革命の内側の人、外側の人
日本では教科書に「革命」の名で出てくる出来事はないが、数百年に1度、革命と呼べる節目が訪れている。
その数百年に1度の革命を、今現代人が体験している。
それは、2000年から始まったIT革命。
2000年、慎吾ママの「おっはー」と共に流行語大賞に選ばれた。
表彰を受けたのは木下斉
【きのした ひとし】
1982年、東京都生まれ。
当時、早稲田大学高等学院3年生。
早稲田商店街のネット販売会社「商店街ネットワーク」社長。
IT知識と調整力を見込まれ、17歳で社長に任命された。
米国の「15歳のCEO」として有名だったキャメロン・ジョンソンより2歳年上。
パソコンを始めたのは中学1年の時。
2000年12月1日、流行語大賞「IT革命」の表彰者となる。
この言葉を作ったのは彼ではないが、「この言葉のコンセプトに最も合っている」という理由で選ばれた。
木下斉は今年で31歳。
現在も街作りの専門家として活動しておられるようだ。
「産業革命」は小規模家内工業が大規模工場生産となった革命。
「IT革命」は情報が時間、場所の制約を受けずに流通するようになる革命である(しらべるの定義)
2000年当時、IT(情報処理技術)導入が進むと営業マン、支社や支店を減らすことが可能になる側面がクローズアップされた。
日本ブリタニカは2000年1月、全営業マンを解雇、百科事典をウェブサイトで無償公開して、WEBの広告収入で会社を経営していくと発表した。
13年たった現在、百科コンテンツをマルチ・ユースした商品を展開している。
1999年秋、通産省(当時)とアンダーセンコンサルティング(現在はアクセンチュア)は
「IT革命によって、今後5年間で354万人が失業又は転職を余儀なくされるが、367万人の雇用が創出される」との試算を発表した。
しらべるは、この数字について、
「会社本業の有用なスキルを持つ人ならば、パソコンができなくても生きる道があるが、本業のスキルを持たない人はこの354万人に入るだろう。そして、367万人の創出雇用は、コンピューター・スキルを身につけた若い世代の枠となるだろう」と予測した。
"予測したら検証しなければならない"
という法律は日本にはないので、2004年に「実際には400万人が失業しましたが、430万人の雇用が創出されました」という検証結果には、お目にかかっていない。
従って、どれだけの人がITによって失業し、一方、職を得たのかわからない。
人や法人は、その実業で自らの未来を描き、結果で落とし前をつける。
未来と過去がつながっている。
予測のための予測が仕事になっている人は、ある年限になっても、刈りとる果実がない。
さぞかし自分の人生に手応えがないことだろう。
外側にいるのは、つまらない。
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