風を味方にしないマラソン
26km~27km
24kmまでずっと逆風に耐えてきた。
堤防の上、つまり土手の上を走るから、風を遮るものがなかったのだ。
折り返せば、この強風が後ろから吹く。
それを楽しみにしてきたランナーに、愕然とする事実が突きつけられた。
折り返してゴールを目指す。その道は、なんと堤防の下。
土手が風を遮っていて、追い風は来ない。
交流を拒んだようなぬるい空気が、その場に滞留して蒸し暑さを醸し出している。
なんてことだ。
さらに気持ちが沈む
逆風の区間は風よけのない場所を走り、
追い風の区間は、風よけのある場所を走る。
陸上競技者にとって、これほどいけずなコースはない。
27km~28km
正午の天候は「晴れ」気温13度北西の風7m
天候、気温ともにマラソンとしてはベストコンディション。
追い風として受ける7mもこのうえない。
だが、土手が遮っていて、その恩恵はない。
28km~29km
レース後、GPSのデータを見ると、27~30kmは、コースが下っていたことがわかる。
だが、走っている時にその実感はない。
タイムは逆に落ちていくばかりだ。
29km~30km
佐野さんが「君が愛しい~」と歌う
「La Vita e['] Bella」
これは、ランナー向けのニューソング。
「星の下路の上」に次ぐ、ランニング向きの曲を作ってくれたら…
その願いは、この曲で叶っている。
今回、初めてセットリストに入れた、きゃりーぱみゅぱみゅ。
軽快で楽しい曲調が、終盤の疲れた脳を元気づけてくれるか?と思っていたが、脳の反応は至って普通。
運動中の脳にとって、曲調もさることながら、歌詞の意味が重要なのだ。
30km~31km
30km到達。
この10kmは見ていなかったが、勇気を持って、ペース表を見る。
迫り来る最悪の事態を回避するためだ。
このまま、ずるずると「へろへろRUN」になってしまうと、それは現実になる。それは避けたい。
とくしまは太平洋に面したマラソン
31km~32km
荒涼とした田畑を見ている。
今、走っているこの位置から遠くまで見渡せる。
ということは、景色を遮る建物がないということだ。
今、どこかに避難しようということになった時、高い場所は・・
どこにもない。
田んぼにたった一つぽつんと建っている立方体の建物。
コンクリートでできていて、窓はない。
外壁沿いに階段が設置されて高い位置のドアにつながっている。
しかし、入口の門扉には鍵がかかっていて、誰もそこにあがることはできないのだろう。
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