40年の低迷期に入ったポルトガル 2018年W杯ロシア大会ロナルド出場のシナリオ
<後半>
42分
ずっと股関節あたりが痛そうにしていたGKベトが交替。
エドワルドin
46分
ロナルドがGKと1-1でシュート。
GKが座り込んで弾く。
50分
モウチーニョのシュートが大きくクロスバーの上へ超えたところで試合終了。
ポルトガル2014年の戦いがここで終わった。
1勝を挙げて終えたのがせめての救いだ。
2位米国に得失点差で3点も届かない"完敗"の状況だけに、選手は淡々と引き揚げてくる。
かつて、代表デビューのユーロ2004決勝では、ギリシアに敗れて涙を見せたロナルド。
あれから10年。
チームの大黒柱となった今、ロナルドが感情を崩すことはない。
前回大会にも言えたことだが、ロナルドが個人技でゴールをこじ開けることだけでなく、ロナルドに「砂糖をまぶしたパス」を出せる司令塔が必要だった。
デコが居なくなってから、ポルトガルの試合運びはタメがない。
いつも落ち着かない。
DFがボールを回している時にそれがわかる。
以前は、プレーにゆとりがあり
「さぁ、いきますよ~」
という格調があった。
今はというと
「ボール取られたらやだなぁ」
とびくびくしているように見える。
中盤に、マンマークが必要なレベルの司令塔がいないため、DFへのプレッシャーがきつくなっているのだ。
1985年2月生まれのロナルドは、2018年W杯ロシア大会の時は33歳。
そこが最後のW杯となるだろう。
だが、全盛を超えている。
フィーゴがそうであったように、一旦は代表引退を表明するかも知れない。
だが、ポルトガルには後継者がいない。
ポルトガル伝統であるウィングの名手はナニだけだ。
2016年から始まる欧州予選の序盤に苦しんで、ロナルドが必要になる。
ポルトガルに必要なのは
「鉄壁のGK」
「鉄壁かつ攻撃参加できるCB」
「アイデア溢れるMF」
2006年大会の「リカルド」「カルバーリョ」「デコ」がそれに当たる。
ポルトガルがW杯に初出場したのは1966年。
そこで「3位」となったのが史上最高位。
それに次ぐ成績「4位」に戻ってきたのは40年後の2006年だった。
ポルトガルの至宝ロナルド全盛で迎えた2014W杯が惨敗に終わったことで言えるのは、ポルトガルが長い低迷期に入っていると言うことだ。
ポルトガルが再びベスト4に進むことができるのは2046年頃かも知れない。
そうならないためには「ポルトガルサッカーの定義」を具現できる指導者の就任が求められる。
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