佐倉の砂利道は石が足に突き刺さりそうだ
37km~38km
毎回35km過ぎの終盤に入れる曲、メイナードファーガソン「ロッキーのテーマ」
ロッキーはもういいかな。
改めて鼓舞しなくても、ここで何をしなければならないのかは、わかってるし。
ペースメーカーの「ヤマダさん」についていく。
後ろ姿が尊敬する先輩ヤマダさんに似ているから、そう名づけた。
34kmあたりからついているがけっこう速い。
徐々に置いて行かれて、見えなくなるのだが、エイドでヤマダさんが休むので僕が追い抜く。
そしてしばらくすると、復活したヤマダさんが僕を追い抜いていく。
ラスト4kmは必死に前を追う。
追っているのはヤマダさんではなく、自己ベストのボーダーライン。
五輪競泳中継で「WR」のラインが選手の左側を移動していく。
あれの「自己ベスト」版のラインだ。
レース後の1年を考えていた。
このラスト7kmに1年がかかっているんだ。
去年「全国健勝マラソン日本海大会」(2012年は全国健勝マラソン加賀温泉郷大会と改称)の罰ゲームのようなアップダウンを走っている時も、同じことを考えていた。
いつもならば「あと5kmで終われる」と考えるあたり。でも今日は「あと5kmしかない」
もっと挽回の距離が欲しい。
38km~39km
音楽がリプライズに入る。
fanfare
星の下路の上
サクラ咲け
負けないで
COME ON!
ヘビーローテーション
特に励まされる曲を最後にもう1度入れている。
へろへろになったレース終盤では、これらの曲に励まされる。
しかし、今日のように体は動いていて、時間との戦いになっている時、音楽は聞こえていない。
東行きの道が終わりコースは90度右折、その先に見えたのは・・
砂利道…?
確か「未舗装路があります」という事前案内が出ていた。
ジャパンテンカはソールが薄い。
石が直接、足の裏に食い込んでくる。
まるで、ごつごつの岩場を裸足で走っているようだ。
レース後の表彰式で、入賞した選手が「あの砂利道はきつかった」と言っていた。
アスリート用の靴で高速走行するランナーには、激痛が走ったことだろう。
こちらはど素人!ランナーだが、それでもかなり痛い。
ペースを極端に落とさなければ、足がもたない。
タイムがかかっている終盤だというのに・・・
「想定外です」
ソフトバンクの外国人兄ちゃんの台詞がぴたりとはまる。
石は突き刺さるかと思うと、足の裏で転がって足をとられそうになる。
ここで捻挫する人はいないのか。
勘弁して欲しい。
気持ちが萎えかける。
だが、そこで脳がこう応えた。
おい、コースのせいにして諦めるなよ
自己ベスト出せなかったら、これからの1年がつらくなるぞ
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