安倍晋三を見直さない思考停止君
2012年しらべるが選ぶ5大ニュース
その5
自民党へ政権再交替
安倍晋三は2007年9月12日、総理大臣の辞任を発表。
健康上の理由と説明したが、その病名や、それがどれだけ深刻な病気であるかは公表しなかった。
その病名は潰瘍性大腸炎。
厚生労働省が特定疾患すなわち難病に指定している。
安倍晋三の弁によると、その後、新薬が開発されたことにより劇的に回復。
政治の第一線に立つ激務に耐えうる体力が戻ったという。
だが、首相辞任当時は病気の深刻さを公表しなかったため、政権を投げ出したと見なされ、大いにひんしゅくを買った。
つづいた福田康夫首相がこれこそは"投げ出した"ために、2人つづけて"投げ出した"という印象が固定してしまった。
福田康夫があのようなカタチで投げ出した時
「しまった。こんなことになるのならば、もっと病状を赤裸々に話すべきだった」と後悔したかも知れない。
2012年12月の総選挙前においても
「一度、投げ出した人でしょ」
「体がもたないんじゃないか」
「深刻な病気だったとか、後でなんとでも言えるからね」
と言った心ない評価が多く聞かれた。
一度、誤解した人は、どこまでいっても誤解したままである。
なぜならば、そういう人は「思考停止君」だからだ。
あらゆる情報に対して心を開かず、一定の方向にしかものごとを考えられない。
そういう人は不平不満が多い。
その割にはよく、他人に"期待"する。
twitterなどでは、手当たり次第に気に入らないものを攻撃して憂さを晴らすので、徐々に周囲から人が減っていく。
安倍晋三は言い訳がましく、病状の深刻さを訴えることを潔しとしなかった。
当時、自民党の支援団体は、たまったものではなかっただろう。
だが、それが安倍晋三・男の美学である。
わかっている人はわかっているのだが、それを声に出しては言わない。
なぜならば、すぐに「思考停止君」にバッシングされるからだ。
新政権・自民党はコールドスタートを切った。
コールドスタートは、電源を入れて立ち上げることという意味のコンピューターシステム用語。
年明けなどのシステム再開時、最小限のシステムからオープンして、安全を確認した後、フル稼働に切り替えることを含めてそう呼ぶ。
自民党政権、今はまだ安全運転。
事故や失敗が起きないことを確認してから、アクセルを踏む。
そういう姿勢を好感して、大手メディアの自民党への視線が暖かい。
そして、その大手メディアの論調に「思考停止君」は反応する。
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