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2014年3月12日 (水)

なぜ山の日は8月11日なのか?

8月11日を祝日とする法案が、開催中の通常国会に提出される予定だ。

2014年2月21日
自民党、公明党の与党政策責任者会議で、8月11日を「山の日」とする祝日法改正案を了承。
議員立法で2014年通常国会中の成立を目指す。

超党派の「山の日」制定議員連盟(会長・衛藤征士郎前衆院副議長)が法案をまとめた。

超党派というのは、政党の垣根を越えて賛成の人が集まったと言うこと。
イデオロギーの対立がない、こういった法案は、世論の反発、特定団体の反発がなければ、すんなりと事が運ぶ。

世論は反発しないだろう。
休みが増えることで、生活に支障が出る人は少ない。

「8月は夏休みだ」という子ども達と、
夏休みではないけれど、ゆったりと過ごしている教諭の皆さんたちは
「祝日を創るならば6月にすればいいのに」
と言うかも知れない。
現在、祝日がないのは6月と8月だけだからだ。

反対するならば業界団体か。
そこは、経営者の集まり。
祝日が1日増えると、有給休暇が1日増えるに等しく、生産性において損失になる。
ならば、その反発をかわさなければならない。

そもそも、山の日はなぜ8月11日なのか。

当初7月20日だった「海の日」の場合、1876年(明治9年)7月20日、明治天皇が灯台視察船「明治丸」で青森から横浜に無事到着された日という出自がある。

山の日にはそれがない。

「山の日」
法の定義は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」
過去の8月11日に、山にちなむ出来事があったわけではない。

山のシーズンは7月~8月。
7月には既に「海の日」があるので、8月のどこかだ。
8月にはお盆がある。
13日~15日
製造業はその三日間、操業を止めて休みにするところが多い。
ではその前日である8月12日にすれば、製造業としては影響が小さい。
業界団体の反発はかわせるのではないか。


いや、8月12日は御巣鷹山に日航機が墜落した事故の日だ。
今度は"世論"の出番だ。

山で災難が起きた日が「山の日」では
"洒落にならない"
という批判が出るかも知れない。
日本人の一部には、不謹慎狩りの神様を心に宿している人がいる。

それならば、1日前にずらして
8月11日でどうだっ!

海の日が7月20日だったのは7年限り。
8年めからは出自を無視して「第3月曜日」に移してしまった。

カレンダー業界に配慮して、2016年8月から始まる「山の日」
なんの意味づけもない日に制定されるこの祝日は、7年もしないうちに「第3月曜日」に移るのではないか。
あるいは、11日にこだわる人々により、永久固定されるか。
2023年に注目したい。

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