きっかけは五輪だった。 2020年スポーツボランティアが日本に根付く
景気回復で恩恵を受ける人たちが、あからさまに笑顔を見せることがはばかられた2013年。
今年も恒例、2013年しらべるが選ぶ5大ニュースについて記したい。
2013年9月8日未明
テレビの生中継に釘付けになっていた日本人
開催地が書いてある紙をカメラにかざしながらロゲ会長が発表する。
「とっきょー」
そのすっとんきょうな言葉に多くの人が歓喜した。
あの声を着信に使いたい。
そう思って検索したが、発売されたという情報は見あたらない。
日本にはまだスポーツボランティア精神は定着していない。
ただ芽吹いてはいる。
東京マラソンの「TEAM SMILE」は1万人の定員が即座に埋まる。
それは、ボランティアが身近な行事となった時代、つまり日本では1995年以降に育った若年層が集うからだ。
若者が集う理由は次の通りと考える。
・若年人口が多い大都市東京で行われること。
・テレビで生中継されること。
・多くのメディアが取り上げること。
そして、紹介された映像を見て、自分もそこに加わりたいと思うからだ。
若者には集まる力がある。
もしも、ボランティアの9割が60代以上の人々だったとしたらどうか。
その映像を見て、参加したいと思う若者は少ないだろう。
一方、東京マラソンなどの人気大会以外のスポーツイベント。
それを支えているスポーツ・ボランティアは"お年寄り"である。
先日、あるマラソン大会のボランティアに出た時のことだ。
その日は著名人がボランティアに加わっていることで、テレビカメラが入っていた。
東京五輪に向けて、ボランティアの現状を取材しようという意図だ。
テレビカメラがボランティアのミーティングをとらえている。
一通りの打合せが終わったところで、女性レポーターがマイクを向ける。
「あの。。皆さん」(言葉を選んでいる)
いいよ、お年寄りって言ってもらって(笑)
ボランティアの1人が助け船を出す。
「ボランティアに参加される理由は何ですか?」
マイクを向けられた長老のサトウさん。
直球の質問にどぎまぎしている。
身もフタもないことを聞くものだなと、一呼吸置いて応えた。
そりゃ、見てのとおり、皆年寄りだからね。
老人はヒマなんだよ。
東京五輪は日本でスポーツボランティアが根付くイベントになる。
スポーツボランティアは、中学生からお年寄りまで、幅広い年代層が参加できる。
通訳
道案内
切符切り
会場監視
場外整理
選手補助
多くの人が観客として見るだけでなく、そこに参加した証を欲しがるはずだ。
東京五輪に出たい!
7年後を見据えて、スポーツに目覚めたアスリートや子ども達。
日々の鍛錬が、出場につながる確率はかなり低い。
一方、ボランティア参加ならば敷居が低い。
終日、立ち仕事ができる程度の足腰を維持。
あとは募集情報に目を光らせていれば、高い確率で参加できるだろう。
2020年以降「きっかけは五輪だった」
そう言うボランティアが全国各地に根付き、各地のスポーツイベントを支える。
現在、地方都市で収支を合わせるのが難しい大会も、実現、維持が可能になる。
大会があればそこに出場したいという人が、鍛錬を始める。
人々はより健康になり、笑顔と幸福を手に入れることになるだろう。
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