五明館からHEIGOROへ引き継がれていた幸せな空間
善光寺を辞した後は、前回同様、楽しみにしている場所へ。
あいにく今回は詳しく見ることはできなかったが、ここで買おうと決めていた旅の記念品をゲット。
こうして旅マラソンの度に記念の品を買う。
長野マラソンの記念品は2回つづけて、同じモノになった。
さぁ、旅マラソンのお楽しみ。
お茶休憩の時間がやってきた。
2011年、小松市を訪れた時は、レース前のカフェイン断ちをしていたため、喫茶店に後ろ髪引かれつつ入ることができなかった。
結果的に、カフェイン断ちに効果は見られず1回でやめた。
確かに、レース時にカフェイン入りのジェルで覚醒する感覚はある。
だが、コーヒーを飲めないレース前日の倦怠感は不愉快なものだった。
珈琲を飲みながら、前日受付でもらった資料を読み込み、この後の計画をおさらいする。
そのために、お茶する場所選びも重要だ。
前回長野マラソンに来た時は、ガイドブックで下調べしておいた五明館を訪れた。
お店の方が「明日マラソンを走る方ですね」と気さくに話しかけてくれて、それが旅の大きな思い出になっている。
今回も五明館にしよう。
ところが、ネットで検索すると、2011年10月30日に五明館は閉店していることがわかった。
もう、あの時のような心温まる会話をすることはできないんだな・・
心にぽっかりと穴が空いたような気分だった。
ガイドブックを2冊買って来て、五明館に替わる候補を探す。
そこで浮上したのがHEIGORO。
藤ロールという人気商品があり、スイーツ、ランチ、もちろん喫茶もできる。
写真を見る限り、店の雰囲気も五明館に近い。
いや近いと言うより、かなり似ている。
そこで、ネットの情報を調べていくと、再び光が射してきた。
五明館と参道をはさんで向かい合っている藤屋が2010年に「ぱてぃお大門 蔵楽庭」内にオープンしていた洋菓子店「平五郎」を五明館跡に移転。
五明館の建物をリノベーションして再利用。
「HEIGORO」として2012年4月にオープンしていたのだ。
お店の人々は変わったのだろうが、変わらぬくつろぎがそこにあると予感できた。
先だって長野風月堂に立ち寄り「玉だれ杏」を土産に買い求める。
今回もリュックに仕舞う時の向きを確認。
「マラソンですか?明日は晴れそうでよかったねぇ。去年は大変だったでしょう」
暖かみのある言葉が嬉しい。
「玉だれ杏」はここでしか買えないものと早合点していたが、翌日、長野駅の改札となりの売店にも売られていた。
長野風月堂のとなりがHEIGORO。
先ほど立ち寄った時は満席だったが、わずかに席が空いていた。
どの位置に座りたいかという事細かな希望まで聞いてくれて、まるで高級ホテルのラウンジに来たようだ。
そういう場所にasicsの上下ウィンドブレーカーは似合わないと思いがちだが、お店の方はとても気さくに案内してくれる。
せっかくスイーツの名店に来ているのだからケーキセットと行きたいところだが、ここまで甘いモノ断ちをしてきたのだ。
コーヒーだけでもいいですか?
と尋ねると、もちろんです。お茶だけでも結構ですから、どうぞ遠慮なくご利用ください。
とても、気持ちのいい言葉が響いた。
コーヒーが運ばれてくる。
暖かい言葉と共に。
明日はお天気に恵まれそうですね。
去年は寒かったですからね。
このところ、早のりの方でこのあたりもランナーの方が増えてきました。
接客業に従事する方が、長野の皆があなたを歓迎していますよ。
という明確な態度で接してくれる。
これが、長野マラソン最大の長所だな。
前回来た時にわかった事実を、ここで再確認する。
前日受付でもらった資料、フライヤーをくまなくチェックマ。
1人でいても、とても落ち着いた空間だ。
目の前が善光寺大門のバス停。
長野駅方面へのバスは10分に1本の割合でやってくることは、前もって確認してある。
くつろぎ感が100%充足されたので、次の行動に移ろう。
明日走られるんですか
楽しんでください
いってらっしゃい
お店の方が、代わる代わるに声をかけて見送ってくれた。
スポーツ・ボランタリーの質が高い人が選ぶ言葉。
ランナーの側からみて、過不足のない爽やかな励ましだ。
今回もまた、お茶の時間は最高の思い出になった。
五明館が醸し出していた空気は、HEIGOROにも引き継がれていた。
嬉しかった。
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