類は類を呼ぶ と言い間違えるようになった1977年
類は類を呼ぶと言いますが
ってウソです
これは「類は友を呼ぶ」のいいまつがいなんですね。
このようないいまつがいが増えたのは、遡ること1977年。
当時の人気アイドル太川陽介が、3枚めのシングル「Lui-Lui」で、手をLのカタチにして「ルイルイ」と歌っていたため、聴いた人の潜在意識に類→類という並びが記憶されてしまったのです。
真に受けないようにお願いします。
これはしらべるの推論です。
現在、太川陽介はATOKの変換候補に入っていません。
旬なことばを登録しているATOK。
きっと変換辞書の編集会議で「ルイルイはもういいんじゃないか?」ということになったのでしょう。
このようにメディアに登場する名詞や言葉は、国民に影響を与えます。
「るい子」さんという名前の芸能関係者は「るいるい」と呼ばれることがあります。
太川陽介の「ルイルイ」がなければ、そうは呼ばれていないでしょう。
「ゆうこ」という名前の芸能人が「ゆうこりん」と自称すると、全国のお段で名前が終わる女性を友達が「まこりん」のように呼ぶようになる。
ある「ゆか」という名前の芸能人が「ゆかりんご」と名乗ると、それ以降、全国のあ段で名前が終わる女性に「りんご」とハンドルネームを名乗る人が増える。
プロ野球の選手がお立ち台で
「応援よろしくお願いします」と言う。
すると、あらゆるスポーツ選手が、思考を止めてその言葉をなぞる。
時の野党党首が、政府に向かって「説明責任を果たせ」と繰り返す。
すると、街角インタビューでは新聞も読んでいないような人が、したり顔で
「説明責任を果たして欲しいですね」
とやり始める。
職場の部下が、言わなくてもわかるだろう!というようなことにまで「説明責任を」と言い始めると、少しは自分の頭で考えろよと喉まで出そうになる。
時の首相が、言質を取られたくない決意を「思い」という言葉で表現する。
「最低でも県外という思いはあります」
すると、日本中の小難しいことを言いたい人々が、デリケートな案件について「思い」という言葉で片付け始める。
類は類を呼ぶ
と入力すると、ATOKでは
<<「類は友を呼ぶ」の誤用>>
と警告が表示される。
もしも、ATOKの編集会議に出たならば
"思い"と入力された場合
<<ほかの言葉で言い換えられませんか?>>
と警告するよう提案したい。
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