「坂道のアポロン」の足あとをたどる 眼鏡岩
長崎オランダ村の翌日は
「坂道のアポロン」の足あとをたどる。
佐世保北高出身と推察される小玉ユキが描いた漫画「坂道のアポロン」は佐世保を舞台にしている。
主人公たちが連れだってピクニックに出かける先の1つが「眼鏡岩」だ。
高校時代「眼鏡岩にいかんや?」という友だちは1人もいなかったので、その名前すら知らなかった。
「坂道のアポロン」でその名を知った時、なんの根拠もなくそれは川棚のほうにあるのだろうと考えていた。
佐世保もんにとって、自然あふれる名所は川棚のほうにあるものなのだ。
(考えには個人差があります)
高校時代の友だちに「坂道のアポロン巡礼で、眼鏡岩にドライブせんや?」と声をかけたが、誰からも反応がない。
しかたなく、1人運転席に座り、カーナビに「めがねいわ」と打ち込んでみた。
到着予想時間20分後
って、ちかっ!
それは、佐世保市内の中心部にあった。
登り口がわからず、遠くに車をとめて徒歩で向かう。
記録的な暑さの夏に、苦行かっ!
と言いながら、石段を登る。
恐らく心拍数は有酸素閾値を超えているはずだ。
お盆とはいえ西蓮寺の境内は、人影もまばら。
そもそも、正月以外に佐世保で神社や寺が混んでいるのを見たことがない。
境内のそばには駐車場があった。
なんだ、車で上がれたのか・・
そこから、眼鏡岩の看板をおいかけて、市内の方角へ歩く。
高い木々の陰があり、直射日光は照りつけないのだが、それでもハンドタオルを左手に握りしめていなければ、額の汗が気持ち悪い。
しばらく歩いた先には小学校の運動場のような、ざらざらとした土の広場。
そのむこうにお目当てのそれが鎮座していた。

そばに立っている眼鏡岩案内図によると、この穴は昼寝をしていた大鬼が、うーんとのびをした時、両足が当たった岩に穴があいた、ということだ。
穴をくぐって、奥に進むとそこは雑木林。
下手にそれ以上踏み込むと遭難しそう・・
というより、蚊に刺されそうなのでやめておく。
裏側からみる眼鏡岩。
自然の造形にしては不思議な形だ。
これならば、鬼が蹴ってあけたという説に賛同したい。
考古学者のように、あらゆる角度からカメラに収めている間、檀家の家族がひと組訪ねてきただけ。
小ぎれいによそ行きを着た小学生の女の子は、お坊さんに礼儀正しく挨拶をしたが、こちらの眼鏡岩には一瞥もくれなかった。
件の案内板をいま1度、最後まで読む。
春は桜、秋はもみじが美しいとある。
夏真っ盛りに来る人はあまり居ないということだ。
ましてや、市内の若者がドライブに行くわけもないか、と独りごちたのだった。
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