うちわと扇子を使うな!
1,うちわと扇子を使うな!
こう言うと、かなり乱暴だ。
少し状況を絞ろう。
2,うちわと扇子を人前で使うな!
そうは言っても、たいていの場所には人がいる。
さらに、限定しよう。
3,うちわと扇子を他人と近い距離で使うな!
これで、状況が見えてきただろうか。
お読みいただいている方の中には、1の「うちわと扇子を使うな!」を読んだだけで、状況が見えた方もいるかと思う。
うちわと扇子は日本の文化。
使うこと自体は風流であり、肯定的な印象を持っている人が多い。
世界では毎年のように猛暑がつづく。そこに、日本では二年つづけての節電モード。電気的な涼に代わり、うちわと扇子を用いるならば微笑ましい。
ところが、それをエアコン完備の空間で使う場合、訳が違ってくる。
十分に温度調節された場所でうちわ・扇子を使う人は次の2通りだ。
・体温が高い 人よりも暑がり
・屋外などの暑い場所から、そこに入ってきた
それらの事情はわからないでもない。
では、エアコン完備の空間で、適切な服装をして過ごしている人に、それはどう映っているだろう。
重役が話しかけている時に、ひっきりなしに扇子で扇ぎながら聞いている若者。
緊張が無く、品もない。本人にそのつもりはないのだが、相手をなめている印象を与えている。
食堂で相席した50代のおじさん。
注文し終えると、ひっきりなしにうちわで扇ぎ始めた。
「あつい、あつい」と動作の解説付きだ。
高感度・高速カメラでその画をとらえれば、部屋中のほこりが舞い上がり、向かいのラーメンに降り注いでいるだろう。
JR特急で乗り合わせた30台の若者。
乗って来るや否や 椅子にドスンと座る。
外見は引き締まった体に見えるが、腹筋が弱いのか・・
リクライニングをバタンと倒したかと思うと、扇子を広げてバチャバチャと振り始めた。
距離が近いので余計な風がくる。そして、耳元でバチャバチャうるさい。
うちわと扇子は日本の文化。
それは、場を見る感覚が備わった人が使って初めてグッドセンスなのである。
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