ネタバレ回避の1日を無事に乗り切る方法
2014年6月27日(火)日本時間 7:00
ポルトガルー米国
朝7時から始まるサッカーを終わるまで見ていられるほど、自由なサラリーマンではないので録画して後で見る。
今日1日はネタバレとの戦いだ。
「ネタバレ」とはスポーツの結果、エンターテインメントの結末が、他人によって知らされてしまうこと。
ネタバレと呼ばれるものには次のものがある。
・エンターテインメントのあらすじ・結末
・スポーツの結果
・ツアー・コンサートのセットリスト
ネタバレの起源は1990年代初頭だ。
NIFTY-Serveに代表されるパソコン通信において、映画・ドラマの結末、コンサートツアーの内容をフォーラムやホームパーティ上で書いてしまうネタバレが問題になっていた。
2000年代に入ってからは、以下の理由でその対象範囲が広がる。
・ハードディスク録画機の普及により、スポーツ番組をタイムシフト視聴する人が増えた。
・欧州、米国で開催されるプロ・スポーツを鑑賞する人が増えた。
欧米とは8時間、16時間といった時差がある。
欧州サッカーは深夜から明け方。
米国MLBは会社に行っている時間帯。
録画しておいて、当日の夜ゆっくり観るのは、何よりの楽しみだ。
ところが、世間にはまだ「ネタバレ」を意に介さない人がいる。
会話の相手がすでに結果を知っているとしても、周囲でそれを耳にしてしまう人たちがいるということに気づかない人たちだ。
ウィンブルドン決勝を録画して来た日。
職場には誰一人テニスファンはいない・・
そう安心していたら、派遣の姉ちゃんがいきなり
「ふぇでらー、さんれんぱっ!」
と大声で叫びやがった。叫ばれた。
身近にもデリカシーのない人は居る。
2010年W杯の時だ。
互いにサッカーファンであると認め合っている社員が、声をかけてきた。
「ポルトガル勝ちましたね」
その日、録画した試合を帰宅後の楽しみにしていたボクは青ざめた。
その表情を察した彼は驚きの行動に出る。
いやっ、あっコスタリカだったかな
ホンジュラスかな
なんか、ほら、似たような名前だから
ボクの勘違いだな
わはは
冗談ではなく、真剣にごまかしにかかったのである。
その人となりを知るには十分な一件だった。
ランチを終えて歩道を歩いてくる若造も怖い。
「スペイン、どーしたんすかねっ」
などと、創意もなく非建設的な問題提起で、評論家を気取る。
街を歩いていると、怖いのはそういう会話だけではない。
open airの居酒屋では大画面テレビで、再放送のスポーツ中継を流している。
「どおした、いんぐらんどっ」
などという実況アナウンサーの叫びには、
おいおい、ここに俺が居るんだよというココロの叫びは届かない。
こうして、多くのネタバレは聴覚からやってくる。
ネタバレ防止の1日に必要なのは、スマホ+ヘッドホンなのである。
つづいては視角。
・インターネットのニュース
・ツイッター
・ブログ
これらを目にすることはできない。
いつもならば、スマホとにらめっこの通勤も、この日ばかりは文庫本の登場となる。
夕刊紙の見出しも強敵だ。
W杯の結果はたいがい、どこも1面に載せる。
キヨスク、コンビニ店頭の夕刊紙スタンド。
従って、会社でなんとかネタバレを乗り切った帰り道、コンビニでの買い物は禁止。
これを見越して、前日に2日分のアイスやスナック菓子を仕入れておく。
最終関門は、自宅のどこかに放置されている夕刊。
広範囲に薄い視線を走らせて、新聞らしき物体を捕捉。
そこを凝視しないようにして、録画機に近づけば、無事ネタバレ回避の成功だ。
回避を成功した日は、それだけで大きな達成感がある。
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