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2012年6月 9日 (土)

食事をとる場所でのエチケット、マナー

エチケット 礼儀作法
マナー 行儀作法

 

これらは品がある人が身につけている。
ただし、ルールではない。
だから下品な人が身につけていなくても、それを責めることはできない。

 

 

お昼御飯を食べている時だ。
そこは食事の場所。
誰もがご飯を食べている。

 

50歳代の2人のおばさんが隣で、近況を交換している。
「最近、ウチの子歯垢がひどくて、トリミングのついでに歯垢もとってもらってるの。けっこうバカにならないわ」
ウチの子というのは、どうやら犬のようだ。
さぁ楽しみにしていた玉子焼きに箸をのばそうかという時に、犬の歯垢の話を聞くのは気持ちがいいものではない。

 

そのおばさんにとって、犬は「子」なのかも知れないが、他人からみれば動物である。
食事の場所で犬の体調管理について話すのはセーフか?ダメだとしたらそれはマナーか、エチケットか。

こちらは毎朝、飼い主にリードを引かれた「子」が至る所の電柱で液体や固体を放出し、身震いしている姿をみて通勤してきているのだ。

では、その話が"人間の子の歯垢"についてだったらいいかというと、やはりそれも嫌だ。歯垢の話題は食事中には馴染まない。

 

 

2012年冬、インフルエンザがはやっていた頃のことだ。
マラソンを控えていて、予防のためのマスクが欠かせなかった。
食事の場所だけは、誰もがマスクを外して御飯を食べている。
前の席に40代のおじさんが座った。
ごほん ごほん ごほん 
5歳児が絵本を読んでとねだっているのではない。
激しい咳だ。
ここは東京。
辛うじて東京都「咳エチケット」に則り、彼は手で口を覆っている。
ごほん ごほん ごほん 
右手で箸を持ち、左手で口を押さえ、咳の合間に御飯を口に運んでいく。
左手の隙間から漏れた正体不明の飛沫は、彼の御飯、そして僕の御飯、周囲の御飯に着地点を見いだす。

 

彼にとって、お昼にここで御飯を食べるのはルーチンなのだろう。
だが食事の場所で咳をするのはセーフか?ダメだとしたらそれはマナーか、エチケットか。
たとえ、飛沫について「僕の咳はキレイなんだ」という自己愛旺盛なフォロウがあろうと、歓迎はできない。

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