鉄道の旅で、鉄ちゃんを見分ける方法
「潜竜ケ滝」
のっぺりとしたコンクリートに水色のペンキ。
プールみたいな駅舎だ。
ついに、ここで雨が降り出した。
向かいで眠っているおばあさんが、時々薄目を開けてこちらをうかがっている。
ごげん景色ば撮って、なんがよかとか。
だいたい、ガシャガシャうるさかったい。
(推察)
迷惑そうであることには違いない。
右手1人掛けクロスシートには、ビールと弁当を窓のさんに置いた兄ちゃん。
荷物を前の椅子に座らせて足を組み、おかきを食べながらワンセグを見ている。
こんな所に来てワンセグを見ていることに驚くが、ワンセグが受信できることにも驚いた。
その後ろに1人の老女。
足下にリュック。
さっきからずっと、ポケット時刻表とにらめっこ。
しきりにメモを取っている。
どこからどうみても鉄子である。
鉄道ファンかそうでないかは、その振る舞いでわかる。
オタクは総じて礼儀正しい。
オタクは社会の少数派であることを自認しており、他人に迷惑をかけてはいけないという気持ちが強いからだ。
これは、コレクターショップに行くことでわかる。
オタク向けの店は単価が低く品種が多いため、所狭しと商品が並ぶ。
棚と棚の間隔も狭く通路が狭い。
目を皿のようにして棚を見ているサトウ君。
向こうからは同じく、レアモノを見逃すまいとスズキ君。
2人の距離が縮まった時、2人は体を半身にして相手に道を譲る。
どうぞ
いや、どうぞ
こうして譲り合い過ぎて、いつまでも動けないということもあるくらいだ。
かのようにオタクは礼儀正しい。
そこのけそこのけと、我がモノ顔で往くオタクはいないのである。
どうやら都会にはオタクが少ないようだ。
先ほど、吉井側から見えていた風車が再び顔を出す。
ゆっくり回る。
だが、それぞれ回る速さは違う。
一番北側の一基は動きが鈍い。
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