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2012年6月26日 (火)

余裕のスペイン 実は何も与えられていないフランス

ユーロ2012 15日め 準々決勝3

グループリーグではB組が死の組と言われたが、準々決勝4試合には"死の組み合わせ"はない。
つまり戦う前から片方の優勢が予想されている。
強いて言えばイングランド-イタリアが拮抗しているくらいだ。
前日のドイツにつづいて、スペイン戦も勝敗へのわくわく感は薄い。

スペイン-フランス
C組1位スペインは赤×黒の1st。
D組2位フランスは上下白。

<前半>
19分 2分かけてパスをつなぐスペイン。右から完全なフリーで飛び込んできたシャビ・アロンソが的確なヘッドで先制。ラッキーもフロックもない。まさに実力そのままの意図と結果。早くも勝負あったという感想を持たざるを得ない。
30分 セルヒオ・ラモスに今大会1枚めのイエローカード。つづいて蹴ったFKはうまく隅にいったがカシージャスは難なく弾く。
42分 キャベイにイエローカード。
フランスは1点を取りに行く。スペインは無理せずに攻める。これでちょうど互角の戦況。スペインの質の高さを見せつけられる。次に対戦するポルトガル選手はこの映像を見ないほうがいいかも知れない。

<後半>
意図された互角の構図がつづく。スペインはゴール前に迫ってもシュートにはいかず、さらなる隙間に出すパスにこだわる。
それは「いつでも行けるよ」と言われているように見える。
戦っている相手にすれば、同点の淡い期待を持たされながら、実は何も与えられていない生殺し状態だ。
15分 左からのクロスをゴール正面に入ったドゥビュシーがヘッド。枠の上に外す。そこにスーパープレーを持ってこなければフランスに1点はない。
16分 フランスがゴール前に押し込んだカウンター。スペインが1対1をつくるがGKが体を投げ出してシュートをブロック。
スペイン余裕のパス回しにブーイングが起きる。
19分 フランスがマルーダに替えてナスリ。スペインはシルバに替えてペドロを入れる。
手帖に準決勝の相手は「スペイン」と書き込む。
23分 左から崩したスペイン。クロスはDFが足を出してCKに逃れる。スペインにはCKの怖さがない。フランスの守備の堅さが目立つようになっている。
31分 メネズがPKエリア内で腕を引っ張られる。厳格にとればフランスのPKだが審判はスルー。それに抗議したメネズに大会2枚めのイエロー。それはないのではないか。
34分 二人で崩したスペインぎりぎりのラインで飛び出すがオフサイド。インプレーだったとしても、GKが飛び出してはじき返していた。
38分 イニエスタに替えてカソルラ。
守りからいい流れを引き込む。そんな期待感がフランスに出てきている。
もしもルールを厳格かつ公平にとる主審の意図があれば、チャンスが少ないフランスにもPKという僥倖があるかも知れない。だが、それは逆のチームに出た。
45分 スペインにPKが与えられる。シャビ・アロンソが左に決めた。
スペイン 2-0 フランス

ポルトガルの相手は予想通りのスペイン。
ここから先、ポルトガルにとって"苦手のDNA"を持つスペイン、その先にドイツ。
優勝候補に挙げられていないポルトガル。失うものがないだけに気楽に見られる。

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