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2013年12月23日 (月)

すを入れると信愛がこもり、すを入れないと言いやすくなる

「いらっしゃいませっす」

毎日通っていた喫茶店のマスターが、かけてくれる言葉だ。
国体にも出たことがあるという体育会系の彼は、挨拶の歯切れがいい。

その頃、っすは要らないでしょ
と思っていたが、口には出さなかった。
とても感じがよく、誰もがその挨拶を聞きたくて常連になっていたからだ。

とびきりおいしいホットサンドができると
「おまたせっす」

じゃ、行くね(客はこう言って帰っていく)というと
「いってらっしゃいっす」

閉店まぎわだと
「あ、おやすみなさいか・・(笑)」
と言い直して、皆笑顔。

口に出して言ってみるとわかるが、最後に"っす"をつけるのは言いづらい。
「おつかれさまっす」
わざとらしいし、照れくさい。
ふつーに「おつかれさまです」でいいでしょ。

ところが、好感の持てる相手を頭に浮かべて、信愛の気持ちを込めて言ってみる。
すると「おつかれさまっす」というのは苦にならない。

すを入れると信愛がこもる。
一方、すを入れないと言いやすくなることに今年気づいた。

きっかけは「よろしくま」というくまモンのtweetだった。
彼は語尾を「モン」または「くま」で終わる。
「おはくま」「おやくま」
最近ではクリスマスをくまくまスと言い換えている。

ある日試しに「お先にしつれいしま」で止めてみた。
なんだかとても言いやすい。
会社で「よろしくま」とは言えないので「よろしくおねがいしま」で終わる。
「打合せいってきま」

相手は語尾が聞き取れなかったのかなと思うらしく、違和感は与えていない様子。

周りへのひと声が苦痛に思う時、その負担が軽くなる。
言われる方は気軽に受け流すことができる。

葬儀にでかけ、喪主に向かって

「ご愁傷様です!」と元気よく言う人はいない。
「ご愁傷様で・・」と語尾を濁すものだ。
その方が言いやすいし、軽く受け流せる。

すを入れると信愛がこもり、すを入れないと言いやすくなる。

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