川棚も 昔と今じゃ かわったな
「川棚の手品の店ば、しっとらすですか」
新幹線N700A乗車が不発に終わり、博多に着いた夜。
デコ仲間といつもの「鉄なべ」でゴマ鯖を1人で2皿つついていた時だ。
なんか、すごからしかですけど、行ったことあります?
その一言で行くことにした。
もう数年前からいつか、行こうとは思っていたが、郷里には手品の店につき合ってくれる酔狂な友だちを確保できずにいたのだ。
誰かと一緒になんて言っていたら、その日はやってこない。
お盆に入る前の日、ダメ元で予約の電話を入れると
「14日ならば、まだ空きがありますよ」
とのことだった。
龍頭泉の帰り、西九州道には上がらず、海沿いの国道を走る。
川棚の町に入る。
川棚も 昔と今じゃ かわったな
この一句は川棚に来た人は、必ず一度言うしきたりになっている。
店名は「あんでるせん」
カタカナだったらパン屋のチェーン店のような名前だ。
16:9の比率が似合う川棚駅のコインパーキングにクルマを停めて、聞き込みにはいる。
駅の事務所にいた20代の女性に
「すみません、あんでるせんって、どこですか?」
と尋ねると、仕事そっちのけで・・
というか、客は誰もいなかったが、駅の外まで出てきてくれた。
特段、観光資源のない駅周辺で、道を聞かれると言えば、ここしかないのだろう。
ほら、あの西肥バスセンターのとなりです。
ひざを折り、蜃気楼の彼方にクジラを探すかのように、指さす先を見る。
せっかくの親切にオーバーアクションが似合う。
歩道橋の下、バス待合所の奥、そこに「マジックパーラーあんでるせん」の文字。
店があるビルまで、恐る恐る近づいてみる。
「ただいま実演中です」
「ただいま満席です」
要領を得ぬ客が、ふらっと入り込まぬようにしているのだな。
予約の際、店主と思しき男性から
「お盆は道が渋滞しますから、時間に余裕をもって遅れないように来てくださいね」
と念を押された。
それはそうだ。
マジックの殿堂だけに、開演時間もきっちりしているのだろうし、遅れて途中入場すれば、演目の進行に支障があろう。
遅刻などもってのほか
従って、当日はクルマではなく、JRに乗って来ることにしている。
川棚駅に戻り、到着ダイヤを確認する。
あいにく電車は1時間に1本。
集合時間の11時にたどり着くには、川棚に数分前に着く電車に乗るしかない。
Suicaは使えないんですか?
と口に出す前に、自動改札機がないことに気づくべきだった。
親切で可愛らしい駅員さんに
当日はよろしくま!
と心で会釈して下見を終えた。
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