根性が曲がっていることを、誰も責められない。
今日も独り言をぶつぶつ言いながら仕事をしているサトウさん。
役職はなく部下もない。
仕事は流れ作業。
上から言われたこと、
人から言われたことを右から左へ、
下から上へ流すのが勤め。
その独り言はとてもうるさくて、周囲の気温を1度は下げている。
独り言を言っているということに、本人は気づいていない時もある。
誰かが言って教えてあげればいいのに
本人がいないところで、そう言って危惧した振りをする人は居ても、実際にそれを言ってあげる人は居ない。
サトウさんの独り言の内容は多岐にわたる。
時には同僚や、年下の上司への嫌みの調子も含んでいる。
こうした作業性の高い仕事をしている人は、
多少根性が曲がるのは仕方ない。
いわゆる雑用と呼ばれる仕事
キレイでもかっこよくもない
なんの創造性もない
誰だって始めはいやなものだ。
若い人たちは誰もが言う。
創造的な仕事がしたい。
僕の能力を引き出して欲しい。
でも、サラリーマン人生も残り少なくなると、状況は違う。
文句があっても、それを誰に言うこともできない。
お金を稼ぐためには、そこに留まる必要がある。
だから、現状を受け入れるしかない。
だんだんと感覚を麻痺させて、慣れていく。
でも、一昼夜でいきなり慣れるのではない。
少し慣れては憤り、また少し慣れては我が身を嘆く。
理想を追う自分
感覚をとぎすませていると、返って辛くなってくる自分。
心の叫び、苦悩に目をつぶらなければ、どうにかなってしまいそうだ。
こうした過程で、人は根性が曲がる。
こうして曲がってしまった根性は、誰も責められないはずだ。
誰かが「大変だよね」と寄り沿う一声をかけるだけで、独り言が停まることもある。
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