「最悪」という言葉遣い
「これまで25年政治を見てきたが、今が最悪だと思う」
三浦俊章朝日新聞記者
8月27日報道ステーション
民主党と自民党が法整備をそっちのけで、政局に専念している様相について述べた言葉である。
政局とは、国会本来の立法審議とは関係のない、首相の進退、政権を巡る争いを言う。
野党が立法審議よりも、首相退陣や解散要求を優先することを「政局にする」という。
新聞記者として25年間働いてきた人がいう「最悪」という言葉には、見る者に対して、状況の悪さを考えさせる力がある。
ブログを5年書いてきた
ホームページを10年やってきた
30年生きてきた
そういう人がいう「最悪」とは重さがちがう。
あぁそれほどまでに、その状況は最悪なのかと想像する。
記憶をたどり、過去と比較してみる。
もしも最悪だとすれば、
最悪を脱するには、どうすればいいのか?
最悪を脱することはできるのだろうか?
考えて、行動する起点になる。
言う人によっては「最悪」とはそんな重い言葉だ。
亀田さん(55歳女性)は、民間企業に35年勤めている。
仕事は内勤。主に環境維持に関する業務に携わっている。
その日は、早く帰りたい用事があって、16時にタイムカードを押してエレベーターを待っていた。
ところが、いつになくエレベーターが来るのが遅い。
ふと、気づくと4機あるエレベーターのうち、2機は階数を表す表示が消えている。
節電のため、利用者が少ない時間帯は稼働台数を減らしていたのだ。
「さいあくっ」
先を急ぐ時に限って、エレベーターが来ない。
しかもそれは、自らの業務で推進している節電の一環だ。
恐らく亀田さんにとって、この事態はそれほど最悪なものではなかったはずだ。
もしも、エレベーターが来ないことが人生で最悪な出来事だとしたら、それはシンデレラ・ストーリーと言ってもいいくらい幸せな人生である。
なにかあるごとに「最悪」とつぶやき、何かうまくいかない時の慣用句として使っている人がいる。
世の中には、まだまだ最悪はある。
日常にそれほど、最悪はない。
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