トイレ、ホッチキス、胃薬、誤算つづきだ
10-11km
10kmのタイム
この数ラップのがんばりがあって、借金は1分に縮まった。
これでも、前年の佐倉朝日健康マラソンより26秒速いのだが、そんなことは走っていてわかりっこない。
ナンバーカードにホッチキスで留めておいたアミノダイレクトを1つちぎり、封を切って顆粒を口に頬張る。
グリップ給水ボトルのスペシャルドリンクで流し込む。
11-12km
おさまっていたかと思った逆風が、ここに来て強まってきた。
目標ペースよりもキロ20秒遅い。
逆風はこれほどまでに、ペースを落とすものなのか。
初マラソンの荒川市民マラソンは、中間点で折り返してゴールまでが逆風。
近隣のJRが停まるほどだった。
あれに比べれば、こんな風くらい、実力でカバーだ・・
と思っていたが、どうやら認識が違っていた。
初心者でもベテランでも、逆風に遭えば、大きくタイムを失うのである。
文字にするとこれだけのことだが、時分で経験して初めてわかることだ。
12-13km
下腹部に妙な感覚がはしる。
まさか
尿意だ。
トイレに行きたい・・
マラソンを7回走って、これまでトイレに行きたいと思ったことは1度もない。
なんでだ。
今回はOS-1を常用して、利尿作用を抑えていたはずなのに。
13-14km
風はおさまるどころか、次第に強さを増してきた。
今日のとくしまマラソンはバッド・コンディション・レースであると、命運が決されたようだ。
風でナンバーカードが音を立ててばたつく。
前に1枚、後ろに1枚
気にしてはいられないが、ストレスには違いない。
この大会に、背のカードは不要では?
14-15km
ホッチキス留めしたアミノダイレクトは、ウエストポーチと腹の間にさしこんでいたが、風で暴れてタコの足のように振る舞っている。
ホッチキスで停めたのは大失敗。
もう2度とやるまい。
気が散るので、ナンバーカードからちぎって、ウエストポーチにしまう。
数えてみると1本は、落ちてなくなっていた。
15-16km
15kmで確認した目標ペースからの借金は3分。
中間点まであと6km。
これ以上、借金を増やすと、後半がかなりきつくなる。
ここらが、デッドラインだな・・
とにかく、気持ちを切らさず、辛抱だ。
16-17km
さっきから、げっぷが出て困った
ここ数日、高価な胃薬を飲んだというのに
朝のフィッシュカツ2枚は多かった
来年はもう、揚げ物はよそう
辛抱がつづく。
この3kmは、まったく同じラップを刻んでいた。
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