解約したのだと説明する。
でももうサトウさんは、次の話題を語り始めていた。
人にとって、他の誰かがケータイを持っていないことなんて、どうでもいいことだ。
人はケータイが必要だから持つ。
他人がそれを持っていないことで、不自由しようが、自由だろうが、自分とは関係のないことだ。
2012年6月の今においては・・・

今はケータイを持っていない人のほうが少ない。
契約件数は日本の人口を超えている。
1人2台以上持っている人がいるからだ。
1人0台。つまりケータイを持っていない人数という統計は統計局から発表されていない。

個人情報の徹底的な解析が終わっている現代において「ケータイを持っていない人口」というデータは、抽出の難易度が低い。
公表する必然性のないデータにつき、公表されていないのかも知れないし、そもそも不要な情報なので、誰も解析していないのかも知れない。

だがいずれ、そこに注目する時代が来るとしらべるは予測する。
ロハスという生き方
スローフード、スローライフが高所得者層の間で流行るような国において。
今はぽつんぽつんと点在した「ケータイ0台人」
それが「百匹の猿現象」として、広がり始める。
やがてある程度の人数になり、メディアが取り上げることによって一気に拡大する。

ただし、それには「平和」そして一定期間「無災害」ということが条件となる。

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2012年6月 7日 (木)

坂ダッシュと心肺機能の向上

6週目
今季初の坂ダッシュ(以下、坂D)
東京は安心して走れる場所が少ない。
どこからでも自動車、自転車が飛び出してくる。
まぁ運転者からみれば、最近はランナーが増えて走りづらいと思っているだろうが。
トレイルランがブームだと言っても、山に行くまでに半日かかってしまう。
ただし、坂だけは事欠かない。
至るところに急な上り坂がある。上りがあるということは下りもある。

平地のジョギングをどれだけやっても速くならないのは、最初の4年でわかっている。
いや正確に言えば、速くなるのに多くの距離と時間を費やさなければならない。
ランは週末土日のみ。1回あたりの練習時間は2時間程度。
その中で速くなるには、高低差を走らなければならない。

平地をゆっくり走るジョギング、LSDで毛細血管起こし酸素を運ぶルート作る。
それが第1クール。
そして第2クールでは「坂D」「高低差走」を中心にして心肺機能を高めていくのだ。

「坂D」は200m程度の急な上り坂を全力で上がる、いわゆる「全力坂」
ただし全力と言っても100m15秒程度の全力ではなく、長距離走として走る全力。
レースペースが6分/kmならば、必死に飛ばしても5分40秒程度だ。

ある程度、限界に近い走りをする。
ただし、坂を登り切ったところで倒れてしまっては危ない。
倒れない程度の全力。
顔をくしゃおじさんのように(古い)しかめてできる範囲だ。
パパに連れられて散歩する子どもが怖がるので、子どもがいる時はちょっと顔を戻す。

息が上がってきたら、全力で息を吐く。
はー はー はー では吐ききれない。
はっ はっ はっ はっ と吐く力をこめて吐く。
全力で上り切った自信が、レースで自分を支える。
そう考えながら、最後までゆるめない。

上り切ったら、大回りで迂回して坂の麓までジョグ。
上りは同じコースだが、下りは1本ごとに違うコースを下りる。
気分転換のためだ。
そうでもしないとやっていられない。

水曜日などのミッドウィークに「坂D」を入れる場合は5本。
週末に入れる場合は7本。
坂Dを入れたことにより、レース直前の脈拍(拍/分)は35程度まで下がった。
ランニングを全くしていない平常時が 50前後なので、レース直前は心肺機能が大幅に向上していることがわかる。

2年越しの佐倉にサクラ咲く?目次

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2012年6月 6日 (水)

TSUTAYA100円が長期化する理由

TSUTAYA100円とは、TSUTAYAが不定期で実施している旧作の特価期間。
旧作DVD(映像ソフト)の1週間レンタルが 1枚100円になる。
ケースに「旧作」とわざわざ表示はない。
「新作」「準新作」のステッカーが貼っていないものが100円である。
ちなみに準新作は1週間借りると400円。
すぐ見たい気持ちをちょっと抑えて、次の旧作100円まで待てばよい。

TSUTAYAのメルマガ「TSUTAYAメール」に店舗登録していると、いろいろな案内メールが届く。
旧作100円が始まる時も同様にそこに情報が載る。
クーポン提示が必要な時と、何も要らない時がある。ある時クーポンを持たずに行ったところ、やはり一切貸してくれなかった。
TSUTAYA100円は、TSUTAYA会員ならば誰でも利用できる。

TSUTAYA100円は地域によって実施日がちがう。
東京都内では2010年は年5回程度の実施だったが2011年は格段に実施回数が増えた。
当時、近隣県に居住する知人によると、そちらではさらに頻繁にTSUTAYA100円が行われていた。また同じ東京都内でも店舗により、ばらつきがある。

年間200作品ほど見るとなると、TSUTAYA100円はありがたいサービス。
日頃から見たい映画をチェックして、リスト化しておく。
そして、TSUTAYA100円の時にまとめて借りてくる。
それを1週間かけてディスク(DVD-RWなど)にダビングしておく。
それを、何も見たいテレビ番組がない日に見る。

2010年からTSUTAYA100円のチェックを始めた。
当初、実施期間は週末の2~3日間だったが、2012年4月からはおよそ2ヶ月行われた。

TSUTAYA旧作DVD100円 ある店舗の実施記録<東京都>
■2010年7月23日~25日
■2010年12月3日~5日
■2011年4月15日~17日
■2011年5月28日~29日
■2011年7月22日~24日
■2011年8月26日~28日
■2011年12月2日~4日
■2011年12月16日~18日
■2011年12月28日~30日
■2012年1月13日~20日
■2012年2月18日~19日
■2012年4月13日~6月7日

映像ソフトを借りて、DVDの機械にセットして見て、そしてまた返却に行く。
そのライフスタイルが衰退しているのだろう。
返却は郵便でできるサービスもあるが、そちらも好調とは言えない。

その要因の1つにはHDレコーダーの高機能化がある。
かつては同時間帯には1番組しか録画できず、仕方なく視聴をあきらめることが多かった。
現代は同時3番組録画が主流。
こうなると、なかなか録りためておいた番組が減らない。
もう1つの要因は、20~30代を中心に映像、テレビはスマホで見るというスタイルが定着しつつあること。

いずれにせよ、TSUTAYA100円ユーザーとしては、利用期間が増えることは歓迎である。

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2012年6月 5日 (火)

ポルトガル ユーロ初制覇へ TBSが中継しない2試合

6月8日からユーロ2012が開幕する。
ポルトガルのユーロ初優勝には、グループリーグ1位通過が必要である。

6月9日
ドイツ-ポルトガル
ホーム扱いのドイツは1stの白を着るため、ポルトガルも1stの臙脂を着ることになりそうだ。
ポルトガルはドイツが苦手だ。
国別対抗の戦いでは「苦手のDNA」が存在する。
FIFAランキングは関係ない。
*FIFAランキング(5月9日現在)ドイツ2位、ポルトガル5位
その相手と対峙した時、遺伝子に刻まれていた相手国に対する畏怖が、不安の連続であるフットボールの現場で顔を出すのである。

強豪4国が揃う「死の組」グループBでは、戦う前から結果が読めている試合は1つもない。
星のつぶし合いとなることが予想される。
グループリーグ1位に必要な勝ち点数は「6」とみる。
つまり2勝できるチームは2つないということだ。

ドイツ戦は引き分けで御の字。
負けても構わない。
ただし、得失点差による順位争いがあるため、負けるとしても1点差に抑えたい。
ドイツから勝ち点3を挙げた場合、それは一気に優勝がみえてくる。
ポルトガルにとっては、FIFAランク1位のスペイン以上。
ドイツはそれくらいの難敵なのである。

6月13日
デンマーク-ポルトガル
ポルトガルはデンマークも苦手だ(笑)
得意だったらデンマークと同組に入った予選で1位通過しているはずである。
ドイツ戦が引き分け以下の場合、この試合を勝たなければ優勝はない。

6月17日
ポルトガル-オランダ
グループリーグでは唯一、ポルトガルがホーム扱いの試合。
ポルトガルはオランダが得意だ。
オランダ側にはポルトガルへの「苦手のDNA」がある。
この試合は勝ち点3が必須となる。
またポルトガルファンとしては、最も見ていて楽しい試合となるだろう。

勝ち点6となれば1位通過の可能性が高い。
優勝候補には全く名前が挙がっていないポルトガル。
グループリーグで力をつけて、決勝トーナメントは優位に戦う。
そして決勝でスペインを下す。
これがポルトガルがユーロを初制覇するシナリオである。

TBSはユーロ2008より2試合増やして11試合を中継する。
しかし、ポルトガル-オランダ戦は放送予定がない。
この試合を見るためには全31試合を生中継するWOWOWに加入する必要がある。

決勝トーナメントに進むとポルトガルが出場するベスト8戦もTBSの中継予定がない。
オランダ戦、準々決勝。この2試合を見るための予算が2,000円ということになる。

ユーロ2012はWOWOWが放送
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2012年6月 4日 (月)

ユーロ2012 ポルトガル初優勝はこうすれば実現する。

6月8日からユーロ2012が開幕する。
今度こそ、ポルトガルのユーロ制覇が成るか?
優勝に向けた戦略を2つ検討した。
もちろんパウロ・ベント監督はこの程度のことは考えているはずなので、ベントに転送するのはやめて欲しい。

戦略1
デコを招集する。
既に発表されたメンバーには当然、代表引退したデコは入っていない。
ただ開催までに負傷者が出た場合という話だ。
経験豊富なゲームメーカーを1枚加えておけば、優勝が近づくのは明白である。

戦略2
グループ1位通過

ポルトガルがグループリーグを戦うグループBは次の4カ国。
ドイツ
オランダ
ポルトガル
デンマーク
上から順にFIFAランキング(5月9日現在)2位、4位、5位、10位。
かつてフットボール史上では数多く「死の組」という言葉が使われてきたが、今回はユーロ始まって以来の「死の組」と言える。

そこで、まず決勝トーナメントの話から入る。

準々決勝 ベスト8
グループBを勝ち上がると、以下のいずれかに進む。
25 A組1位-B組2位
26 A組2位-B組1位
*左側数字は試合番号 match number

まずグループBを2位通過した場合
match25でA組1位と当たる。相手はロシアが有力だ。
ロシアを破った場合、準決勝ベスト4では
29 25勝者-27勝者
ここでmatch27から上がってくるのはスペインが有力。

つまりグループリーグが2位だった場合、
ベスト8 ロシア
ベスト4 スペイン
との対戦が有力となる。

一方グループリーグ1位通過の場合
ベスト8 ギリシア
ベスト4 イングランド
との対戦が有力。
ポルトガルはギリシアが苦手だが、ロシアよりは幾分楽な相手だ。
FIFAランク1位のスペインと比べれば、他国はすべて楽な相手である。

今回は、ユーロ2008と違いベスト4の組合せがたすき掛けになった。
ユーロ2008の場合、グループを2位通過した方が、その後の戦いが楽になるという考え方もあったが、今回それはない。

前回よりルールが変わり、準々決勝までに選手が受けた警告1枚を準決勝に持ち越さないため、厳しい戦いで選手が出場停止になり、主力を欠いて決勝を戦うという無粋はなくなった。
しかし、厳しい相手と戦えばその分、選手の疲弊は大きい。
決勝トーナメントの戦いを有利に進めるために、グループリーグ1位通過が必要である。

つづく

ユーロ2012はWOWOWが全31試合放送
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2012年6月 3日 (日)

ユーロ2008を振り返る。

今度の土曜からユーロ2012が始まる。
そこで、前回大会ユーロ2008をおさらいしておきたい。

■出場国(16カ国)

開催国オーストリア、スイスは予選免除
予選は7組で行われ各組の1位、2位が出場。

ポーランド
イタリア
オランダ
スペイン
クロアチア
フランス
ギリシア(ユーロ2004優勝)
ドイツ
ルーマニア
チェコ
ポルトガル(ユーロ2004準優勝)
スウェーデン
ロシア
トルコ
オーストリア
スイス

*イングランドは出場権を獲得できなかった。

■決勝
ドイツ0-1スペイン
スペインの1点はイニエスタのゴール。

■得点王
ビジャ(スペイン バレンシア)この時はまだバレンシアにいた。

■最優秀選手
シャビ(スペイン FCバルセロナ)

■優秀選手 23人
【 GK 】
イケル・カシージャス(スペイン)
ブッフォン(イタリア)
ファン・デル・サール(オランダ)

【 DF 】
カルロス・マルチェナ(スペイン)
プジョル(スペイン)
フィリップ・ラーム(ドイツ)
ユーリ・ジルコフ(ロシア)
ジョゼ・ボシングワ(ポルトガル)
ペペ(ポルトガル)

【 MF 】
シャビ(スペイン)
マルコス・セナ(スペイン)
セスク・ファブレガス(スペイン)
イニエスタ(スペイン)
ミヒャエル・バラック(ドイツ)
ルーカス・ポドルスキー(ドイツ)
コンスタンチン・ジリャノフ(ロシア)
ハミト・アルティントップ(トルコ)
ルカ・モドリッチ(クロアチア)
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)

【 FW 】
フェルナンド・トーレス(スペイン)
ダビド・ビジャ(スペイン)
アンドリー・アルシャビン(ロシア)
ロマン・パフリュチェンコ(ロシア)

優勝したスペインから、9人が選ばれた。
ポルトガルから選ばれたのはDFの二人だけ。デコとクリスチアーノ・ロナウドは選ばれなかった。


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2012年6月 2日 (土)

ユーロ2012 を2,000円で見る

次の週末よりユーロ2012が始まる。
ユーロは破綻が危ぶまれる欧州通貨だが、こちらのユーロはサッカー欧州選手権。

クラブチームの欧州選手権はUEFAチャンピオンズリーグ(CL)
ユーロは欧州国別対抗戦である。
4年に1度の開催。
開催年はFIFAワールドカップと2年ずらして行われるので、夏季五輪と同じ年になる。
ユーロ2012というようにユーロの後に西暦年号をつけて表記される。

今回は第15回大会。
開催地はウクライナとポーランドの共同開催。

【 時系列の記録 】
2007年4月18日
ウクライナとポーランドの共催が決定
当初の開催地立候補国:ハンガリー・ポーランド共同開催、ウクライナ、トルコ
最終的な候補:ウクライナ・ポーランドの共催、クロアチア・ハンガリーの共催、イタリア

2010年2月7日
予選組合せ抽選会 A~I組の9組
A~Fまでが6チーム G~Iは5チーム
ポルトガルはH組でデンマークと同じ組

2010年9月3、4、7日
予選開幕

2010年10月8、9、12日
予選

2011年3月25、26、29日
予選

2011年6月3、4、7日
予選

2011年9月2、3、6日
予選

2011年10月7、8、11日
予選

2011年11月11、12日、15日
プレーオフ

2011年12月
組合せ抽選会

2012年6月8日
開幕戦 ポーランド開催

2012年7月1日
決勝 ウクライナ開催

日本でのテレビ放送は前回に続いてWOWOWが放送。
WOWOWは「e割」を使えば2ヶ月で2,000円で視聴できる。

たとえば今すぐ申し込む。
6月は無料。
7月は通常価格2,415円→2,000円
ユーロは7月1日決勝なので7月の契約が必要になる。

8月以降の番組表を見て継続の意思がなければ、7月中にWOWOWコールセンターに連絡して解約する。
そうすると6月~7月31日までの契約で、かかる料金は2,000円ということになる。

ユーロ2012、デコは既に代表を引退しているが、ロナルドら優秀な人材が揃うポルトガルの優勝を期待したい。

WOWOW【e割】
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2012年6月 1日 (金)

秘書が欲しい

ちょっと暑くなってきたな
というワケではないが、秘書が欲しい。

ある日僕は図書館を出て、並木道を歩いていた。
その時、晴れていた空には似つかわしくない強い風が吹き、帽子が飛びそうになった。

「風強っ!この後、雨が降るなんてとてもおもえないな」
と独りでつぶやいたわけだ。

あぁこういうのをケータイを持っていたら、tweet するんだろうな。

でもケータイのない暮らしは6ヶ月めにはいり、この身軽さは手放せない。

誰かが代わりに代金を払ってくれて、それから充電もしてくれて、それから誰かが代わりに持ってくれて・・・
それでもって、ちょっとつぶやきたいなって時
その誰かに、 あ、ちょっとスマホ出して と言って出してもらい、つぶやく。

「風強っ!この後、雨が降るなんてとてもおもえないな」
あ、けっこう打つのもめんどい。
やはり、キーボードがなければムリだ。
僕がつぶやくから、君ちょっと代わりに打ってとその誰かに頼む。

そうなると秘書が欲しい。
でも、秘書は誰でもいいってわけじゃない。

暇そうなそこらの学生アルバイトでは、約束通りに来てくれない気がする。
俺が打つんすか とか言われて気分が悪くなりそうだ。

できれば余計なことを言わないで、品のいい人がいい。
ただし、堀北真希では緊張するし、渡辺謙まで渋いと気後れする。
そこそこに話せて、礼儀正しい40代男性が希望だ。

そういう個人秘書を派遣してくれる業者はないのだろうか?
検索してみるとすぐに見つかった。
時給1,700円程度。ただし、時間はほぼフルタイム。
今から2時間だけ頼むよというわけにはいかない。

ケータイのない暮らしはつづく。
町歩きでの独り言は、誰に聞かれることもなく、気まぐれな積乱雲が起こした初夏の風にかき消される。

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