意外にもドイツを覆った「苦手のDNA」
ユーロ2012 18日め 準決勝2
ドイツ-イタリア
Respect diversity
「違いを尊敬するというUEFAのメッセージを支持する」とブフォンとラームの両主将がスピーチ。
ドイツは白いシャツと黒いパンツ。
イタリアは青いシャツに白いパンツ。フランス戦とはパンツの色が変わった。
サッカーでは試合前に両チームが着用するユニフォームを話し合って決める。
ホーム扱いのチームに優先権があり、この試合ではドイツが淡濃のツートーンなのでイタリアが濃淡のツートーンとなっている。
<前半>
4分 ドイツのCK。シュバイシュタイガーが押し込んだかと思ったがピルロがGKの代わりにブロック。ドイツにCKを蹴られる場合、相手サポーターはその度に先送りボタンを押したくなる。
12分 ドイツのシュート あわやオウンゴール。
直角に攻めるドイツ。斜めに出すダイヤモンドで攻めるイタリア。
見た目も効率もよいのはイタリアの方。
16分 モントリーノがイタリア初シュート。GK倒れ込んでキャッチ。
17分 カッサーノのシュートは見事にカーブをかけて枠の隅に飛ぶがGKがキャッチ。
20分 カッサーノが見事なクロス。バロテッリがヘッドで突き刺す。
今大会の両者の出来を単純に比較考量するならば、ドイツにはまだ余裕がある。だがドイツがイタリアに抱く「苦手のDNA」がさざ波のような焦りを生んでいる。
36分 自陣でボールを奪ったモントリーヴォが前方へロングパス。完全に裏をとったバロテッリはオフサイドなし。GKの右側の狭い場所に高速で蹴り込んで2点め。
90分でイタリアが勝利する条件として挙げていた「バロテッリの大当たり」が現実と成った。
<後半>
14分 バロテッリが右からシュート。左に外れていく。
16分 正面好位置でFK。ロイスが枠内に蹴るがブフォンがクリア。
18分 モントリーヴォに替えてモッタ。ここ数試合、モッタを使わないとはもったいないと思っていたが、グループリーグ第2戦の怪我が理由だった。
22分 イタリアがカウンター マルキジオのシュートは右へ外れる。
30分 マルキジオのシュート今度は左へ外れる。
36分 カウンターで長い距離を走ったティ・ナターレ。シュートを右へ外す。
依然として危険な好機はイタリアばかりに訪れている。
43分 ティアゴ・モッタにイエローカード。数試合ぶりに出場した"削り屋"モッタには1枚をもらう余裕があった。残り数分にあと1枚をもらわなければ決勝に出ることができる。
44分 混戦からのボールはブフォンがはじき出す。CKにドイツはGKもあげる。GKが上がる試合を何度か見たが、GKが決めた場面はまだ見たことがない。
46分 アルバレッティがハンド PKはブフォンがコースを読んだがエジルのボールが先に抜けて1点差。
ドイツは全員が上がる。長いクロスにGKのオレンジユニフォームが走り込んでいる時に長い笛が鳴った。
ドイツ 0-2 イタリア
これでイタリアは2大メジャーでドイツに対して4勝4引き分け。一度も負けていない。
今大会のポイントに挙げてきた「苦手のDNA」ここで遺憾なく発揮された。
決勝はスペイン-イタリア。予想していなかった組合せだ。
スペインは1920年を最後に(90分では)イタリアに勝っていない。
「苦手のDNA」理論でいくと、スペインの勝機は延長、またはPKということになる。
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