菅野智之 1度も連敗しないまま プロ入り1年めを終える
銀次のヘッドスライディング
森健次郎審判の両手がヨコに広がる。
ここで巨人の流れは止まった。
短期決戦だろうが、長期決戦だろうが、
勝負には流れがある。
よく"流れ"というが、その実体は選手の"気持ち"である。
「まだ1点差だ。何が起こるか分からないぞ」
巨人の選手がこういう気持ちになることを、巨人の流れという。
「2点差はきついな。これで1勝1敗ならば御の字か」
という気持ちになれば、楽天の流れだ。
11月2日 日本シリーズ第6戦 楽天 Kスタ宮城
菅野智之は日本シリーズ2度めの登板
楽天が王手をかけて、先発はマー君。
マー君が今年1度も負けていないという事実。
客観的にみれば楽天が有利だ。
菅野智之は今年1度も連敗がないという事実。
それが、巨人ファンにとって、何かが起こる予感となっている。
菅野は楽天の流れを断ち、巨人ファンの期待に応えてみせた。
7回 被安打3 奪三振3 失点2 自責点1
先に2点を与えてしまったが、巨人がマー君から4点をとり逆転。
日本シリーズ初勝利
記録上の連敗
同一投手との投げ合いという意味でも連敗がないまま、
これが菅野智之、デビューシーズンの最終登板。
クライマックス
1試合 1勝(完封)
日本シリーズ
2試合 1勝1敗
残る興味は、11月25日に発表される新人王の行方だけとなった。
日本ハムにさらわれて、巨人ファンが悲しみに沈んだ 2011年秋。
一年の祈りが叶い歓喜を迎えた 2012年秋。
一年を通して、圧倒的な実力を証明して終えた 2013年秋。
今はハッピーエンドで幕を下ろした菅野劇場。
かつて"ブランクの先輩"江川卓は、入団3年めに20勝に到達した。
菅野智之連載おわり
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