センターラインを超えてくる人たち
土曜の午後、用事でクルマを走らせていた。
カーナビからきこえてくるのは日本のロック音楽。
いつもクルマで歌っている。
見通しがよい道路。少しだけS字カーブ。交通量は少ない。
そこにやってきた対向車。ドライバーは、推定40台のおじさん。
一瞬、いやな予感が走り、キープレフトで歩道側に寄る。
すると案の定、次の瞬間、おじさん、センターラインを超えてアウトインアウトで向かってきた。
そのままではぶつかる。あわてて、左にハンドルを切って回避する。
一方通行のサーキットで行われるカーレースならば、コース取りはアウトインアウトが基本だが、ここは対面通行の公道。
対向車線からはクルマが来るのである。
センターラインを超えないというのは、互いの命とクルマを守るために、超えてはいけない一線。
だが、センターラインを超えるドライバーは多い。
月曜の朝、仕事で地下鉄のコンコースを歩いていた。
スピーカーから聞こえてくるのは、ホーム接触事故ゼロ運動のお知らせ。
見通しがよい、まっすぐな道。中央にはラインが引かれている。
下り電車が着いたばかりのようで、向こうから一斉に人がなだれ込んでくるのが見える。
壁に「左側通行」の文字。左側の壁にカラダを寄せるように進む。
すると、真正面からやってきたのは、推定40台のおばさん。
ガラケーをのぞき込んでいて、前を見ていない。
直前まで来たが、進路は変わらない。5mほどの距離に来て、こちらに気づくと、視線はガラケーに落としたまま、肩をすぼめる体制をとった。歩行権は我にありというオーラを発しているわけではない。
自分はここを動かない。なにも悪くない。あとはそちらで何とかして欲しい。という無言のメッセージだ。
センターラインを超えないというのは、公共の場を皆で分け合うためのルール。
だが、センターラインを超える歩行者は多い。
世の中には、挙げきれないほどのルール違反がある。
軽微なものから重度のものまで。
誰かに迷惑がかかるもの、そうでないもの。
ただし、ラインを超えるというルール違反は衝突につながる。
国と国のライン。
人と人のライン。
人のラインが守れない人が集まれば、国のラインも守れないだろう。
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