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2012年7月 6日 (金)

元春の破壊活動

コヨーテバンドを率いての佐野元春アーリーサマーツアー。
会場はガンダムが再飛来した場所のすぐ西に建設された Zep diver city。
シニア席を確保しているので、場所取りの心配もなくドリンクを受け取り悠々と二階へ上がる。

前半は半分目を閉じていた。
このところ珍しく忙しくて、寝不足だったからではない。
目を閉じて元春の生演奏を子守歌なんて、贅沢で幸せだと噛みしめていたのだ。

ところが後半
その行動が始まった。
破壊活動だ。
ガンダムが破壊しなかった町を元春が破壊する。
いや元春が破壊しているのは、若い世代だ。
そこにいたのがC世代だか、D世代だか確証はないが
恐らく元春の元に寄りついてきた人たちはC世代に違いない。
元春は若い頃、ライブでは必ずこう言った。
「ここに嫌なやつは1人もいない」
身近な人ばかりの場で言うと微妙な空気を呼ぶこの言葉も、熱狂したライブの終盤に言うと誰も疑問を持たなかったものだ。

そういえば、会場に入る前から今日はいつになく客層が若いと思っていたのだ。
ニューエイジ割引によって、親・元春ファンがその子どもを強制連行したわけではない。
いつもは少数派である20代、30代の人たちだ。
「バンドの若いメンバーについたファンたちじゃない?」
と僕の友達。

数年前、初めてこのバンドを横浜で見た時にも
似たような感想を持ったが、今日はその意図が桁違いだ。

OLDファンの琴線に触れたり、触れる手前で止めたり、
微妙なさじ加減での演奏をするつもりはない。
今、この時代を生きる君たちへ、俺がタマシイを揺さぶってやるぜ
と彼は言っている。

かつて、このバンドのデビューライブに迷い込んだ若い子羊たちは、なんだかおじさんやおばさん元気だなと思っただろう。
でもこの日は違った。
ずっと探していたアイドルとしてのrock'n'rollerが目の前で、僕らを破壊しようとしている。
これは僕らもその活動に加わらなければ、自分の人生は他にない。
そう思えたのではないか。

新曲は彼のマーケティングが冴えた速いビート。
かと思えば一転して、ぎりぎりで支えている心をセメントで固めてくれるような愛にあふれる詩。

自分の葬式ではぜひかけてもらいたい、生涯で一番好きな歌「約束の橋」
♪今までの君はまちがいじゃない♪
いつもは誰かの送別会で餞に歌う歌。
今日は、元春に歌ってもらった。

ライブを終えて「東京テレポート」駅への道を急いでいると、20時からのガンダムのショータイム。
3時間前とは打って変わり、夜の闇にライトが映えて、SEもばっちり決まっていた。

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