1人でクルマに乗れば
今から七年前。
木曜の午後、仕事でクルマを走らせていた。
すると、ラジオからこんな会話がきこえてきた。
あるアフリカ専門の写真家がゲストに来ている。
女性パーソナリティ
「シマウマとかライオンとかの絵柄のネクタイと、その
お髭(ひげ)が、とってもいいコラボレートしてますねぇ」
コっラボレートぉ?
それを言うなら、コーディネートだろう?
シマウマのネクタイとお髭が共同創作活動をするかぁ?
とラジオにつっこんだ。
クルマは密室のリビングルーム。
誰にも知られることなく大きな声が出せる。
つっこめるラジオ番組は、その点ありがたい。
友達はよく「1人カラオケ」に行く。
備え付けのタンバリンがあったので、叩きながら歌っていたら、店員が飲み物を持ってきて恥ずかしかったと言っていた。
ちょっと作りっぽい話だと思ったが、調子を合わせて笑った。
1人カラオケは一度やってみたいと思うが、クルマの中で歌うのも、とてもいい気分になる。
ハードディスクカーナビには 2,000曲ほどが録音されているが、カラオケで歌える曲は少ない。
コトリンゴやチャットモンチーを、どう歌っていいかわからない。
そこで「歌いたい」というリストを作って、よく歌う曲をまとめている。
最近、歌っていないな
と思う時のために作ったのだが、クルマに乗る度にいつもそればかり聴いている、というか歌っている。
歌声は漏れないが、歌っている口の動きを見られるのは恥ずかしい。
舗道のそばを走っている時は、目立たぬようアゴを引いて歌う。
信号で停まる時は、となりのクルマの真横に並ばぬよう、少し下がって停まる。
昔はクルマで熱唱すると、決まってバックミラーに覆面パトカーがいたので、歌いながらも安全運転には十分気を配る。
たくさんの人で乗るクルマも楽しいが、1人で乗るクルマも楽しい。
考え事もできれば、煮詰まっていた霧が晴れる。
クルマ社会の地方都市と比べて、公共交通機関が発達した大都市ではクルマは要らないと考える人が多い。
その大都市のほうが、うつろな顔をした人が多い気がする。
都市には独り言が足りない。
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