箱根駅伝ミュージアムで瀬古利彦が五輪マラソンで使用した靴を検証した
箱根駅伝ミュージアムは、ゴール地点のすぐとなりに建てられている。
館内にはカフェがあり、誰でも利用できる。
売店には誰でも入れる。
売店には常連校の「iPhoneケース」「ストラップ」
大会公式ウェア、Tシャツ、タオルなどの記念品が並ぶ。
89回箱根駅伝のネームが入った4色の「駅伝ボールペン」が270円で売られていた。
資料がある館内は大人500円。
足型がくりぬかれているチケットをうけとる。
「写真撮影はできませんので」と釘を刺される。
「マラソン講座」を開いている手前、なかでも興味深かったのは靴の展示だ。
オリンピックゾーンに瀬古利彦のシューズが陳列されている。
左:1984年 ロス五輪使用
右:1988年 ソウル五輪使用
当然だが、写真はない。
メーカーは2足ともにアシックス。
箱根駅伝公式スポンサーはミズノなので、館内全体にミズノ色が強いなか、ここだけアシックスだ。
ロス五輪の靴はのっぺりとしたアッパー。
ナイキファンならば AIR MOC を想像してもらえばいい。
アウトソールは緑色で進行方向に向かい90度のトレッドが並んでいる。
かなり推進力を高めるパターンだ。
強い脚力で地面を蹴っていくイメージでデザインされたように見うけた。
ソウル五輪のそれは空冷式の通気孔がついている。
アシックスの空冷機構がついたシューズは「ソーティ」シリーズとして現在も販売されている。
初めてソーティシリーズを買った2009年には、シリーズ展開は1種だけだったが、2013年春夏シーズンは次の4種が販売されていた。
マラソンでは薄底・軽量の靴を履いた方が良いという考え方が、4時間超ランナーにも広まってきているのだろう。
SORTIEMAGICRISE
SORTIEJAPANTENKA
SORTIE MAGICEKIDEN
SORTIEMAGIC SEED
原型はオニツカが1959年に発売した空冷式マラソンシューズ「マジックランナー」
「マラソンソーティ」として1981年に発売されている。
1984年、既にこの技術はあったのだが、ロス五輪のシューズには採用されていない。
その時点では、不要であるという瀬古利彦の意見があったのだろうか。
アウトソールはほとんどトレッドパターンがない。
ドットが均一に配置されている。
着地した足をぱたぱたとはたいていく瀬古走法にぴたりの靴に見うけた。
2足を比べると、後者の靴はひどく汚れている。
記憶が確かならば、レース時、雨は降っていなかったはずだが、不整地を走った後のように泥が付着していた。
地べたに這いつくばるように、靴底を観察していたのは、もちろん自分だけだ。
ミュージアムシアターでは大会の映像が流れている。
そこで目を見張ったのはゴール地点。
その映像を目に焼き付けて、帰路についた。
もう1回つづくじぇ
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