火を付けたけどすぐ帰って行くリッチー・ブラックモア
観客は最前列、オケピットに殺到する。
クラシック・コンサートではオーケストラが入る位置。
クラシック以外では、そこに一般席とおなじ椅子が設置される。
統制がとれたこの日のライブ。
誰一人、ステージ目がけて詰め寄るファンはいなかったという。
それが、規定のアンコールを終えたあとに、この有様。
主催者とスタッフの努力が台無し。
出てきたのはリッチー1人。
特に何の曲を弾くというわけではなく、ただギターをかき鳴らす。
リッチーファンとしては、この事件を目に焼き付けたいところだが、なにせ今日の役割は主催者側。
ステージに背を向け、
帰ってください。
危ないです
押さないで
と必死の説得を試みる。
リッチーは、3分ほど経つと、あっさりと楽屋にさがっていった。
出戻りのファンたちにしても、中途半端に火を付けられたものの、ハシゴを外されたようなもの。
場内は客電が煌煌と点いており、そこでsuperstarのギタリストがギターを弾いている光景は、とても間抜けだ。
ただ、この日ライブに来たファンにとって、特別な思い出のシーンにはなっただろう。
騒ぎが収まったあと、分厚い鉄板で支えられた椅子が、脚の部分からぐんにゃりと曲がっていた。
鉄の椅子が曲がる力がかかったのである。
もしも、将棋倒しが起きていたら・・・
ぞっとする光景だ。
興奮した客に通せんぼをして殴られた警備員。
興奮冷めやらぬ、アルバイトたち
しょんなかね、リッチーは
これやけん、リッチーはいかんたい
異口同音に批判を口にして、約束違反は許せないと顔に書いている。
だが、その内心までは推し量る術もない。
観客が全て帰途につき、機材も片付いた頃、ステージに出てきてプロモーターと話してるリッチー。
その姿は、常識的なんだけどね。
明日は連夜のアルバイト。
場所は同じ福岡サンパレス。
バンドは、かつてレインボーにいたドラマー、コージー・パウエルの移籍先であるMSGだ。
つづく
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