広島から乗ってきた子供に広島訛りで話す車掌
16:35
時刻表と寸分違わず、のぞみ33号博多行きが入線してくる。
朝6時過ぎに品川駅で確認した通りのN700。
なにかのまちがいを期待したいが、
N700A、N700XでもないN700。
運転手の熟練だけで、この正確さは驚異的だ。
最後の1便は5号車。
今日はすべての便でE席を買ってきた。
前列には小学生が大きく座席をリクライニングさせて、ふんぞり返っている。
分別のある大人ならば、ここまで座席を倒すことはないものだ。
不運だな・・
そう思っていると、前方から20代らしき女性がやってきた。
「すみません・・」
どうやら、小学生坊主が座っている席が自分の席らしい。
よかった・・と安堵した次の瞬間
突然、小学生が飛び起きた。
「あっ、ここ広島?」
窓から外を確認したかと思うと、D席に置いていたリュックをさらって、慌てて降りていく。
広島駅は天井からさがっている駅名看板がない。
ローカル線の駅のような、地面から立ち上がった看板がホーム数カ所にあるだけだ。
女性の「そうだけど」という相づちで坊主は救われた。
16:46
A車ワゴンが通り過ぎていく。
すみません
と呼んだが、声が小さかったか。
16:48
新岩国通過
トンネルばかりで、メール1通受けられない。
16:54
この日2度めの検札。
「僕ら小倉じゃろ。ちゃんとおりんさいよ。お家の人から連絡あった。寝ちゃいけんよ」
広島から乗ってきた斜め前のA、B席に陣取る男の子2人組みに車掌が話しかける。
この訛りは広島・山口県東部独特のもの。
子ども達は広島なのだろうが、車掌もこの土地出身なのだろう。
16:56
山を抜けると徳山通過。
海側(進行方向左手)に工場地帯と瀬戸内海が見える。
17:05
新山口通過
この先、使う予定もないので、ここでスマホを充電させてもらう。
17:14
日射しが山々の向こうにあり、柔らかな山の緑が凝視できる。
子供の頃を過ごした町に近い。
山口県の中腹を抜けるこのあたりは、何かを思い出したいと思わせる。
そこに前方からA車ワゴンが戻ってきた。
パーサーと正対しているので、アイコンタクトが通りやすい。
今度はにっこり、立ち止まってくれた。
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