ユーロ開幕 苦手のギリシアが順調なスタート
ユーロを全31試合見ることにした。
開催地は欧州中央標準時。
グループリーグの試合は日本時間で 1:00 または 3:45開始。
大半は録画して見ることになる。
開幕戦は共催国の1つポーランド。
共催の場合、片方の国で開幕戦を行いもう片方の国が決勝を受け持つ。
ポーランドは白いシャツに赤いパンツ。
日の丸を国旗に持つ日本の1stユニフォームでもおかしくない配色だ。
なぜ日本代表カラーが青なのか、いまだになじめない。
対するのはユーロ経済危機の発端ギリシア。
そのような状況だけに、選手もコクミンも勝って明るいニュースが欲しいところだろう。
一方そういうギリシアへのユーロ圏の視線は冷たい。
公務員天国で財政を破綻させたうえ、ユーロ圏が支援の条件とする緊縮財政にはコクミンが反対する。
もちろんコクミンの怒りは、税金で食った公務員や政府に向かっているのだが、ユーロ圏の他コクミンからみると、身の程を知らない人たちに見える。
ユニフォームは全身青のアディダス。
チェルシーか日本代表が戦っているようだ。
16分
右からのクロスにGKが飛び出したが届かず、流れたところをレヴァンドフスキーが押し込んで先制。
一流のGKならば判断は違っていただろう。
喜ぶホーム、ポーランド国民の皆さん。
その幸せを祝福する。
審判はいわゆる国際基準。
「疑わしきは時々罰する」裁定が行われている。
「疑わしきは罰せず」のプレミアリーグならばほとんどとってもらえない競り合いでのファウルも時々とっている。
ギリシアが何度も試みるファウルをもらいに行くプレー。
これが認められると試合は演劇ショーになってしまう。
かつてチェルシー監督時代のモウリーニョがバルサの選手が芸術的に倒れるのを揶揄して「バルセロナ劇場」といったようなことだ。
開幕戦のこの空気は今後しばらくひきずる。
ギリシアは専守防衛のリアクションサッカーが信条。
先制されるのは想定外だ。
しかも前半に二人のDFを負傷と退場で欠いた。
状況は厳しいが、なにせギリシアはユーロ2004の優勝国。
決勝で開催地のポルトガルを破り、ロナルドが涙したあの日だ。
不利な状況というのは、得てして逆の結果を呼ぶことがある。
パパスタソプロスが受けた2枚目のイエローカードは妥当なものだったが、その後の判定にはポーランド寄りというよりは、アンチギリシアの色がついていた。
後半5分。
ギリシアが追いつく。
後半に入るとユニフォームの色が逆になっただけで、左右の優劣が前半と同じに見えていた。
圧倒的に右側のチームが左側に向かって攻めている。
ポーランドがリアクションサッカーを始めたからだ。
後半23分
ポーランドのGKシチェンスニーにレッドカード。
球を追って前に出た時、相手選手に足がかかってしまった。
悪意はなかったが、すぐに受け入れて淡々とグラウンドを去る彼は潔い。
そして、サッカー運はポーランドに傾く。
PKは交替したGKティトニが止めた。
後半29分
ギリシアが完全に左サイドを崩してゴール。
しかしオフサイドの旗があがる。
リプレイで見る限り、どちらと言っても後で説明の付くような複雑な要素が絡んだプレーだった。
全31試合と言えども、一部の試合を除いては凡戦かと高をくくっていたら甘かった。
タレントがいないこの二国の戦いでさえ、これだけ楽しませてくれる。
WOWOWへの2,000円投資は正しい選択だった。
ただ終盤のポーランドはあまりに疲れていて、同点にも関わらず時間稼ぎをする始末。
見ようと思っていなかったけれど、見始めたら止められなくなったメロドラマのような後味が残った。
ギリシアのチーム力は侮れない。
ポルトガルはギリシアに苦手のDNAがあり、トーナメントではできれば当たりたくない。
だがギリシアはトーナメントに進みそうだ。
ユーロ初日
第2戦
ロシア-チェコ
ロシアは上下オレンジの1st。
マーキング色はゴールド。
ゴールドは前回大会を制覇したクラブチームが使うことが多いが、ロシアは何を制覇したのだろうか。
アルシャビンという名前は懐かしいが欧州では活躍できなかった選手。
(アーセナルで戦力外となりゼニトに復帰)
チェコは上下白のユニフォーム。
GKはチェルシーのツェフ。
2試合めで初めて欧州の現役有名選手が登場した。
頭にはいつものヘッドギア。かつて試合中に頭蓋骨骨折の怪我を負い復帰後につけ始めた。
劇的な開幕戦の直後に見た2試合目は退屈だった。
前にいる10人の仲間がチェルシーの場合は光り輝くツェフも、この日はなすすべなく4度もゴールラインを割られてしまう。
A組はロシア、ギリシアが勝ち上がるとみた。
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